ODORAMOX!

BABA庵から  釣り糸なんぞが ごちゃごちゃ こんがらかった状態を ここでは「オドラモクス」と言う。

気になる科学者

2008-02-21 23:24:28 | 引用
武田邦彦 『リサイクル幻想』 を図書館で読みました。
現在のゴミ行政、分別やリサイクルを真っ向から批判しています。
学者らしく真摯なデータ分析が添えられています。
宇井純(故人)が、ゴミの最終処分場や汚泥処理場の建設について、
「むだな設備をいっぱいくっつけなければ10分の1以下の費用でできる」
と言っていましたが、むだな設備とは「リサイクル」に関わるものだったようです。
いま島で進んでいる汚泥処理場建設、「処理」だけでは国から補助金が出ません。再資源化をおこなう処理場でなければ補助の対象にならないのです。
この再資源化の設備がとてつもなく高額につきます。
(補助金なんか要らないから、島の実情に合った規模の施設をつくればいいんじゃないか、と思っていますが)


「石油など鉱物資源が、かつてのゴミの堆積から得られているように、ゴミは集めて人工鉱山に」という論に惹かれました。
数千~数万年の視野で考えていることにです。
西暦で2000年と数えますが、中国や遠い国の暦年だと4000年以上、後者の暦年を使っていたら日常の生活感覚や歴史観もずいぶんと異なるのだろうと思ったことがあります。

図書館にあったもうひとつの『暴走する地球温暖化論』(共著)もついでにめくりましたが、ほかの執筆者による「タメにする論」のために彼の論が利用されている感じで不愉快な本でした。

どうにも気になって、つまり「ゴミは分別しないで燃やせ、燃え殻の集積を人工鉱山に」という論に惹かれてしまっている自分の感覚が信じられなくて、 武田邦彦ホームページ をすこしずつ読んでいます。

これがおもしろいです。「引用自由」とあるので、次に、一説を(ほんの一部です)紹介します。

 
≪モモは時間を奪われたが、私たちは心を奪われている≫
 ゴミを減らそうと言っている人と、経済を発展させようと言っている人が同じ人であることに気がつかなければならない。彼らは時間泥棒のようにモモの時間を奪おうとしている。ゴミの分別は「物貯金銀行」なのだ。分別すればまた買える。だから、銀行にとっては貯金(販売量)が増える。彼らはペットボトルのリサイクルで4倍の販売増に成功した。温暖化もそうだ。温暖化に毎年1兆円のお金が投じられる。それをもらっている人は誰なのだろう?人の心を奪って「環境」で儲ける時代なのだ。

≪私の愛用品の五原則≫ 
一、 持っているものの数がもともと少ないこと
二、 長く使えること
三、 手をやかせること
四、 故障しても悪戦苦闘すれば自分で修理できること
五、 磨くと光ること、または磨き甲斐があること

武田邦彦