ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2022年J2リーグ第27節 FC琉球vs大宮アルディージャ

2022-07-20 16:04:15 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の琉球の記事はこちら(20節・山形戦、0-4)
※前回の大宮の記事はこちら(22節・千葉戦、1-1)

<前節からの変更>

琉球=FWの一角をケルヴィン→金井へと変更、この1人のみに留まる。ベンチ外になったケルヴィンに代わり、控えに入ったのはファム・バン・ルアン(3試合目)で、果たしてタイの大器とはなり得るのだろうか。

大宮=変更は2人で、センターバックの一角が山田→西村・ボランチの一角が大山→小島。田代が5試合ぶりにベンチ入りを果たす等、守備面の建て直しに必死な面が伺える。

スタメン

裏天王山と表現される(といっても勝ち点差は4なのでひっくり返りませんが)、21位と22位(最下位)のクラブのぶつかり合い。

最下位の琉球は既に監督の座に喜名哲裕氏の姿は無く、倉貫一毅氏の代行を経てナチョ・フェルナンデス監督が就任。
その3試合目でようやく連敗を止めた(25節・岩手戦、1-0)事で、残留争いへスタートを切ったという感じの琉球。
この勝利が無ければ降格一直線の路線になっていたかもしれない状況で、ライバルとなり得る相手との戦いで、さらに勝ち点を積み上げたい所でしょう。

新たに迎えたのが外国人監督という事で、あくまでポゼッションサッカーの継続を貫くと思われた琉球でしたが、そんな予想とは裏腹に対極のサッカーの意識を植え付けているフェルナンデス氏。
フィジカル・ディフェンス重視のスタメンを選択し、ロングボール・クリアの割合を増やすという、降格危機を抜け出さんとするクラブにマッチングしているようであり。
しかし現在のJ2ではストーミング・パワーフットボールに傾倒しているクラブは珍しくないので、その意識だけで2019年の栃木のような逆転残留の芽に辿り着けるかどうかは甚だ疑問でもあり。

立ち上がりの前半3分に大宮が小島のボール奪取から速攻を仕掛け、彼からパスを受けた富山がエリア内右からシュート。(ゴール右へ外れる)
大宮も残留争いの中、琉球と同様に球際の攻防と速攻を重視したチームであり。
入りで事故のような失点は避けたい琉球、何とか凌いだのち反撃。
GKダニー・カルバハルのフィードは、主に右サイドバックの上原牧人に当てるボールを選択するなど、その特色が色濃く表れ。
最終ラインからのショートパス攻勢はすっかり影を潜める、新たなサッカーがそこにはありました。

しかし類似するスタイル同士の戦いになった事で、お互いにラフなボールを蹴り合うといったシーンが頻発する落ち着かない展開を描き。
激しいボール争いから生み出される未来への思考は、何とか落ち着いて組み立てたいというものか、あるいはそれをさらに続けて泥仕合に持ち込みたいというものか。
17分の大宮は、最終ラインからの繋ぎを経て小島が左サイド裏へロングパス。
これを奥で受けた奥抜が、対峙する上原牧をブリッジでかわしにいった所、後ろから引っ張る形となった上原牧が反則・警告を受け。
緩急両面を使った攻撃で相手を翻弄する事で、得たフリーキックからセットプレー攻勢に持ち込む大宮。
しかし21分のCKで、クロスの跳ね返りから富山のシュートに繋げた(ブロック)のみで終わります。

飲水タイムが挟まれ(24分)たのち、最初のシュートは琉球(28分・武沢がミドルシュートもGK志村キャッチ)でしたが、以降は大宮が攻撃権を握り。
空中戦を制したのち、素早くサイド奥を突く攻撃で好機を量産していきます。
37分左サイドで栗本が裏へミドルパス、受けた武田がカットインでエリア内左を突き、奥からシュートを放つもGKカルバハルがセーブ。
ここから再びセットプレー、CKを量産する流れを作る大宮。
貫のロングスローも交えながら、流れが途切れた所での一発で仕留めるサッカーを展開するも、残念ながら不発。
ブレイク明け~前半終了までに4度得たCKを活かす事は出来ず、スコアレスのまま折り返しとなりました。

そのセットプレーで、キッカーを務めていたのは武田。
古巣対決という要素もあり、37分の決定機然り自身が攻撃の要となるべく奮闘し、それを後半にも貫かんとします。
しかし迎えた後半の入り、右サイドでの攻撃から富山とのパス交換で奥を突かんとした武田ですが、カットした琉球・大本を倒してしまい反則を取られ。
これに激しく異議を唱えるなど、その自覚が空回りするようなシーンが描かれます。

すると追い風というアドバンテージを得た琉球へと流れが移り。
後半4分の武沢のスルーパスこそ金井がオフサイドを採られたものの、続く5分には自陣でのボール奪取から相手の前向きな姿勢を掻い潜って阿部が中央をドリブル、大宮に戻りながらのディフェンスを強いる好機に持ち込み。
阿部から左へスルーパスが送られると、走り込む大本は自分でエリア内へ切り込むかクロスかの二択という状況を得て、ダイレクトでクロスを選択。
これがファーサイドに上がった事で、走り込む金井に対して成す術が無くなった大宮ディフェンス、そしてジャンピングボレーの形で合わせた金井。
ゴール左へと突き刺さり、後半立ち上がりに良い流れの攻撃でリードを奪った琉球。

勢いそのままに尚も攻める琉球。
9分にCKを得ると、その二次攻撃で拾った阿部が左サイドからクロスを入れると、金井が今度はバイシクルでシュートを狙い。(ミート出来ず)
守備面でも果敢なプレッシングで大宮に攻撃を許さない等、一気に仕留める流れが出来つつありました。

しかし11分に大宮ベンチが動き、富山・奥抜→河田・矢島慎也へと交代。
如何にも流れを変えるべくのベンチワークで、早速12分に矢島慎の河田へのスルーパスから好機を作り。(一旦奪われるも河田が取り返し、矢島慎がクロス)
すると14分に、新里の裏へのロングパスが直接河田に渡り、入れ替わってエリア内を伺わんとする所を琉球・中川に後ろから倒されて反則。
中川に警告が突き出されるも、大宮サイドは一発レッドでは無いのか(ないしはPKか否か)として抗議を行うなど、ゴールに向かう闘志はプレーが途切れても止む事無く。
そして今度はその姿勢が奏功したか、この絶好の位置でのFKをキッカー武田は直接シュート。
ゴールバーに当たるも、跳ね返ったボールを菊地が詰めてネットを揺らし。
前へのベクトルを結実させ、同点に追い付いた大宮。

