ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第17節 ヴァンフォーレ甲府vsアルビレックス新潟

2021-06-07 16:15:38 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の甲府の記事はこちら(12節・山形戦、2-2)
※前回の新潟の記事はこちら(14節・町田戦、1-2)

前節は琉球との上位対決を制した新潟。(2-1)
その前に首位の座を京都に明け渡しており、「胸すく首位攻防戦」とはならなかったのが玉にキズでしたが、勝利によって再度首位に立つ事に成功しました。
第一の山を越えたと思ったら、次なる相手は甲府。

新潟・琉球が失速気味となってきた現状で、虎視眈々と上位を狙うクラブの一つである甲府、6戦無敗で5位に着けています。
メンバーを入れ替えながら戦う事に定評のある伊藤彰監督も、そんな好調なチームの中にあって「動かさないのがベスト」という方向に傾倒していったのか、この日で5戦連続の同一スタメン。
開幕前の故障が懸念された泉澤も、新人の長谷川元希・関口(といっても前年既に特別指定でしたが)もその中に加わっており、ベストメンバーの構想も決まりつつあるようです。

前半1分、新潟・高のトラップミスからウィリアン・リラが拾ってドリブルから好機。(左サイドに展開され泉澤クロス→ブロックされて荒木が再度クロスもクリア)
新潟も固定メンバーでの戦いが中心で、町田戦(14節)で鈴木が1トップに復帰してからは、三戸・谷口を使い分けているぐらいのスタメン。
しかしこの日はミスが絡む、先行き不安な入りとなりました。

気を取り直し、その後はいつものようにボールを握っての攻撃を展開する新潟。
4分右サイドで縦パス→戻しを繰り返しつつボールを動かし、藤原のスルーパスに走り込んだ高木のクロスが入ると、ファーサイドで鈴木がヘディングシュート。(ゴール上へ外れる)
パス数を重ねていくスタイルを基本としつつ、相手の隙を伺うのを怠らず。
10分には千葉の左へのパスを堀米がダイレクトで中央へロブ、島田が繋いだのち拾った高木がドリブルからミドルシュート。(GK岡西キャッチ)
緩急をふんだんに使い、堅守を誇る甲府を攻略せんとしていきます。

順風が吹いてきたかに見えた新潟ですが、再度怪しい兆候が見られたのが17分。
千葉の左サイドへのパスが強くなり堀米は受けきれず、関口に奪われて甲府の攻撃になると、関口の右サイドのドリブルから野津田のミドルシュート(枠外)に繋げた甲府。
再びミスから危うい場面を作ってしまいます。

それでも18分にはボランチの島田が、パスワークが行われている間に前に出て縦パスを受け好機を作る場面が。(その後本間に繋がるも甲府・新井に反則気味に倒され撃てず)
序盤はビルドアップで可変が足りなかったという印象の新潟でしたが、ここに来てポジションを動かして一つ良い流れを生み出しました。
このプレーからコーナーキックが2度続き、押し込んでいく新潟。

しかし21分に三度ミスが発生すると、今度はダイレクトで失点に直結。
自陣左サイドで堀米がボールを持ち、中央へ戻したもののこれが短くなってしまい、甲府・泉澤が走り込んでシュート。
僅かワンタッチでゴールされるという屈辱的なシーンとなってしまい、甲府がリードを奪う展開となります。

同時に飲水タイムに突入したのは幸いだったでしょうか。
首位チームらしくない第1クールとなってしまった新潟ですが、以降は落ち着きを取り戻し。
甲府ボールになっても、巧くパスを遮断して相手に攻撃権を渡す事無く、自らはポゼッションスタイルを前面に押し出していく持ち味を発揮していきます。

それでもパスを繋ぐだけというシーンが長かったですが、33分。
左サイドでパスワークののち、戻されて今度は右サイドで繋ぎ、舞行龍ジェームズと本間がパス交換を繰り返す形に。
そして舞行龍から縦パスが入ると、先程と同様に前に出ていた島田が受け、すかさず送られた彼のエリア内へのスルーパスに谷口が走り込んでシュート。(GK岡西キャッチ)
島田の巧みな動きでボールを引き出し、好機に繋げる新潟。

そして35分、好循環を結果に結び付けます。
ここも右サイドで縦パスも交えつつボールを動かしたのち、逆の左サイドに展開し攻撃、左からの堀米のクロスがクリアされるも島田が拾って継続。
今度は右サイドで高木がドリブルで奥へ進入、彼の戻しから高が低いクロスを入れると、ニアサイドで鈴木がスルー。
そして中央の谷口へと渡り、胸でトラップして甲府・浦上をかわしてシュート。
長いパスワークによる攻撃を技術の高さで仕上げた谷口、新潟らしさを発揮して同点に追い付きました。

今までリードしていた事で受けに回っていた感があった甲府。
裏目に出てしまった事を反省したか、以降は攻撃の手を緩めず。
新潟のボール保持が目立つ試合でしたが、甲府もパスを繋いでの攻撃を基本とするチームで、以降はボールの握り合いという展開に。

しかし好機に結び付いていたのは甲府で、39分には中央⇔右サイドで細かくパスを繋ぎつつ、時には縦パスを入れてボールを動かしていくという新潟のお株を奪う攻め。
そして中央で新井がドリブルで前進ののち、関口の右からのクロスが上がるとファーサイドで泉澤が収め、エリア内で切り返しを続けた後シュートするもブロックをかわせず。
43分には再度中盤でパスを繋いだのち、野津田が左サイドへスルーパス、走り込んだ泉澤のクロスがファーサイドへ。
そして関口が折り返すと、中央でリラがシュートするもこれもブロックに阻まれます。
新潟ディフェンス陣も、甲府の特徴とストロングポイントを抑えたうえで、最後の場面ではやらせず。
序盤から両サイド裏へのロングパスを抑制、中盤以降は泉澤の単独突破を阻み。
そしてこの終盤の場面で、「左からのクロス→ファーで右ウイングバックの関口が合わせる」という持ち技を見せた甲府でしたが、ここでも対処されて得点ならずという前半になりました。

1-1で前半を折り返し、共に交代は無く後半のキックオフ。
新潟が前線でのボール奪取による好機を作ったりもしましたが、その一方で鈴木が痛み倒れ込むシーンも生まれてしまうなど、今一つリズムに乗れない入りに。
しかし徐々に中身が濃い攻撃を展開できるようになり、後半10分には左サイドで前進したのち、中央へ展開されて本間がミドルシュート。(ブロック)
直後には甲府も新井がミドルシュートを放つ(ブロック)など、ミドルの応酬のような絵図が見られ。

