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DAZN観戦 2022年J2リーグ第27節 FC琉球vs大宮アルディージャ

2022-07-20 16:04:15 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の琉球の記事はこちら(20節・山形戦、0-4)
※前回の大宮の記事はこちら(22節・千葉戦、1-1)

<前節からの変更>

琉球=FWの一角をケルヴィン→金井へと変更、この1人のみに留まる。ベンチ外になったケルヴィンに代わり、控えに入ったのはファム・バン・ルアン(3試合目)で、果たしてタイの大器とはなり得るのだろうか。

大宮=変更は2人で、センターバックの一角が山田→西村・ボランチの一角が大山→小島。田代が5試合ぶりにベンチ入りを果たす等、守備面の建て直しに必死な面が伺える。

スタメン

裏天王山と表現される(といっても勝ち点差は4なのでひっくり返りませんが)、21位と22位(最下位)のクラブのぶつかり合い。

最下位の琉球は既に監督の座に喜名哲裕氏の姿は無く、倉貫一毅氏の代行を経てナチョ・フェルナンデス監督が就任。
その3試合目でようやく連敗を止めた(25節・岩手戦、1-0)事で、残留争いへスタートを切ったという感じの琉球。
この勝利が無ければ降格一直線の路線になっていたかもしれない状況で、ライバルとなり得る相手との戦いで、さらに勝ち点を積み上げたい所でしょう。

新たに迎えたのが外国人監督という事で、あくまでポゼッションサッカーの継続を貫くと思われた琉球でしたが、そんな予想とは裏腹に対極のサッカーの意識を植え付けているフェルナンデス氏。
フィジカル・ディフェンス重視のスタメンを選択し、ロングボール・クリアの割合を増やすという、降格危機を抜け出さんとするクラブにマッチングしているようであり。
しかし現在のJ2ではストーミング・パワーフットボールに傾倒しているクラブは珍しくないので、その意識だけで2019年の栃木のような逆転残留の芽に辿り着けるかどうかは甚だ疑問でもあり。

立ち上がりの前半3分に大宮が小島のボール奪取から速攻を仕掛け、彼からパスを受けた富山がエリア内右からシュート。(ゴール右へ外れる)
大宮も残留争いの中、琉球と同様に球際の攻防と速攻を重視したチームであり。
入りで事故のような失点は避けたい琉球、何とか凌いだのち反撃。
GKダニー・カルバハルのフィードは、主に右サイドバックの上原牧人に当てるボールを選択するなど、その特色が色濃く表れ。
最終ラインからのショートパス攻勢はすっかり影を潜める、新たなサッカーがそこにはありました。

しかし類似するスタイル同士の戦いになった事で、お互いにラフなボールを蹴り合うといったシーンが頻発する落ち着かない展開を描き。
激しいボール争いから生み出される未来への思考は、何とか落ち着いて組み立てたいというものか、あるいはそれをさらに続けて泥仕合に持ち込みたいというものか。
17分の大宮は、最終ラインからの繋ぎを経て小島が左サイド裏へロングパス。
これを奥で受けた奥抜が、対峙する上原牧をブリッジでかわしにいった所、後ろから引っ張る形となった上原牧が反則・警告を受け。
緩急両面を使った攻撃で相手を翻弄する事で、得たフリーキックからセットプレー攻勢に持ち込む大宮。
しかし21分のCKで、クロスの跳ね返りから富山のシュートに繋げた(ブロック)のみで終わります。

飲水タイムが挟まれ(24分)たのち、最初のシュートは琉球(28分・武沢がミドルシュートもGK志村キャッチ)でしたが、以降は大宮が攻撃権を握り。
空中戦を制したのち、素早くサイド奥を突く攻撃で好機を量産していきます。
37分左サイドで栗本が裏へミドルパス、受けた武田がカットインでエリア内左を突き、奥からシュートを放つもGKカルバハルがセーブ。
ここから再びセットプレー、CKを量産する流れを作る大宮。
貫のロングスローも交えながら、流れが途切れた所での一発で仕留めるサッカーを展開するも、残念ながら不発。
ブレイク明け~前半終了までに4度得たCKを活かす事は出来ず、スコアレスのまま折り返しとなりました。

そのセットプレーで、キッカーを務めていたのは武田。
古巣対決という要素もあり、37分の決定機然り自身が攻撃の要となるべく奮闘し、それを後半にも貫かんとします。
しかし迎えた後半の入り、右サイドでの攻撃から富山とのパス交換で奥を突かんとした武田ですが、カットした琉球・大本を倒してしまい反則を取られ。
これに激しく異議を唱えるなど、その自覚が空回りするようなシーンが描かれます。

すると追い風というアドバンテージを得た琉球へと流れが移り。
後半4分の武沢のスルーパスこそ金井がオフサイドを採られたものの、続く5分には自陣でのボール奪取から相手の前向きな姿勢を掻い潜って阿部が中央をドリブル、大宮に戻りながらのディフェンスを強いる好機に持ち込み。
阿部から左へスルーパスが送られると、走り込む大本は自分でエリア内へ切り込むかクロスかの二択という状況を得て、ダイレクトでクロスを選択。
これがファーサイドに上がった事で、走り込む金井に対して成す術が無くなった大宮ディフェンス、そしてジャンピングボレーの形で合わせた金井。
ゴール左へと突き刺さり、後半立ち上がりに良い流れの攻撃でリードを奪った琉球。

