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ABEMA観戦 2022FIFAワールドカップ 準決勝 フランスvsモロッコ

2022-12-16 16:38:59 | サッカー視聴記(2022年その他)

<フランススタメン> 4-2-3-1
GK ロリス
RSB クンデ CB ヴァラン CB コナテ LSB テオ・エルナンデス
DH チュアメニ DH フォファナ
RSH デンベレ CH グリズマン LSH エムバペ
FW ジルー
<モロッコスタメン> 5-4-1
GK ボノ
RSB ハキミ RCB ダリ CCB サイス LCB エルヤミク LSB マズラウィ
RSH ツィエク DH アムラバト DH ウナイ LSH ブファル
FW エンネシリ

参考動画 -フランス vs モロッコ|FIFA ワールドカップ カタール 2022 | 新しい未来のテレビ | ABEMA

「強いものが勝つのでは無い、勝ったものが強いのだ」という、かつての「キャプテン翼」のシュナイダーくんベッケンワウアー氏の名言を呼び起こす躍進を見せているモロッコ。
その守備力は圧巻で、ここまで僅か1失点という驚異の成績で、数多の強豪を一敗地に塗れさせてベスト4にまで辿り着きました。

そして迎えたのは優勝候補のフランス。
どう考えても苦しい戦いが予想される中、5バックシステムを開始時から採るという守備重視のスタメン。
フランスの攻撃力を凌ぎ、少ない好機をモノにして勝機を見出すという作戦……では無く、サイスの故障を考慮しての事のようであり。
前試合で負傷退場したものの、キャプテン故の責任と意地でこの日もスタメン出場、しかしその負担を減らすための苦肉の策らしく。
尚それとは別に、5番・アゲルドがDFとして出場予定だったものの、アクシデントがあったのか開始時に20番・ダリと入れ替わり。

モロッコのキックオフで幕を開けると、GKまで戻したうえで、ゴールキックからの組み立てのように前進していくモロッコの攻撃。
しかし縦パスを遮断されてフランスが自陣からカウンターに持ち込み、右サイドを抉ったデンベレがクロス(ブロックされる)という具合に、入りの1分間で攻めの応酬を見せた両チーム。

守備免除のエムバペを抱えているためプレッシングは控えめのフランスを尻目に、モロッコがボールを握るという展開に。
しかしノックアウトステージ以降、低いボール支配率での戦いが続いていたチームだけに、逆効果となってしまったでしょうか。
前半5分、敵陣でパスワークによりサイドを揺さぶるフランスの攻撃、スイッチを入れたのはヴァランの縦パスを右サイドで受けにいったグリーズマン。
一旦足下で受けると見せかけて裏に走り込むという動きでモロッコ・エルヤミクを釣り、エリア内右を突いてマイナスのクロスを入れると、合わせにいったのはエムバペ。
ディフェンスに遭いこぼれた所を再度シュートに持っていき、ブロックでさらに防がれるも、ファーにこぼれたボールを詰めたのはT・エルナンデス。
高く跳ねたボールをジャンピングボレーの形でシュートにいったのは、今大会でのエムバペとの阿吽の呼吸が為せた技でしょうか。
ゴールネットを揺らし、モロッコの思惑を外す早期の先制点を挙げたフランス。

この失点により、主体的な攻撃を強いられる展開となったモロッコ。
10分に左サイドでの攻め上がりから、ウナイがミドルシュートを放つもGKロリスがセーブ。
まずはこうしたゴールの脅かしで、専守のチームでは無い事を証明するのが同点ないしは逆転への道筋だったでしょうか。