新潟が若干押し気味も、どちらに転ぶのかという流れを予感させた所で、その直後の11分。
高木が敵陣右サイドでボールカットして攻撃権を得た新潟、そのまま前進した高木が中央へパス、そして受けた谷口がシュート。
甲府・新井の股を抜いたゴール右へのシュート、GK岡西は止めきれずネットに突き刺さり。
勝ち越しに成功し、後半序盤の攻防を制したのは新潟という結果に。

尚も15分に右サイドのスローインから、高木エリア内へパス→本間スルー→高シュート(枠外)というシーンを作った新潟でしたが、以降は甲府の反撃の流れに。
パスワークによる分厚い攻撃を敢行して押し込み、CKも数多得るなど激しく新潟ゴールに迫っていきます。
しかし、泉澤のミドルシュートが味方の野津田に当たってしまう(19分)など、モノにする事は無く。
23分にメンデスが、新潟・高木へのアフターチャージで反則・警告を受けた所で飲水タイムとなり、同時に甲府は流れを失う事となりました。

明けた際(正確には明ける前から準備していたが)に、鈴木→星への交代を敢行した新潟。(谷口がFWへシフト)
星の入った右サイドを中心にパスワーク、ボールを動かしつつ甲府の気勢を削ぐような流れに入ります。

反撃したい甲府ですが、その新潟の振る舞いにより中々攻撃権を掴めず。
30分にGK岡西の左サイドへのロングフィード(というより跳び出してのクリアか?)に三平が走り込み、GK阿部が跳び出すも処理を誤り裏で受けたのが最大の好機でしたが、結局それもモノに出来ず。
33分に泉澤が新潟・高木に反則を受け、左サイドでのフリーキックとなった所で、ベンチは3枚替えを敢行。
泉澤・長谷川元・野津田→有田・鳥海・中村へと交代します。

このFKでシュートを放てなかった甲府、直後に新潟も高木→田上に交代。(堀米が左サイドバック→中盤にシフト・36分)
これにより、2列目の流動性を見せる新潟の攻撃に翻弄され、反撃の糸口が掴めない状況に追い込まれた甲府。
星・本間・堀米の3人が、どのサイドに位置するのか傍らからでも不透明であり、掴まえられずに守備に奔走される事となってしまいます。
3枚替えにより、3-5-2気味へとフォーメーションを移した事も裏目に出たでしょうか。

成す術が無くなった甲府ですが、41分に最後の交代カードを使用。
山田→山本へと交代し、大ベテラン・山本の経験と精神性で建て直しを図りに来たという判り易い策となりました。
それに対抗するべく、43分に新潟は堀米→早川へと交代。
こちらも3-4-2-1へとシフトし、5バックシステムで守り切る判り易い策。

最終局面に入ったと思われた刹那、その最初の好機で試合が動く事に。
44分に甲府の左サイドからスローイン、エリアから遠い位置でしたが、荒木がロングスローを敢行する形振り構わないスタイルへと傾倒。
荒木によってエリア内に投げ込まれたボールはクリアされますが、再び荒木が拾って二次攻撃。
山本の左への展開から鳥海→荒木と渡ってクロスが上がり、新潟はクリアしきれずファーサイドでメンデスが収め。
ディフェンスに遭いこぼれた所を、再度メンデスがシュートを放ち、ネットを揺らす事に成功。
どんな形でも……という執念が勝った甲府、土壇場でスコアを振り出しに戻しました。

こうなると甲府サイドが精神面で上回り、押せ押せの展開になるのは明白で、その通りにアディショナルタイムでも猛攻を仕掛けます。(以降新潟は、藤原が右サイドハーフに上がり4-2-3-1へと戻したっぽい)
左サイドだけでなく、右サイドでも荒木がロングスローを入れる体制を取り、逆転ゴールを奪わんと圧を掛ける甲府。
有効なのはクロス攻撃のみという状況でしたが、とにかくエリア内へとボールを入れる、不格好ながらも相手方にとってはやって欲しくないであろうスタイル。
特にメンデスという強力なターゲットが控えているのならば尚更だったでしょう。

しかし何度も思い通りにはいかないもので、やはり決定的に時間が足りず。
惜しい局面は作るものの、フィニッシュまでは辿り着けなかった甲府、同点のままタイムアップを告げる笛が鳴り響き。
2-2で引き分けとなり、勝ち点1を分け合う結果となりました。

前節(京都戦・0-0)から上位を脅かしにかかった甲府でしたが、共に引き分けという悪くない結果ながら、物足りなさも残る事となり。
コンスタントに昇格争いに加わっている近年ですが、もう一歩上に行く事は出来ていないという側面もあり。
勝利によってその壁を打ち破る起爆剤としたい連戦、次節は同じく上を行く磐田相手なので、気を取り直して勝利したい所でしょう。

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DAZN観戦 2021年J1リーグ第21節(前倒) 横浜FCvs川崎フロンターレ

2021-06-04 18:14:03 | サッカー視聴記(2021年J1)

<横浜FCスタメン> 3-4-2-1
GK 南
RCB 伊野波 CCB 中塩 LCB 袴田
RWB 岩武 DH 古宿 DH 高橋 LWB 高木
IH ジャーメイン良 IH 小川
FW 渡邉
<川崎スタメン> 4-1-2-3
GK チョンソンリョン
RSB イサカ・ゼイン CB ジェジエウ CB 車屋 LSB 登里
DH ジョアン・シミッチ
IH 脇坂 IH 橘田
RWG 家長 CF 小林 LWG 長谷川

勝ち点52で首位のクラブと、勝ち点7で最下位のクラブとの戦い。

同じ神奈川県のクラブ同士でありながら、絶望的に勝ち点を離されている横浜FC。
当然J1残留への道も風前の灯火といった感じであり、ここから残留を目指すには何かスペシャルな出来事を起こさなければならず。
ここで首位快走しているクラブを下す事があれば、その燃料に出来るかもしれない。
そんな状況であろうと推測しますが、果たして王者・川﨑を相手に何を残す事が出来るか。

しかし試合前から逆風が吹き、選手にウィルス感染者が現れてしまい。
その影響もあったか、前試合からスタメンを7人入れ替えて臨む事となり、ボランチには古宿が今季初スタメン。(マギーニョは川崎からのレンタルなため出れず)
対する川崎も、代表に選手を大量に送り込んでいる影響でメンバーを弄る破目に。
右サイドバックには初出場となるイサカが入るなど、若干不安視されるスタメンとなりました。

