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DAZN観戦 2023~24AFCチャンピオンズリーグ グループH第2節 ヴァンフォーレ甲府vsブリーラム・ユナイテッドFC

2023-10-06 18:15:12 | サッカー視聴記(2023年その他)

<両軍スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 甲府の直近は37節(水戸戦、2-1)で、井上・三浦の2人のみが継続してスタメン。
  • ブリーラムのメンバーの表記はyahooスポーツナビに準拠。

甲府ベンチメンバー=GK山内 松田 山本 蓮川 エドゥアルド・マンシャ 長谷川 中村 松本孝 宮崎 水野 クリスティアーノ 内藤

前回のACLの記事 = メルボルンvs甲府(0-0)


ホームで2節を迎えた甲府ですが、その場は東京都内の国立競技場。
とはいっても、かつてJ1に居た時代でも、(浦和戦とか)こうした大規模な試合の際には国立で開催するのが定例となっており。
それに倣い、ACLでは全て国立をホームとしての戦いを貫く事に。

その副作用として、平日の試合という事もあり観客席に数多集結したのが他クラブのサポーター。
「J2の誇り」と書かれたゲーフラまで掲げられるなど、期待を一身に背負う立場である事を改めて実感するに至ったでしょうか。

この日の相手はタイのクラブであるブリーラムで、元神戸・マリノスのティーラトンが在籍。
地元選手以外では元鳥栖・キムミンヒョクの名も見られるという具合に、ACLらしさを実感できるメンバーであり。(監督は元鹿児島のアーサー・パパス氏)

そんなブリーラムと相対した甲府ですが、前半は前節と同様に相手のビルドアップvs自身のプレッシングを繰り広げるというお馴染みの展開に。
違いとしては、この日は1トップでウタカがスタメン出場しているため、機動性に欠ける状態でのプレッシングをある程度容認しなければならないといった所でしょうか。
そのため人に付くというよりは、ゾーンでの守備をプレスの際にも取り入れていた節があり。
ウタカが右に寄れば、ジェトゥリオがその穴を埋めるように最前線に位置するという具合に、4-4-2の布陣をある程度保ちながらの規制となっていた立ち上がり。

ブリーラムのビルドアップは、左サイドバックが高目の位置を取り、残りの3人のDFが最終ラインを務めるという典型的な左肩上がりの基本形。
しかし右サイドでも、時折クールズが前に出てラタナコーンが下がるというポジションチェンジを敢行するなど、相手を混乱させに掛かる手段を取って来ます。
そのため甲府のゾーン守備が奏功したという形になり、そのポジションチェンジでも選手達は釣られずに守備陣形を保ち。

そんな睨み合いが続いたため、甲府は前節のような敵陣でのボール奪取はあまり見られず。
得意のショートカウンターに持ち込めないため、自身も最終ラインからのショートパスによる繋ぎの時間が増えるなど、こちらの面でも妥協を強いられていた感があり。

均衡が崩れないまま20分が過ぎると、ブリーラムは浮き球でのパスを多用し始め。
ロングパス・ミドルパスで深さを取るとともに、フィジカルの面で相手を上回らんとしたでしょうか。
綺麗に繋がらずともセカンドボールを拾い、そこから攻勢を掛けるブリーラム。
展開が動きかけたのが前半24分で、その攻めを軸として敵陣に切り込んだブリーラムがコーナーキックを獲得。
日本でもお馴染みのティーラトンのキックを軸に、ボックス内でも様々なポジショニングを仕掛けて揺さぶりに掛かります。(ゴール前に密集、縦一列に並ぶなど)
ここから3本CKが続く事となり、その1本目(右)は中央へのクロスをGKウッドがパンチングするも、跳ね返りをラタナコーンが後方から走り込んでのシュート。
しかしこれもGKウッドがセーブと辛うじて防ぎ。
続く2本目(右)はファーにクロス、ドゥンブヤが合わせるもDFに当たりこぼれて3本目に。
この左CKからのクロスを直接GKウッドがキャッチと、凌ぎきった甲府サイド。