これで振出しに戻ったものの、その後は追い風を受ける立場の琉球が有利という展開に。
19分には中盤での奪い合いを経て、ボールを持った大宮のパスミスを中野克哉が拾い、すかさずエリア内へスルーパス。
走り込んだ武沢がシュートを狙ったものの、GK志村が判断良く前に出てブロックし撃てず。
21分にも大森のロングパスを受けた金井がエリア内を突くも、トラップが大きくなりGK志村に抑えられ。
徐々に押し込んでいく琉球、時には以前のような最終ラインからのショートパスによるビルドアップも顔を出す等、好循環を得た故のナチュラルな形変更も見られます。
そこにサイドチェンジを絡めながら、クロスを上げる所まで持っていく攻撃を展開。

再び劣勢を挽回したい状況となった大宮。
後半の飲水タイム(25分)が明けた最初の攻撃は27分で、矢島慎のボール奪取から左サイドで攻め、小野が矢島慎とのワンツーで奥に切り込んでクロス。
ニアへの低いボールに、河田が身体を倒してヘディングで合わせたものの、ゴール上へと際どく外れモノに出来ません。

一方の琉球も、風の影響か大宮の浮き球への対処ミスもあり生み出される好機。
29分に得た左CKから、クロスがファーサイドに流れた所を上原牧がシュートにいくも、空振りして逃してしまい。
大宮もセットプレーからゴールに迫り、32分には右サイドから貫がロングスローを入れようとしてのフェイントから、受けた武田のクロスを中央で矢島慎が合わせ。
しかし放たれたヘディングシュートはジャストミートせず、ゴール左へと外れ。
お互いフィニッシュの部分で後一歩、といったシーンを描いてしまいます。

これまで交代せずに戦っていた琉球は、36分にようやく最初のカードを使用。
金井→人見へと交代しますが、同時に大宮も菊地・小島→高田・大山へと2枚替え。
その人見は41分、大宮ゴールキックからの跳ね返しを経ての攻撃で、こぼれ球を拾ってエリア内を突きそのままシュート。
しかし左サイドネット外側に終わり、ワンチャンスを生かせず。
尚も琉球は42分に田中→李栄直(リヨンジ)に交代。(李はボランチに入り、池田がボランチ→右サイドハーフへ)
温存していたカードを切っていく事で、終盤の戦いを有利にせんとします。
しかし、その李が田中から受け継いだキャプテンマークを付ける間も無く大宮の攻撃。
スルーパスを受けた河田がエリア内右へ進入する所、その李がカバーして何とか防ぎます。

大宮は45分に最後のカードを使い、武田→泉澤に交代し、矢島が左SHから右へと回り。
しかしこの交代では好循環を齎す事は出来ず、アディショナル突入後は琉球が押し込む流れとなります。
阿部のポストワークが大宮ディフェンスの反則を誘う事で、そのFKを中心にセットプレーから攻め込み。
左サイドのスローインからのパス交換を経て、阿部がカットインでエリア内左を突いて戻し、待っていた武沢がミドルシュートを放ち。
しかしゴール右へと外れてしまい。
尚も攻め上がる琉球、ラストプレーは中盤からのFKで、キッカー大本のロビングからのこぼれ球を再び武沢がミドルシュート。
しかしこれもブロックに当たってゴール右へ逸れてしまい、ここで試合終了の笛が吹かれ。

ホームでの連戦を、2引き分けで終えた琉球。
前節の仙台戦での引き分けは大きなものだっただけに、是が非でも勝ちたい所でしたが、終わった事は仕方が無い。
盛んに放送席で語られていた、フェルナンデス監督の「前へと蹴る意識」のように、次の試合に向かいたい所でしょう。

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DAZN観戦 2022年J2リーグ第27節 ツエーゲン金沢vsアルビレックス新潟

2022-07-19 18:33:49 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の金沢の記事はこちら(24節・徳島戦、0-1)
※前回の新潟の記事はこちら(23節・横浜FC戦、0-2)

<前節からの変更>

金沢=3人を変更し、左サイドバックが長峰→毛利・FWが林→丹羽。サイドハーフは大石→小野原に代えたうえで、前節左SHの嶋田が右へ移り小野原が左。ベンチには、鳥栖からレンタル移籍の孫大河が初めて入る。

新潟=2人を変更、センターバックの片割れが早川→田上・ボランチの片割れが星→島田。ベンチでは、アレクサンドレ・ゲデスが16節以来のメンバー入り。

スタメン

今季も夏の移籍期間を迎え、新潟は本間が海外へと旅立つ事が決定。
これまで度々移籍が噂されながらも、新潟の至宝としての立場を貫いてきた本間。
完全移籍という事で、双方にとってwin-winとなる送り出しが出来たでしょうか。

同時期に徳島の渡井も海外移籍が決定(こちらはレンタル)するなど、J2からの移籍でも誰も驚かない状況と化しているJリーグ。
上の方つまり日本代表という観点で見ると、海外クラブへの所属がまず選ばれる第一条件となりつつある現状だけに、夢を追うのならばチャンスがあれば即……といった感じでしょうか。

さて、前節首位に返り咲いた新潟。
前々節の千葉戦(1-2)などちょくちょく不覚を取るものの、それ以外では確実に勝ち点3を得る戦いで、負けないものの引き分けも膨らんでいる横浜FCの先を行き。
折り返して以降はボール支配とフィニッシュを両立させる事に成功している印象であり、格下相手にはその激烈な攻撃力で圧倒する試合運びを展開。
この日もまずは守備から入る金沢が相手という事で、同じような戦いを貫けるか注目されました。

試合が開始されると、やはり新潟が圧倒的にボールを支配する絵図となり。
金沢は2トップがボランチを切るという前線の守備の仕方を貫くも、何処かでボールを奪う姿勢を見せなければ攻撃機会は永遠に訪れないといった展開を強いられます。
それが訪れたのが前半7分で、敵陣右サイドで嶋田がパスカットに成功してショートカウンターのチャンス。
しかし中央の豊田へのパスがカットされてあっさり終わってしまい。
カウンター重視故に攻撃はアバウトな繋ぎになりがちですが、正確性もモノにしなければ得点チャンスはやって来ない。
以降も貫かれる新潟の縦横無尽なパスワークを見て、そんな感想を抱きました。

新潟は松田詠太郎の突破力を右サイドで活かすも、逆に彼の動きが流れを切る場面も点在し。
7分(前述の金沢の好機の後)に鈴木の落としを受けるも収められず、こぼれ球を拾いにいくも、シュートにいった堀米をセルフブロックするような形になってしまい。
直後の8分にはエリア内右を切り裂き奥からグラウンダーのクロスを入れる好機(GK白井が足でクロスをブロック)を作るなど、その存在が脅威なのは間違いない松田詠。
しかし23分には最終ラインからビルドアップする中で、藤原と被ってしまいボール奪取されるといった場面もあり、功罪両面が目立ってしまう事となった序盤戦。