試合開始から、川崎がボールを支配しパスを回すというお馴染みの展開に。
それでも敵陣深くまで前進してから、戻して作り直しというシーンが目立つなど、何処と無く冷静に横浜FCの振る舞いを観ている感じでもありました。
象徴的だったのが前半8分で、GKチョンソンリョンがボールを(足下で)持った所に横浜FC・高橋がプレッシング。
しかしチョンソンリョンは冷静に右サイドへフィードを送ると、脇坂の落としから左へ展開されたのちパスワークで前進。
最後は登里がシュート気味にクロスを入れてGK南がパンチングでクリア、で終わりましたが、相手がどういったプレスを掛けて来るかを見極めている節があったこの攻撃シーン。
その内容はFWがセンターバックを監視しつつ、ボランチの高橋が突っ込んで来たというものでした。
後が無いクラブらしい積極的なプレッシングだったものの、あっさりかわされたため果たしてそこに連動性はあったかどうか。

序盤はお互い好機を作りながら、共にオフサイドを量産させるといった絵図で時間は進み。
そんな中で15分の川崎、ジェジエウのミドルパスを中央で小林がフリックし、裏で受けた長谷川がGKと一対一に持ち込んでシュート。
見事にゴールネットを揺らし、早くも先制か……と思われたものの、VAR確認が長らく行われているうちにオフサイドの空気が濃厚に。
そして案の定ゴールは取り消しとなってしまいました。

押され気味の横浜FC、川崎のディフェンスの前に中々パスを繋げないシーンが目立ちましたが、左サイドの高木を中心に攻撃を展開。
初出場である川崎・イサカを狙い撃ちにしているかのような振る舞いでしたが、結局シュートにまでは持ち込めず。

逆に川崎はセットプレー、特に直接フリーキックで横浜FCゴールを脅かし。
20分、左ハーフレーン・エリアからかなり手前という位置から、キッカー脇坂はクロスを入れると見せかけて直接シュート。
これにGK南は逆を突かれて動けませんでしたが、ボールはゴール左へと外れてしまい横浜FCにとっては命拾い。
飲水タイムが挟まれた(23分)のちの26分には、左サイド奥からという位置で、再びキッカー脇坂は直接シュート。
狙うには厳しいと思われた位置でしたが、枠に向かうボールを今度はGK南はしっかりセーブと、有効打を放っていきました。

流れの中からの川崎の攻撃は、この日は両SBが心なしかいつもより高目に位置取り。
最後方でボールを持っている段階からウイングを追い越すシーンも目立つなど、何処と無く初出場のイサカを楽にしてやろうという方策に見受けられました。

しかしそれも、イサカが低目の位置でパスを受けた30分頃から収まりを見せ、SBはパスワークに絡みつつの前進という平常運転へ。
以降徐々に流れも良くなってきたか、横浜FCに攻撃権を渡す事無くペースを掴む川崎。
そして39分、自陣でジェジエウがボール奪取するとそのままドリブルで前進し、右の家長へ展開。
家長からクロスが入ると、横浜FC・伊野波がクリアするもあろう事か古宿に当たってしまいエリア内へこぼれ、小林がそこを逃さずゴール左へと蹴り込みネットを揺らし。
半ばラッキーともいえた形の先制点でしたが、プレッシャーを与え続けた事が功を奏したでしょうか。

ここまで依然としてフィニッシュに持ち込めない横浜FC。
反撃体制を取るどころか、以降は最終ラインでのパスミスが目立ち始め、冷や汗ものの展開に。
43分には家長に拾われたのち、小林が再度中央からシュートという決定機に持ち込まれましたが、小林のシュートはゴール上へ外れ。
アディショナルタイムにも自陣深めで橘田に拾われるなど(ここはシュートには繋がらず)、ボールを前に運ぶ事すら覚束ない状況を強いられてしまいます。
結局前半はシュートゼロのまま終えてしまう事となりました。

共にハーフタイムでの交代は無く、微調整を図っての巻き返しを狙う横浜FC。
高木の突破力を中心としての左サイド一辺倒という前半の攻撃でしたが、後半に入ると一変。
高木がボールを持ち、前進したのち中央へと流れたのちのサイドチェンジ。
または右サイドで作ってからのサイドチェンジで、高木にボールを託すという、幅を使った攻撃を展開した立ち上がり。
後半5分には後者での攻めで、高橋の縦パスがジャーメインに入り、受けたジャーメインが反転シュート。(枠外)
ようやく初のフィニッシュに結び付けると、以降ボールを支配し王者相手にも退かない戦いを見せ付けます。

川崎は13分、シミッチの敵陣でのパスカットから長谷川のエリア内左からのシュート(DFに当たったのちGK南セーブ)に持ち込んだものの、依然として横浜FCのペース。
アンカーのシミッチもディフェンスに傾倒してプレッシャーを受けていたか、16分には渡邉を倒してしまい、古宿が拾って流された後もその古宿を倒してしまい。
合わせ技の反則で警告を貰うという、らしくないシーンを作ってしまいました。

しかし押され気味ながらも、冷静に受けていたのでしょうか。
22分にプレッシングを受けてGKチョンソンリョンにまで戻されるも、チョンソンリョンのフィードの跳ね返りを脇坂が拾い、左のスペースへスルーパス。
長谷川が受けてエリア内へ進入、ファーサイドへクロスを上げると、フリーで走り込んでいた小林が合わせネットに突き刺します。
疑似カウンターのような流れが綺麗に決まり、追加点をゲットした川崎。
前に観た湘南戦(16節)と違い、プレッシングに対する逃げの姿勢は全く感じられなかったGKへの戻しからの攻撃。
前述の序盤のチョンソンリョンの振る舞いを見ていたから、というのもあったでしょうか。

2点差となり、勝ち点を得る事すら難しくなってきた横浜FC。
27分に3枚替えを敢行し、前線3人を揃って入れ替え。
渡邉・小川・ジャーメインに代わり、クレーベ・伊藤・中村が投入されました。
同時に川崎も橘田→塚川へと交代。
尚も川崎は、32分に小林・長谷川→レアンドロ・ダミアン、遠野とカードを切っていきます。

今季4試合の出場となった大ベテランの中村、実に監督交代後初の出場という側面もあり。
シャドーの位置で守備の負担もあまり無く、パスワークを円滑にしていく役目を果たし、チームにペースを取り戻させます。
37分、クレーベのポストプレイを受けた中村、裏へのスルーパスで高木を抜け出させるも飛び出したGKチョンソンリョンがクリア。

