なんとなくな日々

SL残日録(個人的なメモ帳)

焚き火

2005年12月02日 23時33分47秒 | 本・雑誌
「もどろき」黒川創 2001/1 読了 ☆☆☆
祖父の営む米屋の店先で自ら命を絶った父。京都と滋賀県境の還来(もどろき)神社を巡って、祖父・父・私、三代の記憶と現在が交錯する。様々な時代を生きた人々の語られなかった言葉・デッド・レターの行方は。芥川賞候補作。(「MARC」データベースより) 
初めて読む作家のためお気に入り作家資格試験にかかる。結果はお気に入り作家の末席にリストアップ。次回には、いつか「明るい夜」を読んでみよう。
「もどろきさん」は神様の名前で戦争中、応召者が生還を祈願して参った途中峠にあるほこらだとか。また、デッド・メールとは、あて先人が不在で差出人も書いてないので行き先のなくなった手紙だとか。なんとなくほのぼのする作品でした。

この亡くなった父が愛読したフランスの哲学者ガストン・パシュラールが、火を凝視することの魅力について書いた一文がある。「流れる水を見るのと同様、火はあらゆる時代に、あらゆる文化で、人々を引きつけてやまないものであった。そこには、反復性と同一性、意外性とパターンがある。火と水は生命の永遠のパターンを喚起するのだ」。
 (ずーと以前からやってみたいことのひとつに自然の中での焚き火がある。最後に
したのは、何十年も前の山登り時の河原でのキャンプファイヤーだった)

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