なんとなくな日々

SL残日録(個人的なメモ帳)

オーラル・ヒストリアン

2010年05月31日 23時59分13秒 | 本・雑誌
「殺人者たちの午後」(原題:LIFE AFTER LIFE)トニー・パーカー/イギリス:著、沢木耕太郎:訳 2009/10 読了 ☆☆☆☆☆
トニー・パーカーはジャーナリストと呼ばれたが、オーラル・ヒストリアンという言い方をもされていたらしい。
見事な取材力、インタビュー能力とすぐれた表現能力で年齢も経歴もさまざまな殺人者たちの殺人を犯してからの苦悩の日々がつづられていた。原題のライフには生命とか生活のほかに終身刑を意味する場合があるらしい。死刑制度のないためか殺人で簡単に終身刑になるように思える。何年後かに仮釈放になる可能性があるが、仮釈放時に就職する場合は、雇用主に殺人罪で終身刑を宣告され仮釈放中である自分の過去を話さなければならない事など保護観察中のきびしい制約のある生活が、当人をむしばんでいく。ただ、最終話の主人公には救われる。
人を殺した人間に対する理解を深め、死刑制度の有無を考えさせられる。

「さよならまでの三週間」(原題:Three Weeks to Say Goodbye)C・J・ボックス/アメリカ 2010/5 読む
我が子を守るため命を賭して闘う男。MWA賞受賞の『ブルー・ヘヴン』につづく感動作(出版社)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。