しかし後方を支えていたサイスは、負傷を抱えてのプレーが仇となり。
17分のフランスの攻撃、後方からのロングパスをサイスはクリアできず、ジルーに裏を取られる危機を招いてしまい。
ジルーのシュートは左ゴールポストを直撃と、寸での所で追加点は免れたモロッコでしたが、重く見たベンチはすかさず交代の準備を敢行します。
プレーが途切れた21分にサイスが退き、アマラに交代するとともにフォーメーションも変更。
<前半21分~後半33分までのモロッコ> 4-1-2-3
GK ボノ
RSB ハキミ CB ダリ CB エルヤミク LCB マズラウィ
DH アムラバト
IH アマラ IH サイス
RWG ツィエク CF エンネシリ LWG ブファル
これまでと同様のスタートの布陣へと戻し、より攻撃的にシフトします。
なおシャドーは、37分辺りでアマラとサイスの位置が入れ替わり。

以降フランスは守勢に回り、エムバペの前残りによる隙を突かれる形で押し込まれ始め。
この日はそれをカバーするラビオがベンチ外(体調不良との事)という要素もあり、これにT・エルナンデスの上がりも加われば、敵に広大なスペースを与えてしまうのは必然とも言えました。

その後30分過ぎからフランスは逆襲を掛けるも、Tエルナンデスが反則チャージを受け倒れ込む場面も頻発しリズムを作れず。
35分にコーナーキックを得たものの、モロッコが前線に2人残すという露骨なカウンター狙いを受けて、ポジション取りを巡り混乱も見られました。
結局このCKは、フリックがこぼれた所を多少強引にフォファナが撃った(枠外)事でモロッコの狙い通りにはさせず。
そして直後の36分に決定が訪れ、チュアメニのボールカットからのドリブル→スルーパスで一気にエリア内へ運ぶと、受けたのはエムバペ。
GKを引き付けての横パスを選択し、デンベレがファーで走り込む前でクリアされるも、尚もチュアメニがダイレクトでエリア内へ送り。
そして中央でジルーがシュートを放ちましたが、ゴール左へと外れてしまい追加点はならず。

一方何とか接戦を保つモロッコに、決定機が訪れたのは44分。
右ポケットを突いたウナイのスルーパスにより得たCKから、クロスの跳ね返りをエリヤミクが何とバイシクルでシュート。
これがゴール左を襲い、GKロリスが辛うじてセーブ(ののちゴールポストに当たる)するという際どいボールとなります。(なおも繋いでブファルが後方からシュートするも枠外)
勢いを得たモロッコ、アディショナルタイムにはセットプレーの連続で押し込むものの、同点にする事は出来ず。

ビハインドながらも、強豪相手に善戦といった試合運びのモロッコ。
1-0で前半を終え、挟まれたハーフタイムで次なる交代策を投じ、マズラウィ→アティヤト・アラーへと代えて後半に臨みます。

そんなモロッコの、あるいはスタンドを埋めるサポーター群の思いを挫きたいフランス。
後半立ち上がりから、ストロングポイントのエムバペを活かした攻撃で追加点を狙いにいきます。
後半2分に例によって左サイドをドリブルで突くエムバペ、そのままエリア内左奥へ切り込み浮き球でマイナスのクロスを送るも合わず。(拾ったクンデがミドルシュートもブロックに防がれる)
続く3分にはエリア内へ送られたスルーパスに走り込むエムバペ、しかし眼前でGKボノが抑え。
チャンスメイクとフィニッシュ双方をこなさんとしたエムバペですが、モロッコはこれを良く防ぎます。

しかしその一方で激しいチェックにより、6分にはそのドリブルがモロッコ・アムラバトにスライディングで倒され、痛んでしまうエムバペ。(反則無し、その後ピッチ外→復帰)
その後もモロッコ・ダリのチャージを受けたため、エムバペのスパイクの紐が切れてしまう一幕もあり、激しい攻防の傷跡は凄まじいようでありました。

結局得点を挙げられなかったフランス、こうなると前半から見られたエムバペが居る事によるリスクの方に目を向けざるを得なく。
10分過ぎ辺りから、普通のサイドハーフ的な立ち位置を取り守備参加を始めるエムバペ。
勝ち残りのためには特別扱いは出来ないという思惑で、逆に言えばそんな状況に追い込んだモロッコのサッカーの凄まじさを痛感する事となりました。