試合の方は、相変わらず2列目のポジションチェンジを絡めながら新潟が圧倒的に攻撃権を支配。
スタートでは左SHに入っていた伊藤が、暫く経ってからほぼトップ下のようにプレー。
その後20分辺りでスタートの位置の戻ったかと思えば、以降高木とともに流動的にパスワークに絡むなど、ポジションを追うのに一苦労といったシーンが展開され続けました。

金沢は最終ライン中心に何とか跳ね返し続けるも、ひたすら専守に追われ。
29分の新潟、右サイドでパスを繋ぎ、一旦戻したのち再度右から藤原と松田詠の関係性で前進。
そして藤原のスルーパスに走り込んだ松田詠がエリア内右奥から低いクロス、鈴木がスルーしたボールがクリアされるも、ペナルティアークで拾った高がすかさずシュート。
必死の守備を崩すゴールを奪い、イマイチだった右サイドの関係性も見事に決まっての先制点となった新潟。

これだけ守勢を強いられれば決壊は時間の問題、といったような金沢。
尚もピンチは続き、33分には再び右サイドからの攻めでスルーパスを受けた松田詠がカットインからシュート。(GK白井セーブ)
38分にはロングフィードの跳ね返しから、ボールを持った伊藤がミドルシュート(GK白井キャッチ)と、GKを脅かし続ける新潟。
攻め上がる余裕の無い金沢、45分にようやく嶋田がミドルシュートを放って(枠外)シュートゼロの時間は終わりを告げ。
最後にフィニッシュを放ったものの、雰囲気を振り払えぬまま前半を終えました。

そして始まった後半間もない1分の新潟の攻撃、細かいパスワークから再び右サイド奥を取る松田詠。
そしてエリア内へ流れるかどうかという所で金沢・庄司の脚が掛かり倒れると、主審の笛が鳴り反則・PKの判定となります。
映像ではエリアの僅か外という感じでしたが、慌てて距離を詰めにいって足を出した庄司が迂闊といえば迂闊であり。
これで得たPK、キッカーの鈴木が落ち着いて右へと蹴り込みGK白井の逆を突いてゴール。
いきなり点差が広がっての幕開けとなった後半戦。

出鼻を挫かれた金沢は、以降ボールを持たされる展開となり、カウンターは望み薄という攻撃を強いられます。
必然的に前掛かりにならねばならない状況ですが、新潟ボールの際にはやはり崩され続けた残像があるのか、2トップは相変わらずボランチをチェックする形を取り前からはいけず。
チグハグな状況ながらも何とか主体的に攻撃を試みますが、成果は散発的に毛利からのクロスが上がるのみと苦しさが滲み出ます。

しかし新潟はペースを握り続けた負の要素か、15分に最終ラインからのパスワークが乱れ、豊田に奪われる失態を演じてしまい。(その後丹羽がミドルシュート・枠外)
相手に弱みが見られたことで、ようやく覚悟を決めた金沢は前線からプレッシングを掛け始めます。
直後の18分に運動量を担保すべく3枚替えを敢行し(1人CBも交えましたが)、豊田・丹羽・廣井→林・杉浦恭平・孫へと交代。

ペースが落ちる新潟を尻目に、ボールポゼッションを高めて反撃体制を作る金沢。
押し込んだ結果サイド奥からのクロスも増えて攻撃の期待値は上がったものの、クロス精度を欠いたり中の人数が揃わないうちに上げたりと、別の問題も表れてフィニッシュには中々繋がりません。
反対に23分の新潟、伊藤の中央突破から再び松田詠にエリア内右を取られる危機を招き、横パスを伊藤がスルーした奥で高木がシュート。(金沢・松田陸がブロック)
少ない好機を生かすという面でも上回っているような新潟。

その新潟が最初に交代カードを切ったのが30分で、高木→小見へと交代。
松田詠と対局の左にも突破力ある選手を置くなど、本間の穴を微塵も感じさせずに振る舞います。
投入直後の31分、その期待通りに左サイドのドリブルからカットイン、そのままミドルシュートを放った小見。(GK白井キャッチ)

再び強まった新潟の攻勢の前に、積極性を失っていく金沢。
何とかムードを盛り上げんと、34分に2枚替えを敢行し交代枠を使いきり。(嶋田・小野原→大石・須藤)
しかしその後自身のパスミスから新潟に好機を与えてしまうと、無残な結果を生む事となり。
37分にズレた金沢のパスを高がダイレクトでミドルパスを出し、受けた小見がエリア内左を突いて横パス。
鈴木がキッチリゴール左へとシュートを突き刺し。
相手のミスを逃さないダメ押しの3点目を奪った新潟、直後に鈴木と松田詠はお役御免となります。(アレクサンドレ・ゲデスとシマブク・カズヨシを投入)

3点差を付けられた金沢。
力の差はあれど、柳下正明監督の因縁という要素もあり、これまでの戦績で新潟と好勝負を演じていたのが嘘のような状況に追い込まれ。
それでも残り時間、ただ茫然と過ごす訳にはいかず。

40分、最終ラインで繋いだのち右サイドで松田陸がエリア内へミドルパス、走り込んだ大石の落としを受けた林がシュート。
ゴールネットが揺れたものの、右サイドネット外側で惜しくもゴールならず。
42分にも右サイドでスローインから攻め、藤村のスルーパスに走り込んだ大石がマイナスのクロス、ニアで林が合わせるも枠を捉えられず。

しかし新潟は44分、ゲデスの中盤でのポストワークから長らくパスを繋ぐ、ポゼッションにより時計を進める立ち回り。
激しくボールを動かした末に、最後は伊藤のスルーパスに小見が走り込んでシュートまで繋げます。(GK白井セーブ)
何とか糸口を掴まんとする金沢と、無失点で終えたい新潟とのせめぎ合いの様相となり。

そして突入したアディショナルタイム、新潟の舞行龍ジェームズのミスから金沢に決定機。
コントロールミスを敵陣深めで拾った林がそのままエリア内に進入、シュートを放ちましたがGK小島のセーブに阻まれ。
3点差が付いて以降、シュートを量産した林でしたが、結局新潟ゴールを破る事は出来ませんでした。

そのまま試合終了の時を迎え、所々ミスはあったものの快勝といって差し支えない結果となった新潟。
過去2年は後半の失速が顕著だっただけに、昇格チャンスを逃すまじという意気込みは相当なものな現在の戦いぶり。
3度目の正直で、歓喜の時を迎える事が出来るでしょうか。

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DAZN観戦 2022年J1リーグ第22節 ガンバ大阪vsセレッソ大阪

2022-07-18 16:03:04 | サッカー視聴記(2022年J1)

<G大阪スタメン> 3-4-2-1
GK 東口
RCB 福岡 CCB 三浦 LCB クォンギョンウォン
RWB 小野瀬 DH 齋藤 DH ダワン LWB 黒川
IH 中村 IH 石毛
FW 鈴木武蔵
<C大阪スタメン> 4-4-2
GK キムジンヒョン
RSB 松田 CB マテイ・ヨニッチ CB 西尾 LSB 舩木
RSH 毎熊 DH 鈴木徳真 DH 奥埜 LSH 為田
FW 山田 FW 加藤