勢いそのままに尚も攻める琉球。
9分にCKを得ると、その二次攻撃で拾った阿部が左サイドからクロスを入れると、金井が今度はバイシクルでシュートを狙い。(ミート出来ず)
守備面でも果敢なプレッシングで大宮に攻撃を許さない等、一気に仕留める流れが出来つつありました。

しかし11分に大宮ベンチが動き、富山・奥抜→河田・矢島慎也へと交代。
如何にも流れを変えるべくのベンチワークで、早速12分に矢島慎の河田へのスルーパスから好機を作り。(一旦奪われるも河田が取り返し、矢島慎がクロス)
すると14分に、新里の裏へのロングパスが直接河田に渡り、入れ替わってエリア内を伺わんとする所を琉球・中川に後ろから倒されて反則。
中川に警告が突き出されるも、大宮サイドは一発レッドでは無いのか(ないしはPKか否か)として抗議を行うなど、ゴールに向かう闘志はプレーが途切れても止む事無く。
そして今度はその姿勢が奏功したか、この絶好の位置でのFKをキッカー武田は直接シュート。
ゴールバーに当たるも、跳ね返ったボールを菊地が詰めてネットを揺らし。
前へのベクトルを結実させ、同点に追い付いた大宮。

これで振出しに戻ったものの、その後は追い風を受ける立場の琉球が有利という展開に。
19分には中盤での奪い合いを経て、ボールを持った大宮のパスミスを中野克哉が拾い、すかさずエリア内へスルーパス。
走り込んだ武沢がシュートを狙ったものの、GK志村が判断良く前に出てブロックし撃てず。
21分にも大森のロングパスを受けた金井がエリア内を突くも、トラップが大きくなりGK志村に抑えられ。
徐々に押し込んでいく琉球、時には以前のような最終ラインからのショートパスによるビルドアップも顔を出す等、好循環を得た故のナチュラルな形変更も見られます。
そこにサイドチェンジを絡めながら、クロスを上げる所まで持っていく攻撃を展開。

再び劣勢を挽回したい状況となった大宮。
後半の飲水タイム(25分)が明けた最初の攻撃は27分で、矢島慎のボール奪取から左サイドで攻め、小野が矢島慎とのワンツーで奥に切り込んでクロス。
ニアへの低いボールに、河田が身体を倒してヘディングで合わせたものの、ゴール上へと際どく外れモノに出来ません。

一方の琉球も、風の影響か大宮の浮き球への対処ミスもあり生み出される好機。
29分に得た左CKから、クロスがファーサイドに流れた所を上原牧がシュートにいくも、空振りして逃してしまい。
大宮もセットプレーからゴールに迫り、32分には右サイドから貫がロングスローを入れようとしてのフェイントから、受けた武田のクロスを中央で矢島慎が合わせ。
しかし放たれたヘディングシュートはジャストミートせず、ゴール左へと外れ。
お互いフィニッシュの部分で後一歩、といったシーンを描いてしまいます。

これまで交代せずに戦っていた琉球は、36分にようやく最初のカードを使用。
金井→人見へと交代しますが、同時に大宮も菊地・小島→高田・大山へと2枚替え。
その人見は41分、大宮ゴールキックからの跳ね返しを経ての攻撃で、こぼれ球を拾ってエリア内を突きそのままシュート。
しかし左サイドネット外側に終わり、ワンチャンスを生かせず。
尚も琉球は42分に田中→李栄直(リヨンジ)に交代。(李はボランチに入り、池田がボランチ→右サイドハーフへ)
温存していたカードを切っていく事で、終盤の戦いを有利にせんとします。
しかし、その李が田中から受け継いだキャプテンマークを付ける間も無く大宮の攻撃。
スルーパスを受けた河田がエリア内右へ進入する所、その李がカバーして何とか防ぎます。

大宮は45分に最後のカードを使い、武田→泉澤に交代し、矢島が左SHから右へと回り。
しかしこの交代では好循環を齎す事は出来ず、アディショナル突入後は琉球が押し込む流れとなります。
阿部のポストワークが大宮ディフェンスの反則を誘う事で、そのFKを中心にセットプレーから攻め込み。
左サイドのスローインからのパス交換を経て、阿部がカットインでエリア内左を突いて戻し、待っていた武沢がミドルシュートを放ち。
しかしゴール右へと外れてしまい。
尚も攻め上がる琉球、ラストプレーは中盤からのFKで、キッカー大本のロビングからのこぼれ球を再び武沢がミドルシュート。
しかしこれもブロックに当たってゴール右へ逸れてしまい、ここで試合終了の笛が吹かれ。

ホームでの連戦を、2引き分けで終えた琉球。
前節の仙台戦での引き分けは大きなものだっただけに、是が非でも勝ちたい所でしたが、終わった事は仕方が無い。
盛んに放送席で語られていた、フェルナンデス監督の「前へと蹴る意識」のように、次の試合に向かいたい所でしょう。


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