オリーブ・キタリッジの生活/My Little Town

2011-10-20 18:21:37 | Weblog

      2008

 Tからカナル型のイヤホーンをもらいました。何かイヤホンのスペアが欲しい、と言ったら持って来てくれました。「SENNHEISER」ですか。最近のブランドは疎いので知らない名前でしたが、今日使ってみると、音も以前のより良いし、有難い!!やはり私はカナル型がいいですね。しかもヴォリュームもアップしているのですねえ。感謝です。

 やっと「オリーヴ・キタリッジ」を読みました!評判どうりの素敵な本です。

 「アメリカ北東部の小さな港町クロスビー。一見静かな町の暮らしだが、そこに生きる人々の心には、まれに嵐も吹き荒れ生々しい傷跡を残す。
 13編すべてに姿を見せる傍若無人な元教師オリーヴは、ときに激しく、時にはささやかに周囲を揺り動かしていく。 ピューリツア賞を受賞した珠玉の連作短編集」   紹介文より

 「チューリップ」より
 夫のヘンリーが病に倒れ、療養ホームに。話しかけても反応はなく、いつも笑った顔でいる。

「そういえば思い出す日々がある。まだ人生の盛りだった。中年夫婦としてヘンリーと手をつないで帰った。ああいう瞬間には静かな幸福を味わうという知恵が働いただろうか。
おそらく分かっていなかった。
 たいていの人々は、人生の途中では、生きているということがわからない」

 毎日療養ホームへ通う日々が続いている。

「オリーヴはベッドの横に座り、ヘンリーの手をとる。帰ろうとする頃には、暗くなっていた。
 周りを見て邪魔が入らないと思うまで待ってから、ヘンリーの耳元に口を寄せてささやいた。

 ヘンリー、もう頑張らなくてもいいの。先に行っていいわ。あたしは大丈夫。
いつでもいいからね、平気よ」

 長い間連れ添った夫婦たちが、ちょっとしたことで心の亀裂を垣間見せ、お互いに、時には愛しく、時にはうとましく思う、アメリカの田舎町の日常の中のドラマを描いています。
 読みながら、サイモン&ガーファンクルの「My little town」が頭に流れてきました。

                    

       In my little town  I grew up believing 
       God keeps his eyes on us all
       And he used to lean up on me
       As I pledged to the wall
       Lord I recall  My little town

       Nothing but the dead and dying   
       In my little town