大阪ダービーという事で、ガンバのホーム(パナソニックスタジアム吹田)で開催されたこの試合は残留争いの真っ只中という事も忘れているかのように勝利を目指すべく周囲も熱狂。
同じ地元のライバルチームという観点では、先日J3の静岡ダービーの間柄である、沼津藤枝の間で禁断の移籍が実行されるに至り。(渡邉りょうが沼津→藤枝へ移籍)
夏の移籍期間という事もあり、こうしたグラウンド外の事象も勝負を迎えるに辺り気になる所です。

その移籍という要因では、ガンバは先日獲得を発表した鈴木武を登録即スタメン起用してきたこの日。
Jリーグへ出戻りの運びとなったストライカーの力を早速チームに組み込まんとするだけでなく、こちらはガンバ自体に出戻りとなった食野もベンチ入りさせ。
戦力隆々といった状態で迎えたダービーマッチ、生え抜き重視のセレッソとは相対するような布陣でぶつかり合いました。

15節・広島戦(順延で18・19節の間に開催、2-0)から、ハッキリとした3バックでのシステムを採っているガンバですが、前節は4-4-2のシステムで挑んでは退場者を出したのもあり手ひどく敗戦。(川崎戦・0-4)
迷いは未だ拭えないといった感じですが、再び3バックに戻して挑んだ片野坂知宏監督。
いきなりの前半1分に、ダワンの反則気味のボール奪取から、小野瀬が右サイドを前進からカットイン。
パスを受けた中村は撃てずクリアされるも、拾った福岡が右ハーフレーンからミドルシュート(枠外)と、積極的なディフェンスから先制攻撃を果たし。
これで流れを掴むと、期待の鈴木武にも好機が訪れ、5分にはスローインから右サイドで持った鈴木武がマイナスのカットインを経てシュート。(GKキムジンヒョンキャッチ)
8分には小野瀬の裏へのミドルパスに走り込み、受けてエリア内右を突きシュート(枠外)と、勝利を齎さんと果敢にゴールを狙います。

攻撃権を握ったガンバは、3バックを殆ど可変せずのビルドアップながら、ボランチの齊藤が右に動く事により全体的に右肩上がり気味に。
鈴木武へのロングボールや小野瀬の推進力も絡めつつ、ワンサイド気味で攻撃を完結するシーンが目立つ中、セレッソの守備をどう崩していくかという展開を予想させます。
しかし先制点は早期に入り、それもセットプレーからでした。
16分に右コーナーキックを獲得すると、キッカー石毛の中央へのクロスを、クォンギョンウォンが合わせヘディングシュート。
ボールはゴールバーを叩き、本人は決まったと思い込んだか両手を挙げたもののぬか喜びとなります。
しかし再度右CKとなると、キッカー石毛は今度はファーサイドへクロスを上げると、再びクォンギョンウォンが合わせ。
そして今度はしっかり叩きつけてゴール右へと突き刺し、やり直しを見事に決めて先制点を齎したクォンギョンウォン。

その後も飲水タイム(23分)と前後して、セレッソゴールへと迫るガンバ。
これまでの低調な試合とは一線を成す好調ぶりは、3バック効果か、あるいはダービーマッチ故のハイテンションぶりが光っての事か。

劣勢のセレッソは、巧くいかないビルドアップを受け、ボランチを一人降ろしての3枚で最終ラインを形成するようになるとリズムを取り戻し。
27分にはそのボランチである鈴木徳が中盤で展開したのち、左サイドでの前進から舩木のマイナスのクロスに自ら合わせシュート。(枠外)
ガンバはその直後の28分の守備で、ダワンがあろう事か味方のクォンギョンウォンと激突して倒れ込む事態(1分半程で起き上がり、ピッチ外へ出る→復帰)になると、以降攻撃機会は激減します。
リードを齎したのがクォンギョンウォンなら、リズムを失わせる原因となったのも……という表現をしたくなる展開を描き。

32分は左CKからキッカーを務めた鈴木徳が、クロスが跳ね返されたのち戻って来たボールを、カットインからミドルシュートを放つもゴール左上へと外れ。
こうしてJ2から這い上がった選手が上で躍動する姿に清涼感を覚える物ですが、セレッソ自体もそうだったのか、前半の終盤には一方的な展開へと持ち込みます。
42分には左サイドから前進するも跳ね返され、逆の右サイドへ展開して松田がクロス、中央で加藤が合わせヘディングシュートを放つもGK東口がセーブ。
続く43分にも、左サイドでのパスカットから逆へと展開して松田がアーリークロス、走り込んだ加藤が再びヘディングシュートを放ちましたがこれもGK東口がキャッチ。
アディショナルタイムに突入後も押し込み続けるセレッソ、舩木のミドルシュートが襲う(ブロックに当たりゴール右へ外れ)場面もありましたが、ゴールを破る事は出来ず。
最後はエリア手前でミドルパスを収めにいった山田がハンドを取られた事で、攻勢終了とともに前半も終わる事となりました。

無事にリードを保つ事が出来たガンバですが、終盤にはすっかりペースを失っていた事もあり後半どうなるかは全くの不透明。
交代無く開始を迎え、意識を変えるべくか前半とは逆に黒川が左サイドを前進する機会が増え。

一方のセレッソは、前半と同様に松田のクロスに持っていく攻撃を展開するも、ガンバサイドも対応を見せ。
そんな中での後半7分のセレッソ、GKキムジンヒョンが縦パスを左ハーフレーンの為田に通すと、一転して中央突破による攻撃を敢行。
ドリブルで一気にエリア手前まで迫った為田、加藤のポストプレイを交えたのちエリア内へスルーパスを送ると、フリーで受けた山田がシュートをゴールネットに突き刺し。
変節が綺麗に結果に繋がり、同点に追い付きます。

一方後手に回ってしまったガンバの守備、その後もセレッソの多彩な攻めの前に苦戦気味。
左からの攻めを警戒すれば、右の松田へとロングパスを通されてクロス……というシーンも目立つようになり。
何とかマイボールにしても、ビルドアップで脱出する事は叶わずカットされるという具合に、押し込まれる土台が攻守両面で出来上がってしまいます。
そんな状況故にベンチも早め、そして矢継ぎ早に動き、9分に中村→食野。
そして15分に鈴木武・石毛→坂本・倉田へ2枚替えと、前線3人を入れ替えて巻き直し。

そして耐え忍んだガンバに攻撃チャンスが訪れたのが19分で、右サイドを坂本が小野瀬とのワンツーを挟んだのち前進、そしてエリア内右へのスルーパスに走り込んだ食野がシュート。
しかしオフサイドを採られる(シュートはゴール左へと外れる)と、苦労して結び付けたフィニッシュも実りません。
直後にセレッソサイドも動いて一挙に3枚替え、山田・加藤・為田からブルーノ・メンデスと上門、そしてジェアン・パトリッキへ交代します。

