8月に行ったライブ、三回。昨夜はスマトラタイガーにて、浄瑠璃三味線、野澤松也氏、梶山シュウ氏(フレットレスベース)、小林一彦氏(ウクレレ)による「棹・三味2006」を見にいく。こちらについてはちょっとまたあとで書くとして、まずは今月始めのライブについて書きましょう。
というのは、今日ようやくライブの時の写真ができあがってきたのですよ。携帯のカメラで撮ったぶんはやはり今ひとつだし、写りがどうであれフィルム写真ができるまではあまり書く気が起きなかったのだ。出来上がって来た写真を見たら、まあまあブログに載せても自分的にはOKだったので、これで安心して今月始めのライブについて書ける、のである(と言いつつ、上の写真は携帯カメラの写真だったりする。フィルムの写真は次回分にアップ)
さ、そんな言い訳はともかく(誰に言い訳をしているのだか)、まずは8月3日、まよなしんや氏のライブから。Far East Loungeのパーカッション担当の水木ツン氏の店である「PICO」にて。
写真は、セッティング中の小林一彦氏とAKIRA氏。不覚にもこの日に撮ったのはこれ一枚のみ。あとは演奏に引き付けられてしまったのでカメラが出せずにいた。まあそれはそれで良いことではあるのだが。まよなかしんや氏のライブは年のOTIS!に引き続き二度目。アコースティック・ギター一本での弾き語り。決して高度な技は使っていない(と思う)のだが、引き付けられるものがあるのだ。音楽全般に言えることだろうけれど、とにかく演奏者が客に伝えたいメッセージを持つ!ことがなにより大事なのだろう。下手でもいいとか技術などいらないとか言うことでもないんだが。とにかくまよなか氏の歌からは、彼の沖縄人としての思いが伝わってくるのだね。本土に生まれ育った俺には実感しようにもできないものもあるのだけれど、それでも日本国内に米軍基地が当たり前に存在するなんておかしいよってことぐらいは思いの強さは違えども(違うのは哀しいことだけれど、それでも)同意できるもの。平和を願う心はあるもの。うたをききながらいろいろ考える。米軍基地があってはいけないのかな、という疑問も持つ。それが俺の正直な思い。先に書いたように、米軍の基地が当たり前に存在するのはおかしいとは思うけれど、ただ闇雲に反対を叫ぶのははたして100%正しい行為なのか?わからん。まあおそらく正解は○×で決められるものではなく、その中庸にあるのだろうね。ここで結論を出そうとは思わない。「アカバナ」という歌がある。(いま、正確な歌詞がわからないのでうろ覚えなのだが)その歌の中で、アメリカの土にも日本の土にも花は等しく咲き、やはり美しい、みたいなくだりがある。ここいらへんに答えがあるのかなと、俺はぼんやり思っているのだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/10/27354bc444743609fe262a214423cae4.jpg)
(まよなかしんや氏。小林一彦さんのweb日記「屈折日報」より当日の写真を拝借しました)
そしてイナズマン小林一彦氏のステージ。ウクレレでの弾き語りである。これがまた、いいのだ。
(ところで俺はいつも自分で思うのだが、良かったものを表現するのに「いい」ぐらいしか書かないんだよね。言葉では表現しきれないと言えば聞こえはいいけど、どっちかと言うと語彙が貧弱なだけなような気もしている。まあそれはともかく…)
ウクレレって、小さい楽器だから音も小さいと思われがちだけれど、なんのなんの、音がスポッと前に出てくるという点においてはギターよりもある意味パワフルだったりする。小林氏のウクレレに魅せられて俺も昨年ついついウクレレを手に入れてしまったぐらいで。でまあそのある意味パワフルなウクレレにパワフルでソウルフルでもあるヴォーカルにココロもフルフルするわけだ(?カタカナばかりで結論もよくわからない?まあ知りたい人はライブへ来ましょう)
ところで小林さんは最近になって、ひいお爺さんがネイティブ・ハワイアンだったということが判明したんだそうで、やっぱりウクレレ使いになるのは天性というか、運命だったのかもしれませんな。
さてこの日は当初、まよなかしんや&小林一彦ライブだったのだけれど、ここへ急遽、8月6日のライブに備えてちょっと早めに広島入りしたAKIRA氏も加わったのです。その経緯はコチラ
AKIRAさんのブログ、New 天の邪鬼日記 「広島ライブレポート1」を見てください。というわけで、8月6日に先がけてAKIRA氏のソロ・ライブを味わうことができました。バンド編成のONSENSとはひと味、いやいや、まったく違う雰囲気。ピアノでの弾き語り「Fragile」から始まった。何と言う声を出すのだ、この人は。それが第一印象。以前に小林氏のラジオでたまに耳にしていた「旅立ちの歌」だけが予備知識だったので、これは驚いた。高音部に入った時にノドをさらに引き締める?のかな?ライブ前に少し言葉を交わした時の穏やかな感じとはまったく違う、衝撃だった。(しかし考えてみれば、俺自身も普段喋る時と本気で歌う時はかなり発声法が違うので、その意味ではひっくり返るほど驚くべきことではなかったかもしれぬ。まあここでは俺のことはどうでも良いのだけれど)
それからあとはギター(エレアコ)での弾き語り。二曲、三曲聞くうちに引き込まれていく。まよなかしんや氏のギターのときも感じたことだけれど、ギター一本と歌でこれほどガッツリと来るものなのか。いやこれはむしろ、バンドではなくギター一本だからこそなのかな。
「だいじょうぶマイフレンド」を聞き、なんだか安心する。俺もまあ一応いろいろあって、自信があったりなかったりなんだか良くわからない状態で生きているわけなんだけど、それでも大丈夫なんだよな。今のまま妥協するつもりはないけど、とにかく、大丈夫なんだな、と。あるいはまた、何かに思い煩う友人がいた時に、何の根拠もないけれどとにかく「大丈夫!」って言おうかな、と思ったりね。とにかくAKIRAさんの歌は優しいんだな。優しい、といっても、甘ったるいわけではなく、その歌の対象となる人の、その存在をあるがままに否定せず受け入れることから始まっている、とでも言おうか。俺なんかは普段けっこう優しい人で通っているけれど、実際心の中ではかなりの度合いで人を受け入れていないことがあって、それだからなおさらAKIRAさんの歌の底に流れている優しさ、と言うのか包容力と言うのか、とにかくそういったものにズキンときてしまうのかね。ああ、俺はやっぱりまだまだだねえって。
で、俺としては珍しくライブのあとですぐにCDを一枚購入。そして来る8月6日のライブへと思いを馳せるのでありました。
(つづく)
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