そうしてエムバペを自陣へと追いやった事で、モロッコはボール支配による攻撃を固定化させ。
全員(GK除く)敵陣で攻め込むという、ポゼッションスタイル至福の時ともいえる攻撃シーンも作り、同点への流れを作らんとします。
18分には右サイドで受けたブファルが右ポケット奥を突き、マイナスのクロスを入れるというフランスのお株を奪う場面もありましたが、シュートは撃てず。

追い付かれる危惧が高まったフランス、20分にメスを入れ交代策に出ます。
ジルー→テュラムへと交代し、テュラムが左に入る事で、エムバペをセンターフォワードの位置へとシフトさせ。
これが左サイドの守備力を上げ、かつテュラムの突破で攻撃にもプラスアルファを齎すという具合に、一挙両得の采配となりました。
一方のモロッコも21分、エンネシリ・ブファル→ハムダラー・アブクラルへと2枚替え。

エムバペとは一味違ったテュラムのドリブルに対し、モロッコは反則で止めてしまう場面が数多。
そしてフリーキックを与える事で、時間と好機を作られてしまいリズムを失う事となりました。

打開したい状況となったモロッコ。
前から行く守備に賭ける事となり、その思惑通り31分に敵陣で5対5の状況を作ってアマラがボール奪取に成功。
そしてハムダラーのドリブルでエリア内に進入、さらに持ち込むもフランスの戻りを受けてシュートは撃てず、その後クロスを上げたのみに留まり。

33分にモロッコは最後の交代、アマラ→エザルズリへと交代。
それと同時にハムダラー・アブクラルの2トップとした4-4-2へとシフトします。(エザルズリは左SH)
同時にフランスも動き、デンベレ→コロムアニへと交代。

そして直後の34分にとうとう試合が動き。
動かしたのはフランスで、中盤からの前進を経て今度はエムバペがエリア内へスルーパスを送る役となり、左ポケットで受けたテュラムからの戻しを受けたエムバペ。
そしてエリア内を細かいタッチで前進してシュート、モロッコ・エザルズリがブロックするも、跳ね返りがファーサイドでフリーのコロムアニの下へ。
再びエムバペのシュートのディフレクションを詰める形で、待望の追加点を得たフランス。
一方エムバペのフィニッシュは防いでも、それだけでは無失点で済ます事は出来なかったモロッコ。

それでも望みを捨てずに攻め上がるモロッコ。
必死で敵陣でパスを回し隙を伺うのに対し、エムバペを最前線に残したリトリート守備を見せるフランス。
そしてカウンターに入ってもボールキープを重視と、逃げ切り意識を強めて時間を使います。

とうとうモロッコに残されたのはATのみとなり。
時間が進むにつれてサイド奥へと進入できるのも稀となり、アーリークロスの割合も増えていき。
しかしその右サイド手前でのクロスから、フランスのクリアミスもありエリア内で拾ったエザルズリがシュート。(ブロック)
フランスのデイフェンスも決して盤石では無い、というシーンが描かれ、尚も諦めずに攻め込み。

そして迎えた決定機、左サイドをドリブルするエザルズリが奥へ進入、そしてカットインでGKロリスの眼前へ。
そのブロックに遭いこぼれるも拾ったウナイがシュート、ブロックされたボールをさらにハムダラーが詰めましたが、ゴール手前でフランス・クンデのカットに阻まれてしまいます。
これだけやってもゴールは奪えずというシーンに、落胆の声が画面上でも伝わって来る事となりました。

結局2-0のまま試合終了となり、決勝戦にコマを進めたのはフランス。
王者相手に決して悪い内容では無かったモロッコ、涙を呑む破目となったものの、アフリカ勢の最高成績を引っ提げて胸を張って帰国して貰いたいものです。(まだ3位決定戦がありますが)

そして決勝戦はフランスとアルゼンチンの激突に。
連覇達成か、メッシが栄冠を掴んで締めるのか、と話題性でも見所十分のカードとなったでしょうか。


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