前線の顔ぶれが代わっても、また飲水タイムが挟まれ(22分)てもペースを保つセレッソ。
22分に左スローインからの攻撃で、ボールを持った舩木が奥埜・上門のポストプレイを交えてのカットインで、中央やや左からシュートを放つもゴール右へと外れ。
26分からセットプレー攻勢に入り、CKを2本続けたのち右からのスローインに。
ひたすら耐えるのみという状況のガンバは、その際にクォンギョンウォンがセレッソ・メンデスとのポジションの取り合いで、激しく腕を使った事でヒートアップに発生する事態となってしまいます。
そして主審の水入りが入ったのちも尚も競り合う2人、後ろからメンデスを抱え込む形となったクォンギョンウォンが警告を受けてしまう事で決着を迎え。

何とか流れを変えたいガンバ。
その願いが通じたのかないしはセレッソの燃料切れか(32分に毎熊→北野へと交代)、33分に久々の好機。
空中戦を制してボールを受けた坂本が中央を前進ののち左へパス、受けた食野がエリア内を突き、切り返しからシュートするもゴール上へと外れ。
逃してしまいましたが、続く34分にはカウンター気味に前進し、左サイド奥を突いた黒川からマイナスのクロス。
ニアサイドで倉田が合わせシュート(GKキムジンヒョンキャッチ)と、とうとう流れが来たかのように攻め立てます。
しかしその直後にクォンギョンウォンが足を痛めてしまい続行不能となり、無念の交代に。(高尾と交代・同時に黒川→藤春へと交代、38分)
先制点は挙げたものの、その後は流れを切ってしまうようなシーンが目立つ事となったこの日。

クォンギョンウォン離脱→交代までの数的不利の間でもボールを握って攻撃を展開するなど、ペースを逆転させたガンバ。
今までの劣勢ぶりが嘘のように、ホームの後押しも受けて勝ち越しを狙わんとします。
敵陣でのポゼッションを高めて押し込むも、シュートチャンスが訪れた倉田がミート出来ず(43分)に終わるなど、モノに出来ず時間が進んでいき。

しかしその反動ぶりが、そこに迫る危機を忘れさせてしまったでしょうか。
小野瀬へのスルーパスが右奥でカットされるとセレッソのカウンターが始まり、左サイドで持ったパトリッキ、メンデスのポストプレイを挟んでドリブルに持ち込み。
前から止めようとして失敗し、必死に下がるガンバディフェンスを嘲笑うかのようにミドルシュートを放つパトリッキ。
右ゴールポスト内側を叩いてゴールに吸い込まれ、押し迫る時間帯でのスーパーゴールで勝ち越したセレッソ。

セレッソ・舩木にカットに入られた段階でネガトラへの判断が遅く、パトリッキ相手に齋藤1人でプレスしなければいけなかったのが分岐点となったこの場面でのガンバの守備。
反省が残る失点の仕方にショックは大きかったようで、その後のATではまるで攻撃に持ち込めず。(得点直後にセレッソは松田→進藤へと交代)
逆に更なるセレッソの好機に晒されるなど、失意がハッキリとピッチ内に表れ。
止めを刺さんとするセレッソ、押し込んだ状態で一旦攻撃が途切れるも奥埜が敵陣でカット、すかさずエリア内へミドルパスを送った所に北野が走り込み。
そして右足アウトサイドで合わせたもののGK東口がキャッチ。
さらに攻撃は止まず今度はGKキムジンヒョンのロングフィードから、右サイドで前進してメンデスが奥からグラウンダーでクロス。
ニアサイドで受けた北野がシュートを放ち、GK東口が足で何とかセーブという具合に、同点どころの話ではない状態に追い込まれました。

三浦を前線に上げてのパワープレイも実る事無く、そのまま試合終了の笛が鳴り。
ホームの場でライバルに膝を屈する事となってしまったガンバ。
代表ウィークを挟んでの今後は、残留争いという現実をどう勝ち抜くかが唯一の見所でしょうか。

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DAZN観戦 2022年J2リーグ第26節 大分トリニータvsファジアーノ岡山

2022-07-15 18:12:33 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の大分の記事はこちら(24節・千葉戦、3-2)
※前回の岡山の記事はこちら(21節・山口戦、1-0)

<前節からの変更>

大分=3人で回すボランチは、下田→保田へと代えたうえ、弓場が一列上がり保田の1アンカーに。その他は右ウイングバックが増山→井上・シャドー2人が野村・渡邉→中川・長沢で、長沢がFWに上がって呉屋と2トップを形成。つまりは3-3-2-2(3-1-4-2)へとマイナーチェンジして挑む。尚、ベンチには長期離脱から町田が復帰を果たし入った。

岡山=ヨルディ・バイスが3試合ぶりに復帰し、濱田と代わってセンターバックに。その他は右サイドバックが河野→成瀬・左サイドハーフがハンイグォン→佐野と、計3名変更。

スタメン

前回述べたように、真夏に入りかけという時期での大分・昭和電工ドームという厳しい環境での試合。
流石にこの日は飲水タイムが挟まれる運びとなりました。

岡山は3強(新潟・横浜FC・仙台)を除いたクラブでは最上位の4位に着けている現状で、この位置に居れば、勝利したはずの試合が再試合の運びとなった(8節・山形戦、8/31に0-0・間接フリーキックから試合再開との事)のもプラス思考に変えられるものであり。
しかし実際行われているサッカーを観ると決して盤石とはいえず、今後どうなるかは予断を許さない、という定型文を述べたくなり。

試合が始まり、大分は2トップ・1アンカーにした3-3-2-2へとフォーメーションを前掛かりへとチェンジ。
呉屋・長沢2人を共にスタメンで起用すればこうなる、という風なシフトですが、その狙いは岡山のビルドアップを壊す事にあり。
前線の選手がボランチへのパスコースを切るだけで、岡山は主体的なボール運びが殆ど出来なくなってしまうという状況に陥る事になりました。
2センターバックはバイスと柳という定番のコンビですが、バイスがなまじロングフィードに定評あるだけに、相手のプレッシングに簡単に屈してロングボールへと流れてしまう攻撃の意識。
1トップのミッチェル・デュークをターゲットとしたボールか、ステファン・ムークの裏抜けを狙ったボールかという違いはあるものの、単調な攻撃に終始していました。

