「本日も読書」

読書と映画の感想。ジャンル無関係、コミック多いけどたまに活字も。

メディアを動かす顔

2005年01月22日 | ビジネス
黄金時代を振り返る。締めはこの本。
「メディアを動かす顔-新聞から見た雑誌人」
村手久枝 東京新聞出版局

この本は90年代、特に94年ごろの各雑誌などの
編集長らが紹介されている。今からおよそ10年前か。
非常に見やすく、読み物としてちゃんと面白い。

今でも活躍している人もいれば、雑誌自体が廃刊したもの
まであって非常に多彩。全く知らない人も結構いて、
この業界の広さというか深さを知る。
まあ市場規模が小さいのとは別なわけだ。

やっぱり変な人が多いなあ。
サラリーマンっぽく見えても語っていることが普通の人と
違ったり。
商売の話をしている人と、面白いから出版をしているんだ、
という人にずいぶん区別できるような気がしました。

たぶん、商売をしている人の割合が黄金時代よりも
どんどん大きくなっていくんじゃないでしょうか。
ここらへん、「ポパイの時代」の組織の話と重なるかも。

人事異動の件が文の最後に付け加えられていることがあって、
それは「現在はこう」っていう意味なんだろうけど、
むしろ企業の仕事なんだよな、というのを感じてしまった。
面白いから続ける、とかではないわけだ。
仕事としてやっている、と。
それはそれで企業としては正しいんだろうけど。

ただ、60~70年代の黄金時代を知っている人が
たくさんいて、なおかつ出版が苦境の時代に入っている
ことを認識しているのが感じられる。
それを「ふざけんじゃねえ」と怒っている人もいれば、
「いや、これぞチャンス」という人もいれば「カンケー無い」
と自分の道を突っ走る人も。

個人的には好きな漫画家サイバラや椎名誠やら、とファンも
さらっと読んでためになる、気がする。
一番印象に残っているのはリテレールのヤスケンのところ。
本当に難しい本を読まなくなったよね、我々は・・・

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