Nyancoin Bakery / 江都屋

当ブログは引っ越しました。→ http://blog.livedoor.jp/edoyakogane/

「ほんの少し」のヨタ話

2009年12月23日 20時18分30秒 | ヨタ話/写真
 
 鉄球と木球とを同時に落としたときにどちらが先に着地するかという実験をしたのは誰だったかな。小学校の理科の読み物かなんかにあったよね。重い鉄球が先に着地するという大方の予想に反し、両者は同時に地面に着いたという話だったね。しかし厳密に測定すればやはり、より重い鉄球のほうがほんの少し早く着くのだそうな。はっきりと見てとれるほどの差ではないのかもしれないけれど、「大方の予想」のほうが実は正しかったのだ。

 こんな話もあった。走る電車の中でジャンプしても、同じ場所に着地するだけである、と。ジャンプして支えを失った体が後ろに流されないのは車内の空気も電車と一緒に動いているから、なんだそうな。なるほど、たしかに屋根のないトロッコなんかで同じことをしたら単なる飛び降りになるであろうことを考えると、屋根や壁に包まれた空気も一緒に動いている電車内でなら、同じ場所に着地するであろうことに、まあ納得できないこともない。電車も人も空気もみな同じ速度で進んでいるのだから。

 でも本当にそうなんだろうか?

 完全に密閉された車内であればその理屈も成り立つのだろうけれど、実際に乗る電車は走っているとずいぶんと風が吹いているよね。換気のために、完全に密閉はできないものね。空気は必ずしも電車や人と同じく進んではいない。だから走る電車内でジャンプすると、ほんの少しだけ後ろ(進行方向と反対)に着地するんだよ、きっと。

 なんてことを今朝の通勤時に乗った地下鉄車内で考えていた。理論(あるいは仮説)と実際のほんの少しの差について。上述した科学の実験めいたこともだけれど、さまざまな出来事における着地点の違いというのは、突き詰めていけば何かしらのほんの少しの要素が見過ごされたりすることから生じるものではないか。人はとかく着地点にばかり目を向けがちであるけれど、そうではなく、より以前に見逃したピース、かけ違えたボタンを正さねばならんのだ。

 時速数10kmで進みながらこんなことを暢気(のんき)に考えていられるのだから、電車通勤もまあ悪くはないな、というお話でした。

 ではまたね


別室ブログ 
mail form

飯田橋駅地下道のデッドスペース

2009年12月03日 23時02分14秒 | トマソン
 
 さて、これはトマソンということになるのやらどうなのやら。いまひとつ確信が持てないのだけれど物件としてちょっと面白かったので、トマソン予備軍として掲載しましょう。



 飯田橋駅で有楽町線から東西線に乗り換える際に通る地下道にある車椅子用のスロープ。壁面の凸凹を回避するために仕切られている。全体がタイル貼りなので銭湯の湯船のようでもある。富士山の絵でも掛けてみてはいかがだろうか。



 ところで、実際に歩くときには(車椅子でも同じだと思うが)こんな風に直角になっているとやりづらいものだよね。もう少しなだらかなカーブに仕上げたらいいのに。日本人というのは妙に律儀に、使い勝手の悪いものをきっちり仕上げるのがお上手だよね。
 (これは勿論、皮肉で言うておるのですよ)
 

別室ブログ 
mail form