しかし39分に再度横浜FCの交代。
古宿→前嶋へと交代し、以降は右サイドでのプレーが目立った中村。
もしかすると4-4-2へのフォーメーションのシフトが行われ、右サイドハーフへと移ったのかもしれませんが、繊細は不明。
そしてここから再び川崎の攻撃が牙を向く事となります。

40分、中盤での繋ぎからシミッチの左サイドへの展開を経て、エリア手前中央のダミアンに渡り。
ダミアンは一旦エリア内へ浮き球を送り、ブロックされたボールを自らシュートに持っていき、ゴール上を際どく襲います。
その後の42分には、登里のスルーパスをダミアンが入れ替わりで受けると、完全フリーとなりGKと一対一に。
しかし最後のタッチが大きく、二択に持ち込めずGK南に抑えられてしまいます。

45分には右サイド奥のスローインから、家長を中心としたパスワークで中央へ送り、登里がミドルシュート。(ブロックされ右CKに)
完全に追加点を狙いにいく姿勢で、AT突入後もそれは変わらず。
直後のCKでは、キッカー脇坂のファーサイドのクロスで、塚川がヘディングシュートを放ちますが左ゴールポストを直撃。
その後もイサカの右サイドの突破から、エリア内右で受けたダミアンが、得意のトラップ→バイシクルというシーンを演じたものの角度は無くシュートとはならず。
途中投入されたダミアンのプレーを中心に、最後まで攻撃でスタジアムを沸かせた川崎。
最後は2年目の神谷をプロ初出場させる余裕も作り(登里と交代・同時に脇坂→小塚へと交代)、0-2のまま逃げ切りに成功しました。

これでリーグ戦では無敗のまま、ACL中断に入る事が確定した川崎。
そんな遥か上から見下ろすクラブに果敢に挑んだ横浜FCでしたが、既に15節にもアウェイで対戦している(3-1)ので、ダブルを達成される事となり。
どちらも内容的には決して完敗ではありませんでしたが、これから奇跡を起こすには物足りなさを覚えるのは否めず。
2週間の中断期間(間に天皇杯がありますが)を経て、何とか足掛かりを掴みたい所でしょう。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第16節 松本山雅FCvsファジアーノ岡山

2021-06-03 16:46:18 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の松本の記事はこちら(11節・北九州戦、2-1)
※前回の岡山の記事はこちら(13節・千葉戦、2-4)

公式サイトに尻を叩かれて(?)から3連勝と、泥沼を抜け出したかに見えた松本。
しかしその効果も薄れつつあり、2連続のスコアレスドローを経て迎えた前節・栃木戦。
激しい肉弾戦という一線を越えたかのような絵図となってしまい、結果的にも0-3の完敗。
クラブは再度公式サイトで声明を発表する事となり(栃木サイドも同様)、再び暗雲が立ち込めつつある状況。

そんなラフプレー渦に呑まれた影響か、この日はGKが村山から圍に変更。
その他ディフェンスリーダーの橋内・FWの阪野が欠場となり、安東が故障から復帰という要素も重なって、イレギュラーなメンバー選択を余儀無くされました。
また試合運営も、この日は正午キックオフという珍しい形となり。

試合が始まり、その入りでいきなり岡山は川本のミドルシュートが炸裂。(GK圍セーブ)
前半3分にも、左からの白井のクロスが跳ね返されたのち、中央から宮崎幾笑がシュート(枠外)と攻め立てます。
7試合ぶりのスタメンとなった宮崎幾、横断幕に「サイドアタッカー」と書かれていながら(この日はアウェイ観客無しのため掲げられておらず)、これまでは4-2-3-1のトップ下での出場が目立つというねじれぶり。
しかし本来のサイドハーフで出場したこの日、その後は持ち味の右サイドアタックで威力を発揮する事となります。

岡山ペースの入りとなるも、松本も反撃を見せ、4分には右CKからキッカー前のクロスをファーサイドで安東がトラップしてシュート。(枠外)
9分には岡山GK金山のキックを横山がブロックし、そのまま空のゴールへシュートした横山ですが、左へと外してしまい先制ならず。

14分に松本が、下川が左からカットインしてミドルシュート(ゴール右へ外れる)という好機を見せてからは、試合も落ち着きを見せ。
ここから岡山は裏狙いのロングパスを多用し、度々サイドハーフ(右=宮崎幾・左=木村)が走り込むも、フィニッシュには結び付かず。
一方の松本も、下川がロングパスを供給する攻撃が目立ち、試合は膠着状態に。

そんな中22分にアクシデントが起こり、松本・安東が岡山・白井にチャージして反則を取られると、あろう事か反則した安東の方が痛み続行不能となってしまいます。
故障明けという中で激しくデュエルした結果、高くついてしまった格好となった安東。(直後に飲水タイムが採られ、明ける際に米原と交代)

ブレイク明け、依然として裏狙いを続けるもチャンスを作れない岡山を尻目に、松本がペースを掴み始め。
左サイドに下川・外山と、サイドバックが2人揃う並びを活かして攻撃を組み立てます。

徐々に岡山も、パスワークで組み立てる攻撃へと傾倒していき。
ここから白熱していくかと思いきや、34分にCKから阿部がヘディングシュートを放ったぐらいで、流れを掴む事が出来ません。
結局前半の残りは終始松本ペースとなりましたが、その松本もフィニッシュという点では目立たず。
長短のパスを織り交ぜつつ好機を作ったものの、ゴールを脅かす事無く時間を浪費。
結局前半はスコアレスで終える事となります。

後半が始まり、小競り合いを経て最初に流れを得たのは前半同様に岡山。
右サイドで攻撃を展開して押し込んでいくと、後半5分に松本のスローインからのミス(投げられたボールを下川が蹴り出そうとするもミスキック→上門拾う)でCK攻勢に。
1本目の右CK、キッカー宮崎幾のクロスがクリアされるも喜山がヘッドで繋ぎ、エリア内左で木村のクロスがブロックされ今度は左CK。
そして2本目、キッカー白井のクロスがクリアされて再度白井の下へ、もう一度クロス。
これもクリアされますが再び喜山がセカンドボールを、今度はエリア内中央で収め、そして左足でシュート。
ゴール右へと突き刺さる、喜山のこぼれ球の処理が光ったセットプレーからの先制点となりました。