その後右サイドからの攻めを増やし、何とかペースを掴まんとするもフィニッシュには辿り着けない甲府。
31分にはハイボールの競り合いでクールズが(ウタカに対し)反則気味にクリアし、そこから甲府守備が整わないうちに素早く運び
チャウシッチがエリア内へスルーパスを送り、ドゥンブヤが走り込む好機となりましたが、三浦がカバーに入って撃たせず。(ドゥンブヤが倒れるも反則無し)
やはりフィジカル勝負に持ち込まれると若干脆さが生まれるでしょうか。
それを痛感したか、甲府は32分に佐藤がジェトゥリオに当てるロングパスを送り、こぼれ球をウタカが拾うという手数を少なくした好機。
右へ展開した後、関口のミドルパスを受け直したウタカ、エリア内へ進入してシュート(枠外)とフィニッシュを放つも不発に終わり。

その後1分毎に交互に好機を作る流れとなるも、36分にチャウシッチがエリア内へ切り込んでシュートする(ゴール左へ外れる)など、優勢なのはブリーラムの方であり。
そのまま終盤を迎えると、42分にGKシワラクのロングフィードのセカンドボールをティーラトンが拾うという定例の流れから好機。
シェイダエフが左ハーフレーンを切り込み、そのままポケットを突いてカットインの末にシュート。
井上がブロックで防ぐも、これにより再度CK攻勢を迎えたブリーラム。
その1本目(右)でゴール前に位置していたシェイダエフ(その他選手は遠目に密集)、ニアへのクロスに対し戻りながら合わせる(打つ前にクリアされる)という具合にやはり多彩な配置で揺さぶりに掛かる姿勢は変わらず。
そして2本目(右)も同じ配置から、中央のクロスをパンサが合わせにいき、GKウッドが弾いた所を再度シェイダエフが狙い。
今度は(足で)シュートしましたが、ジャストミート出来ず井上のブロックに防がれます。
3本目(右)からの二次攻撃を何とか凌いだ甲府、そのままカウンターに持ち込みましたがウタカの単騎突撃を防がれてフィニッシュは放てず。

結局スコアレスのまま前半が終了。
甲府にとっては、ハイプレスを利かせて優位を保っていた前節とは違い、結構押し込まれていたというこの試合の印象であり。
後半に向けて何か手を打ちたい所でしたが、それはピッチレベルでの戦術に留め、ハーフタイムでの交代は無しで挑みました。

そしてその微調整の内容は、佐藤のロングパスを多用する事だったでしょうか。
32分のシーンで唯一ウタカのフィニッシュに繋がり、アディショナルタイムでも、そのロングパスをブリーラムDFがクリアミスしてウタカに渡ったというシーンが見られ。(フィニッシュは撃てず)

早速の後半2分、その佐藤の裏へのロングパスが直接ウタカに渡って左ポケットを突く状況が生まれます。
そしてディフェンスに遭い右CKを得ると、キッカーを務めた佐藤は意表を突いてグラウンダーでのクロス。
これに武富が走り込んでシュートとサインプレーを決めたものの、放たれたシュートは枠外となり先制はなりません。

それをブリーラムサイドも指をくわえて見ていた訳では無く、7分には中盤で再びロングパスの体勢に入った佐藤に対しドゥンブヤがプレスバックで防ぎにいき。
しかしアフターチャージとなってしまい反則、これでフリーキックとなった結果キッカー佐藤が放り込みと、何ら変わらない展開に。
しかもこのロビングから、神谷が合わせてループヘッドとなりゴールを襲い、GKシワラクが辛うじてセーブと際どいシーンが生み出されました。

冷や汗をかいたブリーラム、その後自身も長いパスで深さを取り、そこから敵陣で展開するというスタイルに。
フィジカル勝負で苦戦が見られていた甲府にとってはやって欲しくない立ち回りだったでしょうか、防がんとして反則が膨らんでいき。
11分にティーラトンの縦パスを受けにいったスパチャイ、防ぎにいった神谷が後ろから倒す結果となってしまい反則・警告。
これで右サイドからのFKを得たブリーラム、ティーラトンのクロスをファーサイドでキムミンヒョクが合わせヘディングシュート。
これが右ポストを叩き、跳ね返りをパンサがヘッドで詰めたものの井上がブロックと、決死のディフェンスでこの連撃を防ぎます。
ここから繋がったカウンターは、ウタカのドリブルからのラストパスが武富に合わずに終わるも、劣勢において守備から流れを生み出さんとします。
それに呼応するようにベンチも動き、13分にウタカ・ジェトゥリオ→クリスティアーノ・長谷川へと2枚替え。(武富が右サイドハーフに回る)

