業界の今昔シリーズ③ 職人気質

昔から、よく「職人気質」又は「職人かたぎ」という言葉を耳にしますが、私達業界でもよく使われていました。
「職人気質」？どういう事をいうのか？

私なりの解釈ですが、腕一本でどこでも仕事ができる「高い技能性とプライド」を持ち、その反面「頑固で気難しい」というような
性質を持つ人の事ではないかと思っています。

確かに私がこの業界に入った頃は、そういう職人が多かったように思います。中途半端な指示や納得いかない指示に対しては、
頑として受け付けず、段取りが悪かったり気に入らない事があると何もせず帰ったりしていました。

しかし、今思うとそれだけ自分の仕事に「誇り」を持ち、「後指をさされるような仕事」はしないという気概を持っていたのだと思います。

そして、時代の移り変わりで技術や道具の進歩により、職人の技能の意味合いが変わり気質も変っているように思います。
しかし、それが「良い事・悪い事」というのではなく、これからの若い職人たちが自分たちの「職人気質」を作り出して欲しいと思うのです。