一方ミスが遠因でビハインドとなってしまった松本。
直後の7分に大野が岡山・川本との競り合いで倒れると、川本の足が頭部に入ってしまい立てなくなるという、前節の事が思い出されるようなシーンが。
幸い暫くして大野は立ち上がり復帰しましたが、その間にも野々村が岡山・阿部と頭部同士で接触。
一旦松本サイドの反則となるも、異議を受けて判定が変わり岡山の反則となるなど、ラフプレーに神経質になっていた節が窺えました。
これで左サイド・エリアからすぐ手前のFKとなりましたが、グラウンダーでクロスを入れるという変化を付けるも、奪われて逆に岡山のカウンターを誘発してしまうなど余裕も無くなってしまっていたのでしょうか。
そのカウンターからまたもCKを得た岡山、阿部のヘディングシュートが生まれるもゴール右へと外れ。

同点への流れを得たい松本、16分に動き横山→戸島に交代。
これで3-4-2-1→3-3-2-2へとフォーメーションをマイナーチェンジし、鈴木・戸島の2トップで、佐藤が一列上がってアンカーに米原とします。
直後の18分に敵陣で相手クリアを拾ってから攻撃、下川の縦パスが戸島に入り、ディフェンスに遭いこぼれた所を米原がミドルシュート。(枠外)

反撃の狼煙が上がるも、直後に岡山ベンチも動き。
宮崎幾・宮崎智彦→パウリーニョ・徳元へと2枚替えし、フォーメーションも変更。
4-4-1-1→3-4-2-1へと転換し、喜山が左CBへと落ちて井上が中央CB・阿部が右CBの3バック。
ウイングバックは右が河野・左が徳元で、パウリーニョと白井のドイスボランチ、シャドーに上門と木村で1トップが川本という布陣になりました。

今まで終盤の守備固めでこの布陣を採用する事が多かった岡山ですが、この日は早い段階でシフト。
ツインタワーともいうべき松本の2トップ(阪野は居ないけど)に対抗する手段なのは明らかで、その通りに松本は勢いを失い。
逆に22分には、右サイド遠目で上門が思い切り良くシュートを狙うと、GK圍が何とか弾いてゴールポストを直撃する一幕が見られました。

その余韻が残っていたでしょうか、24分に飲水タイムが挟まれたのちも、上門が積極的にゴールを狙う姿勢を見せる岡山。
そしてそれが結果にも結び付きます。
29分、川本を狙ったロングパスがこぼれた所を上門が拾ってシュートされるもブロックで防がれ。
続く30分、左サイドでのパスワークに川本が加わったのち、左ハーフレーンで上門が受けてエリア内へと前進。
そして左斜めから巻くシュートを放ち、綺麗にサイドネットに突き刺した上門。
1トップが開いた所を突くという岡山らしい形で、追加点を獲得します。

2点差となり、総攻撃を掛けるしかない松本。
しかし守備を固める相手に対し、何とかこじ開けようとするもそれは叶わないまま時間が進み。
36分に岡山は川本・木村→山本・松木へ交代と、着実に逃げ切り体制を作っていきます。

崩すには何かが欲しいという状況の松本、38分に下川・河合→村越・小手川へと2枚替え。
村越はこれが今季初出場と、空気を変える新星として期待されます。
この交代で前が右WB→ボランチ、米原がボランチ→左CBへとシフトし、村越は右WBへ。

すると40分、戸島の落としがクリアされたのち、ボールを持った村越がエリア内へロビング。
これもクリアされますが尚もエリア内左で外山が拾い継続させると、ここからシュート気味にクロスを入れた外山。
中央で戸島が跳んで触れずも、そのまま右サイドネットへと突き刺さり。
交代カードだけで無く、プレーの面でも意外性が相手守備を崩す事となりました。

これで1点差となり判らなくなった試合。
村越は続く41分にも、右サイドでボールを持つと前進からシュート(ブロック)と攻撃面で羽を伸ばします。
同点への機運が高まって来ましたが、時間も押し迫り。
2トップに当てるロングボールへと攻撃が傾倒しつつあり、対する岡山もロングボールで応戦と攻撃権が右往左往する展開に。
そんな流れの所為かやや反撃ムードが萎みがちになる中、それを完全にぶち壊したのがまたもスローインでのミスでした。

45分の自陣最後方での左サイドからスローイン、野々村から焦って投げ入れられたボールを岡山・上門に掻っ攫われてしまうと、エリア内の山本へラストパス。
そして山本は大野の股を通すシュートを放ち、ネットを揺らしてゴール。
山本にとっては古巣相手へのゴールとなりましたが、試合的には何ともあっけない幕切れと言うしかない追加点。
村越のシュート以降、攻撃が雑になってしまっていた松本、このミスはその報いのような印象を受けました。

結局2点差でアディショナルタイムを迎えてしまった松本、もはや反撃の機運は何処にも無く。
ひたすらロングボールを蹴り、運良くチャンスが生まれれば……というような流れで、4分間のATはあっという間に過ぎ去り。
そして試合終了の時を迎え、1-3で岡山が勝利となりました。

今節終了でボトムハーフの12位から降格圏手前の18位まで、勝ち点3差の中に7クラブがひしめく事となった順位。
松本・岡山はともにそのうちの一つで、勝った岡山は17→13位へと上がり、負けた松本は14→17位へとダウン。
降格圏が近い位置だけに、順位が下がった際のプレッシャーも凄まじい事が予想されますが、この集団から抜け出すクラブは現れるでしょうか。

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DAZN観戦 2021年J1リーグ第17節 大分トリニータvsアビスパ福岡

2021-06-02 16:20:23 | サッカー視聴記(2021年J1)

<大分スタメン> 3-4-2-1
GK ポープ・ウィリアム
RCB 坂 CCB エンリケ・トレヴィザン LCB 三竿
RWB 小出 DH 羽田 DH 下田 LWB 香川
IH 町田 IH 小林成豪
FW 長沢
<福岡スタメン> 4-4-2
GK 村上
RSB エミル・サロモンソン CB 奈良 CB 宮 LSB 輪湖
RSH 金森 DH 前 DH 田邊 LSH 杉本
FW ブルーノ・メンデス FW 渡

福岡がJ1に戻って来た事で、「バトルオブ九州」も盛り上がりを見せている……かどうかは現地民では無いので不明ですが、このカード自体は2018年以来。
しかもJ1の舞台でとなると、2006年という遠い時代にまで遡らなければならず。
「5年に一度」の周期でしかJ1に居れなかった福岡と、財政破綻で2010年以降汚泥に塗れる破目になった大分という両クラブ。
そんな苦難の背景が伺い知れるものの、ようやくJ1での対戦が実現したという事で、暗い過去は置いておき健闘を誓いあう体制に。

