なんとなくな日々

SL残日録(個人的なメモ帳)

生きる力

2007年02月17日 23時59分09秒 | 本・雑誌
「暴力は親に向かう」二神能基 2007/1 読了 ☆☆☆
なぜ「普通の子」が親を殺すのか? 家族を殺すのか?
この問題に正面から取り組んだ初めての本が、本書です。(出版社/著者からの内容紹介)

ひきこもりや不登校、ニートの若者達の再出発を支援するNPO法人で活動している実践者の書いたものだけに知識人や評論家が言ってるのと違い重みがあり実態がなんとなくわかった。
経済的にも豊かで、親も教育熱心、家庭環境も悪くない若者がなぜ家庭内暴力をおこすのか。核家族自立主義(家族の密室化)、勝ち組教育・路線、友達親子などを背景にして、未来への不安とこのままではいけないという自立できない子供が親への暴力にむかうと。解決は①休戦(家庭の密室をこわし子供と離れる)②多様な体験をさせる(子供の未来の見えない不安を解消させる)③自分の道探し(決断は自分で、勝ち組路線にこだわるな)
インドのことわざにならい子供は、3歳までは、王様でそだてる。7歳から12歳までは、召使いで育てる。15歳を過ぎたら、自主性にまかせる、と。また
子供に育てるべきものは、①具体的能力(生きるために必要な「行動する力」)②抽象的能力(知識やルールを吸収して自分の頭で「考える力」)③社会的能力(社会の中で折り合いをつけながら「人と関わる力」)と語る。

乱暴に言うと経済的に貧しくないから自立できない大人をつくっているような気がする。(多くは経済的に恵まれて自立したり、貧しくて自立できない場合もあるが)

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