その最初の攻撃で、最終ラインでの繋ぎから巧く左サイド(ブリーラムから見て右サイド)を開け、ドリブルに持ち込んだ三浦がポケットを突く好機に。
ラストパスを受けた長谷川がシュート(GKシワラクキャッチ)と、流れを変えに掛かります。
こうなると相手ベンチも慌ただしくなり、16分にスパチャイ→ドゥミトルへと交代したブリーラム。
それに対し甲府も20分に神谷・武富→マンシャ・宮崎へ交代と、お互いの采配が交錯。

そしてとうとう、得意手の敵陣でのボール奪取を発揮する甲府。
20分にミドルパスをカットした佐藤から、パスを受けたクリスティアーノがミドルシュートを放ち。(GKシワラクキャッチ)
そして息もつかせずその直後、左サイドでボール奪取した三浦がすかさずラタナコーンのチャージを受けて反則。
これで左からのFKを得ると、キッカー長谷川のクロスが右ポケットへこぼれたところ、武富が反応して折り返し。
そしてファーサイドで井上が収めてボレーシュートにいきましたが、これもGKシワラクがキャッチ。

23分に再びブリーラムが動き、ラタナコーン→ピーラドルへと交代。
これを機にクールズが最終ラインに入り、ピーラドル・ササラクをウイングバックとした3-4-2-1へシフトした感があり。

それでも甲府は良い感じに敵陣でのディフェンスを見せ、24分には再び佐藤が縦パスをカット。
27分にはGKシワラクのフィードを直接飯島がカットと、ショートカウンターの機運を高めるものの、フィニッシュまでは辿り着けず。

一転して厳しめとなったブリーラム、直後の28分には右スローインを受けたシェイダエフが素早くサイドチェンジする事で打開し、ティーラトンのスルーパスで奥を取り。
ここから敵陣でサッカーを展開し、甲府のクリアボールも拾って押し込み、左ポケット奥を取るシェイダエフ。
しかし甲府のボックス内は固く、戻しから(ティーラトンの)ミドルシュートを選択せざるを得ず、これをマンシャがブロック。
守備でリズムを作るという流れを一貫させる甲府、先制点を与えません。

甲府最後の交代は30分で、飯島→中村。
この日攻守に良い働きをしていたベテラン・佐藤を残す選択をした篠田善之監督。
最初は飯島の居たトップ下に入った中村でしたが、のちに佐藤と入れ替わりでボランチとなり、佐藤がトップ下に。

34分に中村がミドルシュート(パンサがブロック)、37分には遠目からのFKでクリスティアーノが直接シュート(GKシワラクキャッチ)と、遠目からフィニッシュを放つ事が多くなってきた甲府。
終盤も近くなり、まずは矢を放つ事で相手を疲弊させに掛かった感があり。
そして41分、左サイドで相手のプレッシングを剥がすと、中央で中村の縦パスを受けた宮崎がここもミドルシュートを選択。
枠外に終わるも、こうした積極性が奏功し以降ブリーラムを圧倒するに至ります。
39分以降攻撃機会を得れないブリーラムを尻目に、終盤の猛攻に入る甲府。

43分、宮崎の右サイドでの切り込みでCKを得ると、相手のお株を奪うセットプレー攻勢に。
その1本目(右)で、キッカー長谷川は低いボールでニアサイドを突くと、中村が跳び込んでフリックで合わせ。
これが左ポストを直撃と際どいフィニッシュを描き、尚も三浦がエリア内で拾ったものの撃てずに2本目(左)に。
ショートコーナーを挟んだのち再びニアにクロス→三浦フリックを選択するもシュートには繋がらず。
しかし尚も二次攻撃を仕掛け、右サイド奥で途切れてスローインとなると、投げられたボールを最奥で受けたクリスティアーノが素早くクロス。
これをファーサイドで長谷川が合わせにいき、ピーラドルとの競り合いを制して放たれたヘディングシュートが、見事にゴール左へと突き刺さります。
土壇場でとうとうこじ開け、栄あるACL初ゴールで先制した甲府。

一方勝ち越されたブリーラム、最後の望みはATのみという状況に。
最後の交代を敢行(シェイダエフ→タワチャイ)したのちも、パワープレイへの傾倒はせずパスワークで攻め上がり。
右サイド奥を取ったのち、戻しを経てタワチャイのミドルシュートが放たれるも中村がブロックと、最後まで身体を張る甲府ディフェンス。

そして試合終了の時を迎え、1-0で逃げ切った甲府。
クラブに歴史の1ページを刻む勝ち点3を得た今後は、本格的にグループリーグ勝ち上がりを狙う戦いに突入する事でしょう。

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