現状降格圏に沈んでいる大分の方が悲壮感は大きく、そのためか試合開始から積極的な入りを見せます。
果敢にデュエル・空中戦を展開し、その土俵では得意分野なはずの福岡相手にも一歩も退かず。
そしてボールを確保し、攻撃権を得ていく大分。

そんな姿勢が結果に結び付いたのが前半7分。
最終ラインから右へと展開され、小出のスルーパスに走り込んだ長沢がポストプレイで繋ぎ、拾った町田が裏街道で福岡・宮を抜いて低いクロス。
福岡・奈良に当たりファーサイドに流れたボールを香川が折り返すと、スペースに転がった所を長沢が走り込んでシュートを放ち、ネットを揺らし。
大分の気迫に押されたか、福岡ディフェンスの初動の遅れが印象に残った得点でしたが、勝ち点3へ向けて上々の立ち上がりを見せた大分。

その後福岡も反撃体制に入り、15分には相手クリアを金森がヘッドで繋ぎ、メンデスがエリア手前からシュート。(ブロック)
直後にはサロモンソンが大分・小林成にアフターチャージを受け反則(小林成に警告)、そのフリーキックでキッカー・サロモンソンのクロスから、ニアサイドでメンデスがヘディングシュート。(GKポープキャッチ)
21分にも、宮の裏へのロングパスをエリア内で受けたメンデスがシュート(ディレイでオフサイド)と、メンデスを中心にフィニッシュシーンを作っていきます。

立ち上がりこそ激しさが目立った大分ですが、一旦ボールを持つといつものように最後尾でのパス回しからのビルドアップ。
序盤は前回観た時のように、3バックをずらしての2センターバック化。
しかしこの日は小出が右ウイングバックで出場していたため、逆の左へとずれて三竿がサイドバック化し、エンリケ・坂が中央という形。
試合時間が経過し、20分頃に羽田が最終ラインに降りて「ミハイロ・ペトロヴィッチ(現札幌監督)式」の形を取り始めたものの、長くは続かず。
そして飲水タイム(24分)明けには、逆の右へとずれて坂が右SB化する形が見られましたが、その頃は既に福岡がボールを支配する展開になっており。

その飲水タイムが明けた直後、福岡は心臓である前が大分・羽田との競り合いで頭部から出血、治療を受ける事に。
この日の大分の激しさを象徴するようなシーンとなりましたが、これで福岡サイドも闘志が甦ってきたか、前の復帰後は一方的にボールを握って攻撃を展開します。

それでもボールポゼッションを重視しないチームである福岡、「ボールを持たされている」感は拭えず。
オーソドックスなボックス型の形から、時折ボランチの片割れが左に降りるのを混ぜつつボールを繋ぎますが、ボランチが降りる左サイドでの攻撃が圧倒的に多く。
右サイドにサロモンソンが控えているのが今季の福岡ですが、既にそこがストロングポイントと知れ渡っており、避けに走っていたのでしょうか。
「対策に対する対策」のように振る舞ったものの、結局そこからシュートに結び付く事は無く。
45分に奈良のロングパスから金森がヘッドで繋ぎ、クリアされたボールを拾ったメンデスがフリーでシュートを放った(ゴール上へ外れる)シーンのみに終わり。

ペースは失ったものの依然としてデュエルの激しさは止まない大分。
福岡もそれに応戦していき、37分には渡が後ろからのディフェンスで下田を倒してしまい反則・警告。
40分には逆に、香川がサイドチェンジを受けるサロモンソンに対しチャージして反則・警告と、両サイドにカードが突き出され。
これらによりシュート数は少ない(前半で大分1本・福岡3本)ながらも、テンションは高めを維持しつつ前半が終了します。

リードを奪われている福岡、後半開始前に早くも動き、渡→フアンマ・デルガドへと交代。
2トップに助っ人を並べる布陣としましたが、どちらかといえば万能型のメンデスが、ターゲットを務めていた前半。
それをターゲット役に特化したフアンマの投入で、微調整を図りにかかったでしょうか。

後半が始まり、早速福岡はフアンマ目掛けたロングボールによる攻撃を展開。
彼の収めから、右サイドのサロモンソンがクロスを入れるというシーンが多発と、複数のストロングポイントを絡ませて攻勢を仕掛けます。
後半3分には左サイドで田邊のクロスが防がれたのち前から右へと展開しサロモンソンがクロス。
クリアされるも拾った田邊が繋ぎ、杉本がミドルシュート。(ゴール右へ外れる)
9分には奈良がロングパスを送ると、フアンマを越えてメンデスが頭で収め、エリア内へ進入してシュート(ゴール右へ外れる)と大分ゴールを襲うシーンを作っていきます。

一方の大分は押され気味の展開の中、14分に小林成が足を攣らせてしまい、交代の措置が採られる事に。
時間的に早すぎる気もしましたが、この日の球際で激しく勝負する大分のスタイルが、5試合ぶりのスタメンであった小林成にとってはキツかったという要素もあったでしょう。
その後一旦ピッチに復帰した小林成ですが、17分に渡邊と交代。
同時に福岡も交代し、杉本・輪湖・金森から山岸、湯澤にジョルディ・クルークスと一挙3枚替え。

双方交代策を経て、最初の攻撃は大分。
19分、右サイドで長沢がクロスを入れるもクリアされ、中央で下田が拾って二次攻撃。
そして渡邊とのワンツーで中央突破しエリア内に進入するも、福岡・奈良に倒されて撃てず、反則にもならず。
好機は逃したものの、以降下田の動きが活発となり、好循環を見せる大分。

21分に早めの飲水タイムが挟まれ、とうとう第4クォーターともいえる時間帯に。
リードされている福岡は当然攻撃に圧力を掛けるものの、逆に大分にとってカウンターのチャンス。
24分にはクリアボールを渡邊が繋ぎ、長沢ポストプレイ→下田裏へロビング→渡邊フリック→香川とダイレクトプレイの連続を経て、左サイド奥で香川が相手に当てて左コーナーキックをゲット。
ここまでCKが皆無という珍しい試合でしたが、キッカー下田のクロスをニアサイドで長沢が跳ぶも合わず、中央に流れてこぼれた所をエンリケがシュート。
一瞬の隙を逃さなかったエンリケ、J初ゴールで喜びを爆発させる追加点となりました。

2点差となり、とにかく攻めなければならなくなった福岡を余所に、尚もカウンターで脅かしにかかる大分。
1トップの長沢を橋頭堡に、ボールキープする事で時間も使いつつの攻撃。

