こばなし

日々のよしなしごと

でも、こわくて、逃げたのだと思う。 そして大きな贈り物をもらいそこねた。

2009年03月16日 | 日記
なんにもしたくなくて
おふとんでぬくぬくしていたら

布団干せ!
掃除しろ!

とママに怒鳴られ
こわいよーと思いながら
しぶしぶおふとんを干した

庭でぼへーとしたり
はなちゃんとじゃれていたら

はやく掃除しろ!

とまた怒鳴られた


ママがあんなにこわいのは
やっぱりわたしのせいかな


だって
きょうのわたくし
だめだめ子

あぁ~

おふとんは干したけど
そんだけ
掃除なんてしてない
あれはしたと言えない

部屋がまじでゴミため
いやだ~こんな部屋!
どこから手をつけていいかわからず
いつも挫折する

やっぱり誰か家に呼ぶしかないな
そうすれば必死になるから
今はとても呼べない…


こんなことなら
西荻行けばよかった
メルヘン本屋さんに行って
猫とたわむれればよかった


しっかりしなきゃ

と思うけれど
どうして自分のことには
やる気がでないのかなぁ

もっとちゃんとした人になりたい


服がありすぎるから
これ以上服を買うな

休日は家のことも考えろ

とまたお説教されて
泣きたくなった

かわいい服買えないなんて
絶対にいや~
しぬ!

いらない服ほしい人は
どうぞ名乗り出てください
減らしたら買っていいって
だって春じゃん
ワンピースとかほしいのに!!


でも
やっぱりこれじゃいけないと思うので
しばらくライブもないし
お利口になろう
なりたい


きょうほんとは
ケーキ焼こうと思ってたのになぁ
来週だなぁ

やっぱりおかあさんになんて
なれる気がしないや
手際よくないし
ぐずだし




だめな自分なんて
いらないな





春がもうすぐそこで
すもものつぼみが大きくなっていて
うきうきだわ

もう少しあたたかくなったら
ピエールを起こそう〓



春がきて
はやく夏になれ
はやくはやく

夏がすき
死ぬほどすき





はなちゃんは気づいたら
わたしにいちばんなつくようになった

もともと妹が世話していたから
最初は犬のこととか
あんまりわからなかった

だけど妹が家を出てから
さんぽがわたしの役目になって
はなちゃんといる時間も増えて
お互いのこと
わかるようになってきた

どうやらはなちゃんも
ママがこわいみたい
わたしがしても平気なこと
ママには許さなかったりする

そして気づいてしまった
いやなこと

ママにさわられるの
わたしもきらい
すごくいや

ぶたれるって
思うからか


ママはりっぱな人です
強いし
へこたれないし
ずっとひとりでがんばってきた

あたまおかしいし
短気でこわいけど
ほんとはやさしいのです

だけどたぶん
やさしくするのが
下手なんだと思う
だからすぐ
ひどいこと言うし
げんこつもキックも飛んでくる

ぼうりょくばはぁ

(注)あざになったりするレベルではありません


もうすぐ還暦で
今さら変わりっこないんだから
やっぱりわたしが
大人になるしかないんだよね
わかってるんだけど

すぐ泣いちゃって
だめだなぁ

強くならなきゃ



あぁまた怒鳴ってる…
こわい…






本をよむと
向こうの世界に
行ってしまえるから
だから本がすき

すきなものは全部そうだな

漫画も
音楽も
絵も
写真も
化石も







もし今ママが死んだら
この家を維持できるかな

できない気がする











 母が死んだ時、私の平凡だった世界は消えた。
 そして今までカーテンの向こうにあったものすごいものが突然姿を現した。
 人って本当に死ぬんだ、ごく普通の毎日ってあっという間に姿を変えてしまうんだ。あの、だらだらした退屈な感じなんてみんな錯覚だったんだ。
 深い嘆きの中にも毎日、新鮮な発見があった。


アルゼンチンババア/よしもと ばなな

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