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こばなし

日々のよしなしごと

山田かまちのノート

2005年09月13日 | 山田かまち
黒い血の波は空よりも高い。
ぼくは涙を流して手をのばしても、
ああ、とどかない。
涙だけは激しく空を洗い、
 ……
しかしぼくのからだはいつまでもとどかない。
ああ、この大地に、ぼくはいつまでいなくてはならないのか。
すると神は言う。
「…………」


神さまはいつも、答えを教えてはくれない。
ただ、いつも見ていてくれる。見守っていてくれる。
あらゆる場所に何かがいて、うごめいている。
わたしはそれを常に感じようと努めている。
そしてときどきだが感じられる。
とてもあやふやで、不思議なもの。
わたしは彼らを、愛しているのだと思う。
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山田かまちのノート

2005年09月08日 | 山田かまち
暗い雲に心をあずけたら
それであなたは死におちる。
きらめく炎をおし殺すように、電光を心の隅におしこめてしまったなら、
それからあなたは死ぬのです。
すこしでも光を消さないで、
たえる時はたえていい。
でもそれもつづかない。
いつかは必ず燃さなくてはならないんだ。
いつかは必ず
(76・1・28)


今この世界で、情熱をくすぶらせている人はきっと多くいるのだろう。
その苦しさを知っているけれども、それがとても幸せな悩みであることも知っている。
幸せだからこそ生まれる悩み。

明日は満足に食べれるだろうか? 明日は生きていられるだろうか?

そういうことを日常的に考える生活を、わたしは知らない。
生きていられるのだから、情熱を燃やさなくてどうするのだ。
わたしは、幸せだと思う。
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山田かまちのノート

2005年08月26日 | 山田かまち
星のように
 あの子はささやいていった。
 「あなたかなりばかだわ。」

   ああ、
厳しいんだな。
 世の中って…… (76・1)


「あなたかなりばかだわ。」って、そんなに悪くない気がする。
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