相手をそうした状態へ難なく追い込んだ大分、見せ付けるかのように自身の攻撃はショートパス主体での前進を展開。
主に左サイドからの攻撃が目立ち、パスワークの中で左CBの三竿が攻撃参加して人数を厚くするという、普段から落とし込まれているであろう手法故に迷いも見られず。
それでも中々フィニッシュに辿り着く事が出来ずと、ポゼッションスタイル故の性が付き纏うのは仕方無い。
しかし前半5分にミスから岡山の好機が生まれ、佐野のダイレクトでのミドルパスをエリア内で受けたデュークがシュート(ミートせず)という具合に、安い失点は避けたい展開となります。

スタジアムの環境のように、我慢を強いられるような立ち上がりを経た大分。
迎えた19分、上夷のパスカットから空中戦を制し、中央から長沢→弓場→中川と渡ったのち、中川がエリア手前中央からミドルシュート。
手前でバウンドしたボールが見事にゴール右を捉え、停滞感をミドル1本で打ち破った大分が先制に成功します。
しかし喜びもつかの間の21分でした。
キックオフから、デュークへロングボール→クリア→拾ってムークへスルーパスという岡山の限られた手札をふんだんに使う攻撃を展開、一旦はクロスがクリアされるもデュークの落としから右サイドで継続。
そして成瀬のエリア内右へのスルーパスに走り込んだムークがシュート、GKの左を抜いた所を中央で佐野がゴールに押し込み。
ムークの得点を佐野が掻っ攫ったようなゴールとなりましたが、早い段階で同点に追い付いた岡山。

飲水タイム(24分)ののちは、振出しに戻ったスコアに示されるように、試合展開も当初のものに。
すなわち主体的な攻撃を繰り広げる大分と、ロングボール傾倒+相手のミス待ちといった岡山。
岡山の攻撃はショートパスを繋がんとしてもサイドからになる事が多く、そこで詰まるシーンばかりなので、本当に前に運べないといった状況。
いくらパスコースを切られているからとはいえ、ここまでボランチを経由する事が無ければ、警戒するのはサイドのみと相手も楽になるだけであり。

そんな試合絵図を反映するかのように、次にスコアを動かしたのも大分でした。
35分左サイドでの前進から保田がサイドを変え、井上が右奥へ切り込んでクロス、流れたボールを藤本が拾い逆サイドから再度クロス。
これを長沢が捉え、叩き付けたヘディングシュートをゴール左へと突き刺し。
ターゲットマンの面目躍如といった勝ち越し弾となりました。

何とか流れを変えたい岡山ですが、好機を作るのはスローインからや、そこから得たコーナーキックからと依然として流れの中からでは厳しい状況。
そんな中、41分にボールキープする大分・弓場に対し、ムークが激しくチャージにいってしまい反則・警告。
黄色いカードを突き出されても尚判定に納得いかない感じのムークでしたが、その後のアディショナルタイムに、パスを受けにいった所を後方から弓場に倒されたムーク。
このプレーで弓場にも警告が突き出され、直接的?な弓場の仕返しのようにも映ったのが可笑しくありました。

そのATでフリーキックの好機を掴んだ岡山、その二次攻撃で何とかロングボールをエリア内へと供給し、デュークが合わせにいったこぼれ球に成瀬が走り込んでシュート。
しかし枠を捉えられず、前半のうちに追い付く事は出来ずとなりました。

ハーフタイムでの交代は無く後半開始を迎えましたが、試合展開の移り変わりも無く。
主体的な大分の攻撃と、偶発性が高い岡山の攻撃のぶつかり合いという図式は後半も変わらず推移します。

前半にリードを奪った事で、自信を付けたかのように大分が敵陣へと攻め込み。
後半2分、中央での前進から呉屋がエリア内左を突き、奥に切り込んでのマイナスのクロスを長沢がワントラップからシュート。(GK堀田セーブ)
7分には再び中央から、保田のスルーパスがカットされたこぼれ球を呉屋が拾い、そのままシュートを放ったものの前方の弓場に当たってしまい実らず。

依然として流れを変えられない岡山ですが、12分に敵陣でムークがボール奪取したのちデュークに繋げ、デュークがエリア手前からシュートを放ち。(ブロック)
前線のマンパワーで何とかしたいという思惑がピッチに表れた事で、ベンチもそれを強めるべく動き。
14分にチームトップスコアラー(10得点)であるチアゴ・アウベスの投入に踏み切った木山隆之監督。(ムークと交代、4-4-2気味へとシフト)

その後はボランチの本山がCB左へと降りる動きを採るなど、最後方から繋ぐような姿勢も見られましたが、メインがロングボールなのは変わらず。
18分には柳が自ら右サイドを突破し、奥まで切り込む場面も見られる(藤本に対応され反則を与える)など、総員前掛かりのように攻め上がります。
そしてスローインでは左右とも徳元のロングスローを使うなど、なりふり構わずに同点を狙う岡山。
そのスローインから、22分には投げ入れられたボールを直接GK高木がパンチング、その跳ね返りをチアゴがダイレクトでシュートしましたがゴール右へと外れ。
一転して大分が劣勢を強いられた所で、飲水タイムが採られます。(22分)

挽回したいという思考になったか、明ける際に2枚替えを敢行した大分。(中川・弓場→野村・下田)
その後の29分には、故障離脱から復帰した町田が投入される(長沢と交代、これで3-4-2-1へシフト?)など、役者を揃えて勝利へのムードを高めんとする大分。

それと同時に岡山は、本山・河井→白井・齊藤へと2枚替えを敢行します。
ドイスボランチを揃って退かせ、投入された2人は共に攻撃型の選手。
その通りに、佐野がボランチへとシフトしたものの、彼一人といったような立ち位置。
4-1-4-1のような布陣と思えたものの、右ワイドにシフトした(と思われる)チアゴがFWのように中央へと絞るため、アンバランスさは拭えず。

しかし前線への圧を高めた事で、大分も主体的な攻撃を繰り広げる事が出来なくなり。
31分には右サイド深めの位置でボール奪取した田中がそのまま奥からクロス、ファーサイドへ流れた所を白井がシュートしましたが、惜しくも枠を捉えられず。
不格好ながらも着実にゴールに迫る岡山。
(大分は34分に呉屋・藤本→サムエル・松本に交代)

そして35分、ここも右サイドから徳元のロングスローで、実らず大分ボールとなるも左サイドで田中が奪い返して攻撃継続。
クロスがクリアされるも拾って右へと展開し、今度は河野のクロスが上がり、ヘディングで捉えたのは柳。
セットプレーの柳は健在で、意地の塊のようなゴールが生まれ同点に追い付きます。

こうなると岡山ペースになるのは明白で、大分の反則が量産される(40分には井上に警告)流れとなり、そこからのFKで攻め立て。
終盤を迎えた事で、疲労からか大分の組織力も乱れが見られ始めた事で、戦術云々の差も気にならなくなります。(同点後の岡山は、田中がボランチへとシフトし4-4-2へと戻る)

