なんとなくな日々

SL残日録(個人的なメモ帳)

あらゆる贈り物を受け取った娘

2016年06月07日 23時59分21秒 | 本・雑誌
パンドラの少女」(原題:The Girl With All the Gifts)M・R・ケアリー/イギリス 2016/4 読了 ☆☆☆☆☆
よくある終末ゾンビーもののように物語が小さくまとまることなく最後にスケールが大きく広がる。
本文中に「ギリシャ神話に登場するパンドラは、本当に素敵な女性でね、ギリシャの神々は、ありったけの贈り物をして彼女を讃えたの。パンドラという名前は、<あらゆる贈り物を受けとった娘>という意味」と女性教師が説明するが、まさに少女がキーパーソンとなる。
兵士2名、女性科学者、女性教師、そして奇病に感染している主人公の少女、5人の人間関係をからませ、人を喰らう<飢えた奴ら>や凶暴な<廃品漁り>の襲撃から逃れながらの逃避行は、クライマックスまでいっきに読ませる力をもっている。映画化されたが作品が楽しみ。


図書で3冊借りる
「いのちをむすぶ」佐藤初女
「必殺の三文判」深山亮
「夜の靴 微笑」横光利一

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