しかし好事魔多しとなったのが30分。
メンデスが右サイドで下がってボールを受け、そのままクルークスとのワンツー突破で奥へ進入とやや強引な攻撃を見せる福岡。
そしてメンデスがクロスを入れると、ブロックに入った下田の腕に当たり、ハンドを取られてPKに。
このPKを蹴るのはクルークスで、落ち着いてゴール左へと蹴り込みGKポープの逆を突いてゲット。
過去2試合連続してPKを失敗している福岡、その際のキッカーがそれぞれメンデス・フアンマだったため、この場面ではクルークスに落ち着いたようでした。

ともかく1点を返し、望みを繋ぐ福岡。
スコアが入った事で勢い付き、前線でのボール奪取から好機に繋げ押し込んでいきます。

1点差となった事で、ベンチワークで逃げ切りを図る大分。
36分に町田→高澤へと交代、前線に運動量を担保したのちの42分、坂→刀根へと交代。
終盤の福岡のパワープレイに備え、最終ラインに高さを加える采配を見せます。

次第に福岡は好機を作れなくなり、40分に田邊→重廣へと交代したものの流れを変えられず。
逆に大分に決定機が到来したのが43分。
相手のクリアボールを、この日再三セカンドボールの奪取で目立っていた下田がここでも拾ったのち、渡邊のスルーパスで長沢が抜け出しGKと一対一に。
エリアライン際からシュートを放ったものの、コースが甘くGK村上にセーブされてしまいます。(こぼれ球を高澤がシュートするもGK村上キャッチ)
直後には右サイドでボールを持った長沢がカットイン、かわされた福岡・宮がバックチャージの格好となってしまい反則・警告。
追加点こそ奪えなかったものの、終盤に来て福岡を脅かすシーンを作り、心理的に優位に立ったであろう大分。

そして6分というアディショナルタイムを迎え、2トップを活かしての放り込みによる攻撃をするしかない福岡。
しかし大分のマークが厳しく中々上げられず、後ろでボールを回しつつ、奈良や湯澤をオーバーラップさせてターゲットとするなど苦し紛れの策が目立つ事に。
結局シュートに繋ぐ事が出来ず、長いはずの6分間はあっという間に過ぎ去り。
試合終了となり、貴重な勝ち点3を得て約3週間のブレイクに入る事が出来た大分。

ブレイクの間に天皇杯2回戦が挟まれる日程(6/9、6/16)となっており、恐らくベストメンバーを起用するであろう各クラブ。
Jクラブ優位な日程の中、ジャイアントキリングが起こるかどうかが見物ですが、各Jクラブはそんな下からの突き上げを一叩きしてリーグ戦に繋げたい所でしょう。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第16節 東京ヴェルディvsブラウブリッツ秋田

2021-06-01 16:20:15 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回のヴェルディの記事はこちら(7節・山口戦、3-1)
※前回の秋田の記事はこちら(10節・水戸戦、1-0)

天皇杯1回戦(5月23日)出場のため、リーグ戦は15節が前倒しされ、そこから10日空いた秋田。
その15節(山口戦・1-1)では正GKの田中が一発退場となってしまい出場停止、代わってGKを務めるのは新井栄聡。
天皇杯では不覚を取ってしまった(vs北海道十勝スカイアース・1-1でPK戦で敗戦)ものの、リーグ戦では多少のアクシデントがあっても、一体感を下に戦い続ける事でしょう。

この日はヴェルディが相手という事で、典型的な「ポゼッションvsカウンター」の図式となる事受け合いなカード。
どんなチームでも、秋田が相手の際には「ボールを持たされる状況での戦い」がカギとなるのが今季のJ2の絵図。(あるいは先にリードを奪い逆に秋田にボールを持たせるか)
しかしヴェルディは元来ボール保持が主体のクラブで、長所同士がぶつかり合う形が戦前から予想される事となりました。

そんな予想の通り、序盤からボールを動かしにかかるヴェルディでしたが、秋田のプレッシングの前にそれは果たせず。
逆に秋田が攻撃機会を得ると、スローインによる連続攻撃というお馴染みの形に持ち込みます。
前半5分、左サイドから普光院がロングスローの体勢を取るも、フェイントで手前へ投げ入れたのち戻しを受けてクロス。
ファーサイドで鈴木が折り返したもののシュートまでは持ち込めず、しかし今度は右からスローインとなり。
次は普通のスローを選択し、沖野から低いクロスが入るとDFのクリアがこぼれ、エリア内左で拾った茂がシュート。
GKマテウスがセーブするも、跳ね返りを詰めた齊藤がシュート、これもマテウスがかき出しますが尚も中村が追撃。
ヴェルディ・若狭がクリアするも、ゴールラインを割ったと判定されてゴール。
泥臭さ満点の、秋田らしい得点となり先制に成功します。

秋田がリードを奪った事で、ヴェルディサイドにポゼッションが偏るのに拍車が掛かる展開に。
それでもヴェルディは殆ど好機を作れず、依然として秋田ペース。
13分には左サイドで普光院が倒されてフリーキックを得、ここからセットプレー攻勢に。
FKでのキッカー普光院のクロスがクリアされ左コーナーキックとなると、キッカー鈴木はグラウンダーでエリア手前へと送り、輪笠がミドルシュートを放つというサインプレー。(ブロックされ右CKに)
尚もセットプレーは続き、最後はロングスローのこぼれ球を加賀がボレーシュートにいくもミートせず。
それでもプレッシャーは相当なもので、続く18分には敵陣深めで齊藤がボール奪取し、普光院がミドルシュートを放つもGKマテウスがセーブ。
さらにCKとなり、クロスが流れた後の二次攻撃を経て稲葉の左手前からのクロスが上がり、中村がバックヘッドで合わせますが枠を捉えられず。
ひたすら好機を作っていく秋田。

一方のヴェルディ、パスはある程度回るものの中々好機を生み出せない状況が続き。
前半も半ばを迎えた24分、ようやくヴェルディらしいパスワークが生まれ。
敵陣でサイドチェンジを繰り返したのち、右から深澤→加藤→佐藤優平→山口と渡って左に移り、山口がクロス。
ファーサイド奥で山下がスライディングで折り返し、中央で小池が合わせるという流れるようなフィニッシュでゴールネットを揺らし。
小池の今季9得点目が生まれ同点に追い付いたヴェルディ、それと同時に飲水タイムへと入りました。

悪夢の新潟戦(5節・0-7)以降、ほぼ五分の成績(4勝2分4敗)で推移しているヴェルディ。
敗戦はいずれも上位クラブが相手(琉球・京都・甲府・磐田)であり、中位以下へと収まる流れが日増しに強くなっている感があります。