しかし大分もこのまま敗れる訳にはいかず、42分にはスローインから左サイドで繋ぎ、松本のクロスはブロックされるも拾った下田が奥を突き。
そしてカットインからマイナスのクロスを入れ、ニアサイドで三竿が合わせたものの岡山・バイスのブロックに阻まれます。
一気に逆転したい岡山も、やや勢いが削がれた感があり、そのままATへ。(その最中に岡山は田中→喜山へと交代)

最初に好機を迎えたのは岡山で、大分のビルドアップに対して敵陣で白井がパスカットし、細かく繋いだのちエリア内左のチアゴへミドルパスが通り。
チアゴは強引に切り込んでシュートに持っていきましたが、右サイドへと逸れてしまい勝ち越しならず。
せめて前には飛ばして欲しかった……というフィニッシュののち、大分も好機を作り。
岡山サイドをインスパイアするかのように松本が右からロングスローを投げ入れると、中央にこぼれた所を井上がボレーシュートの体勢に。
しかし町田と被ってしまい、撃つ事すら出来ず終わってしまいました。
どちらも好機を作りながら、スッキリしない終わり方となり。
引き分けで終わるのは必然、という流れが出来上がり、その通りに2-2のまま試合終了の笛が吹かれました。

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TV観戦 天皇杯 第102回JFA全日本サッカー選手権大会ラウンド16 栃木SCvs京都サンガFC

2022-07-14 16:01:49 | サッカー視聴記(2022年その他)

<栃木スタメン> 3-4-2-1
GK 藤田
RCB 三國ケネディエブス CCB 小野寺 LCB 大森
RWB 森 DH 神戸 DH 磯村 LWB 福森
IH 小堀 IH トカチ
FW 宮崎
<京都スタメン> 4-1-2-3
GK マイケル・ウッド
RSB 飯田 CB 井上 CB メンデス LSB 荒木
DH 金子
IH 福岡 IH 松田
RWG 山田 CF 豊川 LWG 宮吉

4回戦まで到達し、ここまで残っているJ2クラブは栃木含め、甲府・長崎・群馬・ヴェルディの5つ。
長崎以外は、昇格争いから一歩退いているぐらいの立ち位置にあり。(群馬は残留争いに近い状況ですが)

近年J2勢で最も結果を残したのは2018年の山形(ベスト4)でしょうが、当時の山形も昇格とは無縁の位置。
何処が下克上を果たすかが不明というよりは、上位とは離れた位置に居るクラブの方が、リーグとはかけ離れての大会において強敵を倒して名を挙げるという渇望感が高い故に起こるのでしょうか。

栃木ホームという有利であろう条件に、京都を迎えた一戦。
J1といえど前年まで11年間J2暮らしを続けていた京都故に、前年まで同じ舞台で戦っていた栃木サイドに「強敵を倒して……」という思いがどれだけあったかはやや不透明。
それでも、監督・時崎悠氏の師弟対決(京都・曺貴裁(チョウキジェ)監督の下でコーチ経験あり)という要素がそれをカバーする事となったでしょうか。

ストライカーのピーター・ウタカをベンチ外とするなど、メンバーを落としはしたものの、サブメンバーが大半を占め一定のレベルは保った風に見えた京都のスタメン。
対する栃木、前節ベンチ外の選手が多数を占めたものの、次節出場停止になっている福森が出場する事で締めているといった格好でしょうか。

その福森が控える左サイドから攻撃する栃木、福森からのクロスが何本も上がる立ち上がり。
しかし右センターバックに入った三國の軽いプレーで危機を招くシーンが見られるなど、ターンオーバーの布陣はディフェンスラインに不安を与え。
そして前半6分の京都の右サイド浅い位置でのフリーキックからの攻撃で、荒木の縦パスをクリアにいった三國でしたが触れられず、エリア内の豊川へ通してしまい。
慌てて戻りチェックにいく栃木ディフェンスでしたが、切り返してシュートを放つ豊川を止められず、シュートがゴールネットに突き刺さり。
メンバーの差が顕れた格好で、早くもスコアが動きました。

この先制点でペースを掴みたい京都でしたが、以降ピッチ上での波乱によりそれは果たせず。
10分には裏に出たボールへ走り込む京都・松田、カバーに入った栃木・神戸との競り合いで、神戸の顔に松田の腕が入ってしまい。
すると激しく流血してしまう事態に苛まれた神戸、そのままピッチ上で治療が施される運びとなってしまいました。
そしてピッチ外に出て治療が続けられ、栃木が10人の間の13分に京都の好機、スルーパスに走り込んだ豊川から低いクロス。
宮吉が頭から跳び込み、合わずに流れた所を松田がシュートしましたがゴール右へと外れ。
数的優位での好機はモノに出来ず終わります。(14分に神戸は復帰)

この間に、ウイングの山田と宮吉の位置を入れ替える策を採っていた京都。
しかし20分辺りで再度入れ替え元に戻すなど、やや迷走感が見られた事もあり、栃木が反撃の機運を高める流れに移り変わります。
福森中心の左サイドアタックに、左CBの大森も盛んに上がって加わり厚くするというリーグ戦さながらの攻撃でペースを握り。
21分には左ワイド→ハーフレーンへと移った大森から細かくパスワークで前進、福森がトカチのヒールパスを受けてエリア内を突きますが、切り返した所を京都・井上に倒されて撃てず。
しかし尚も攻撃を続ける栃木、今度は中央から磯村がトカチのポストプレイを挟んでエリア内を突かんとするも、再び井上に倒されてしまい途切れ。
2シーンとも反則の笛が吹かれずと、齎されたのはそれに対し激高するトカチといったシーンに終わってしまいました。

その後も攻勢を続ける栃木、24分・26分には立て続けに小堀がシュートを放つもモノに出来ず。(前者はGKウッドがセーブ、後者はブロック)
しかし先程のシーンや流血などでやや主審へのフラストレーションも溜まっていたようで、28分に京都・福岡を引っ張って倒した神戸が反則を取られると、「何で俺たちだけ」といった態度を示すトカチ。(このフリーキックを宮吉が直接シュートするも、大きく枠外)

サッカー以外の所でこの攻勢の流れを失う事無く、追い付きたいという状況。
迎えた36分GK藤田のロングフィードから左サイドを攻め、磯村のスルーパスを受けた小堀が奥を突いてカットインでエリア内を抉り。
これはクリアされるも、続くスローインから福森のボールキープからのクロスが上がると、ファーサイドで宮崎が合わせヘディングシュート。
ゴール左を捉え、無事に同点に追い付く事に成功した栃木。

尚も続く37分にスルーパスを受けたトカチがドリブルでエリア内を突いてシュート。
ブロックされてコーナーキックを得て、そこでの攻撃が途切れた際に京都GKウッドが頭部から出血してしまい。(このCKでの競り合いなのか、ゴールシーンで味方DFと交錯した影響なのかは不明)
ウッドもピッチ上で治療を受けたのち以降もプレーを続け、これでお互い様……という結末では終わらなかったのがこの日。

アディショナルタイムに突入し、当然その時間も長くなり。
そして栃木のロングボールから、落ちるボールを頭で受けにいった宮崎の顔面に京都・井上の脚が入るという事態が発生してしまい。
倒れ込む宮崎は頭部からの出血おびただしく、これで3人目と流血の多い試合になってしまいました。
宮崎を欠いたまま、なんとか残り時間をやり過ごした栃木、1-1で前半を終える事となりました。

その宮崎を交代する事を強いられたハーフタイムの栃木。
山本を投入、と同時に森→鈴木へ交代と計2枚替え。
これで小堀の1トップとなり、鈴木が右CBに入る事で三國が左CB・大森が左WB・福森が右WBへシフトと、玉突き的に激しく動きます。
一方の京都も動き、飯田→白井へと交代。

ポジションを移した三國、前半の京都が右サイド(栃木から見て左サイド)をターゲットとしていたため、それを防ぐべくの配置転換と見られ。
しかし後半2分にスルーパスに走り込んだ白井を倒してしまい、反則・警告を受ける事となります。
CBとしてのポテンシャルは申し分無いながらも、前半の失点シーン然り一瞬の反応・判断の遅れが目立ち、それがレンタル中の身ながらレギュラーを奪えない現状に甘んじている風の三國。
福岡時代に現監督・長谷部茂利氏によりFWとして起用されるシーンが目立っていたのを思い出しますが、果たしてその起用によりDFとしての能力を磨けずにいるのか、あるいは能力の乏しさ故にFWで起用されたのかなどと考えてしまい。

そんな危惧を傍らで抱いていたものの、その後は警告により引き締め直したのか、見違えるようなプレーを見せた三國。
京都がカウンター気味に攻撃を展開するシーンでも、素早いカバーリングでスルーパスを防ぐなど、破綻させずに試合を進める事に貢献していきます。
また攻撃でも、9分に自身で持ち上がったのちスルーパスをトカチへ通し。(その後トカチのスルーパスを受けた大森が左からマイナスのクロスも撃てず)
10分には再びドリブルを敢行、今度は自らエリア内左を抉ってクロスに持ち込むなど積極性を見せていきました。

一方、前半からディフェンスで後手に回るのが続いている京都。
目線を正すため、12分に山田→麻田へと交代し、3バックへとシフトします。
<後半12分以降の京都> 3-3-2-2(3-1-4-2)
GK ウッド
RCB 井上 CCB 麻田 LCB メンデス
RWB 白井 DH 金子 LWB 荒木
IH 福岡 IH 松田
FW 宮吉 FW 豊川
定番となっている3バックへの転換で、マークを合わせて上位カテゴリ故のマンパワーで優位に立つという思惑だったでしょうか。

しかし3-4-2-1と3-3-2-2故、完全なミラーマッチとはならない事が影響したか、その後も栃木の攻勢は続きます。
おまけに3バックへのシフトが、皮肉にも栃木の1トップ2シャドーとマッチする結果となり、プレッシングに苦戦する事にも繋がり。
14分には神戸の縦パスを受けた山本がエリア内左を突き、シュートを放つもGKウッドがセーブ。
16分にはプレスを嵌めて左サイドでボールカットし、トカチからのクロスはクリアされるも尚も繋ぎ、右サイドで鈴木縦パス→山本ポストプレイを経て神戸がカットインからシュートしましたがゴール左へと外れ。

劣勢を挽回したい京都、20分に豊川→イスマイラへと交代。
その後はフォーメーションのシフトから時間も経った事で馴染んだか、麻田が前に出てのボールカットを見せるなど相手に攻撃機会を渡さずに試合を進めていきます。
一方の栃木は25分にトカチを諦める(植田と交代)など、運動量が要求されるサッカー故の尻すぼみを強いられ。

迎えた28分右サイドで井上のボールカットから、拾った宮吉のスルーパスにイスマイラが走り込むと、跳び出してきたGK藤田をかわした事でゴールが空になる決定機に。
イスマイラは右サイド奥を抉ってカットイン、エリア内右からマイナスのクロスをライナーで入れるも、合わせにいった福岡の前でクリアされ勝ち越しならず。
冷や汗を掻いた栃木でしたが、続く京都のCKでも、そこからの二次攻撃で荒木が左サイドからカットインを経てマイナスのクロスを入れる好機を作り。
しかし合わせた麻田のシュートはミートせずに不発。

京都サイドへと針が傾いた試合展開を受け、35分に最後の交代を敢行する栃木。
西谷・佐藤を投入(神戸・磯村と交代)と、レギュラーのボランチ2人を揃って入れる事で挽回を図りました。

そして38分の攻防、京都の攻撃は右サイド奥からのスローインで、バックパスを受けた金子がエリア内右を突いてシュート。
しかしGK藤田がキャッチして右サイドから素早く反撃する栃木、鈴木縦パス→西谷ポストプレイを経て山本がドリブルで疾走。
エリア内に進入して中央へ横パスを出しましたが、走り込んだ植田は追走した京都・井上との競り合いを強いられてしまい撃てず。
激しい攻守の入れ替わりを描き、白熱ぶりも増す中で終盤戦へ突入します。(京都は41分に宮吉・松田→中野・田中へと交代)

44分の栃木、敵陣で西谷のボール奪取を切欠に、その西谷が京都・メンデスに反則を受けての直接FKに。
中央やや右寄りからの位置で、やや距離はあったもののキッカー植田が直接狙いましたが壁を直撃、拾い直した植田がエリア内へパスを送るも合わず。
このセットプレーを凌いだ京都が、AT突入後攻勢に移ります。

京都のサイドからの仕掛けを栃木ディフェンスも必死に防ぎ、迎えた京都の右CK。
キッカーは中野で、そのニアサイドへの低いクロスはあっさりカットされるも、自ら奪い返して二次攻撃に持ち込み再度クロス。
これがクリアされ、今度は逆の左から荒木がグラウンダーでクロスを入れるも、中央のイスマイラには僅かに合わずこぼれ。
しかし尚も福岡が拾ってエリア内右へとドリブルで切り込み、再度グラウンダーでクロスを入れると、今度はイスマイラが合わせシュート。
ゴールネットを揺らし、何度もクロスに持ち込んだ執念が形となっての勝ち越し点となりました。
その後は栃木のパワープレイを凌ぎ、無事に試合終了に辿り着いた京都、準々決勝へとコマを進めました。

栃木は惜しくも敗れてしまったものの、同日行われた試合では甲府が鳥栖を破り(3-1)、ベスト8へ進出。(ヴェルディは順延で行われず、残りは敗退)
J2クラブの意地は継続される運びとなりましたが、ここからは他クラブがリーグ戦に専念するなか、独自に突き進まなければならないという孤立無援の戦いにも映り。
果たしてその行方はどうなるでしょうか。

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