佐藤凌我が完全にセンターフォワードに収まり、この日は深澤が右サイドバックに入るなど、苦しい台所事情にあっても新人抜擢の気概は貫かれています。
「事情が苦しいから若手を使っているんだ」という見方も正しいでしょうが、育成路線がブレずに行われている(と思われる)のは好材料。

それでも、強豪相手に手も足も出ないという成績が示されている通り、それだけでは昇格は夢のまた夢なのは明白。
仮に若手が育っても、(前年の藤田譲瑠チマのように)直ぐに上のカテゴリに引き抜かれてしまうという事象もあり、J2の常連という位置から脱出出来ない状況。
財政的にも苦しさを露呈している現状もあり、解決策は見出せないですが、今は耐えるしかないのでしょうか。

同点に追い付き、ブレイクも挟まれた事で、パスワークも冴え始めるヴェルデイ。
福村・平を欠く最終ラインには前述の深澤の他、センターバックにはンドカ・ボニフェイスが定着、若狭が緊急的にCBに入る形と合わせて穴埋め。
左SBには山口を当てはめるという、開幕時とは大幅に入れ替わりを見せている現状。
その山口が高めの位置を取り、逆サイドの深澤が中央に絞り、3枚の最終ラインを底辺とするビルドアップが主体。
抜擢されている深澤ですが、自らが上がって好機に絡むという事は無く。

そのため左サイドを主体とし、右へ展開されるのは中盤にボールが出てから、という攻撃。
パスを散らす役目の佐藤優の他、端戸が繋ぎ役として機能。
CFの役目を佐藤凌に奪われた格好の今季の端戸ですが、前線と最終ラインの橋渡しを演じるのが新たな役目となりそうなこの日の動きでした。

飲水タイム後は攻撃権を支配し、1点目を奪った小池は尚もゴールを狙い。
32分には山口が左サイドからエリア内へ進入してマイナスのクロスを入れ、クリアされたボールをシュート。(枠外)
アディショナルタイムには左サイドでボールを持った小池、佐藤凌とのワンツーで中央へ向かったのちミドルシュート。(ゴール左へ外れる)
果敢にフィニッシュシーンを作り、それが後半にも繋がっていく事となります。

結局1-1のまま前半を終え、ハーフタイムにヴェルディは端戸→井出に交代。
自ら突破も出来る井出を加え、変化を与えにいったでしょうか。

その思惑通り、キックオフからボールを支配し攻め上がるヴェルディ。
井出のシュートがブロックされて(後半1分)も尚パスを繋ぎ、攻撃権を支配していきます。

秋田は防戦一方を強いられ、激しく動かされるボールに悪戦苦闘気味ですが、何とか凌ぎ。
そして攻撃権を得た際は全力で応えるという姿勢。
しかし11分、相手クリアを拾って右サイドでボールを持つも、最終ラインに戻して作り直す事に。
秋田らしくないレアなシーンに、やや違和感を覚えたこの場面。(その後好機には繋がらず)

15分に秋田は2枚替え、FW2人を揃って交代。(中村・齋藤→吉田伊吹・井上)
直後の16分に右サイドからのFKを得て、キッカー普光院のクロスを中央で吉田伊が合わせシュートするも枠外に。
しかしその後は再びヴェルディペースと、完全に試合の流れが出来上がり。

ンドカ・若狭のCBでの繋ぎから好機を作っていくヴェルディ。
試合を動かしたのは今まで自ら上がる事の無かった深澤の存在で23分でした。
右サイドからの攻撃を選択した若狭から、佐藤優の縦パスが送られると山下がスルー、これに深澤が走り込み。
一旦は奪われるも奪い返した深澤、拾った山下が右奥からカットインして中央へとパスを出し、井出がダイレクトでシュート。
封印していた(?)右翼からの攻撃で、勝ち越し点を挙げる事となりました。

前半同様、ヴェルディのゴールの直後に飲水タイムが挟まれ。
秋田はさらに2枚替えを敢行し、沖野・茂→久富・武に交代。(井上がFW→左サイドハーフへシフト)
直後は秋田のペースになりかけ、鈴木のロングスローから繋ぐ場面も見られましたが、ヴェルディの最初の攻撃で突き放される事となります。

最終ラインから今度は左サイドで攻撃、佐藤凌のポストプレイも交えつつ前進し、一旦はエリア内へのスルーパスがクリアされるも尚も繋いで山口からクロス。
これに合わせたのが小池で、彼にしては珍しいヘディングシュートでネットを揺らし、本日2点目のゴールで通算10点目。
パスワークに加わっていた佐藤凌に代わってターゲットを務めたこの場面の小池、これ以上無い結果が生まれる事となりました。

2点差となり嫌でも攻めなければならなくなった秋田。
30分、敵陣で押し込んだ状態で、こぼれ球を拾いにいった稲葉がヴェルディ・井出に引っ張られて反則。(井出に警告)
ここから再度セットプレー攻勢、FK後の左CKでキッカー鈴木のクロスをGKマテウスがパンチング、その跳ね返りを久富がボレーシュート。
GKマテウスが弾いたボールがゴールバーに当たり、尚も跳ね返りを加賀がシュートにいくもミート出来ず。
際どいシーンを作りましたが、ここでモノに出来なかったのは非常に痛かった。
この直後、ヴェルディは佐藤優→梶川へ交代。

その後も諦めずに攻める秋田ですが、ビハインドの展開になるとやはり苦しさは隠せません。
41分には自陣からのFKで、鈴木が直接シュートを狙う(GKマテウスキャッチ)など、苦境の中で何とかもがくような場面も見られました。
AT直前にはスローインから攻勢を掛け、44分には武がエリア内左からシュート(ブロック)、45分には輪笠のエリア内左からのグラウンダーのクロスを稲葉がシュート(枠外)と攻め立てるも実らず。

一旦ヴェルディがボールを持つと、そのパスワークで攻撃権を取り返すのに難儀し、時間を使われてしまい。
ATの最中、空中戦でンドカと吉田伊が激突し、吉田伊は起き上がれずに交代という事態も発生してしまいます。(飯尾が交代で出場)
結局3-1のまま、ヴェルディが勝利に辿り着きました。

秋田はこれで今季2度目の4戦未勝利ですが、天皇杯も含めると5戦であり最長に。
やや停滞感を覚えてしまいそうな流れで、次節は上位・琉球との対戦を迎えます。
ヴェルディとは対称的に、上位相手にも屈しないという姿勢を見せる事が出来るでしょうか。

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