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ABEMA観戦 2022FIFAワールドカップ 準決勝 アルゼンチンvsクロアチア

2022-12-15 16:02:00 | サッカー視聴記(2022年その他)

<アルゼンチンスタメン> 4-4-2
GK エミリアーノ・マルティネス
RSB モリーナ CB ロメロ CB オタメンディ LSB タグリアフィコ
RSH デパウル DH パレデス DH フェルナンデス LSH マクアリステル
FW メッシ FW アルバレス
<クロアチアスタメン> 4-1-2-3
GK リバコビッチ
RSB ユラノビッチ CB ロブレン CB グヴァルディオル LSB ソサ
DH ブロゾビッチ
IH モドリッチ IH コバチッチ
RWG パシャリッチ CF クラマリッチ LWG ペリシッチ

参考動画 -アルゼンチン vs クロアチア|FIFA ワールドカップ カタール 2022 | 新しい未来のテレビ | ABEMA

その盛り上がりは着実に最高潮に近付くとともに、「もうすぐ終わり」という哀愁も漂い始める。
セミファイナルまで辿り着いた今大会も、そろそろそんな2つの思いが板挟みとなる時でしょうか。

創立(1992年)以来歴史が浅いクロアチア代表ですが、5度目の本大会出場となった前回の2018年大会で、準優勝と躍進。
成績的には強豪国と肩を並べつつあると言っても良く、今大会もそれに違わずここまで勝ち残り。
準々決勝ではブラジルをPK戦の末に撃破し、そしてその隣国であるアルゼンチンがこの日の相手となりました。

立ち上がり、アルゼンチンが裏抜け狙いのミドルパスで好機を作る事2度。
ゆったりと組み立てつつ好機を伺いたいその思惑に対し、クロアチアは前半5分に敵陣でボール奪取から好機を作るなど、早めに仕掛けて主導権を握りたいという思考をぶつけ。
その結果、7分に早くも判定を巡ってクロアチアサイドがヒートアップする(アルゼンチンのチャージは流され、自身のチャージは反則を取られる)など、このピッチ上は絶対負けられない戦場であるという事を再認識させます。

アルゼンチンは守備でもプレッシングはあまり掛けず、4-4-2のブロックで構えるスタイル。
慎重・消極的という言葉を連想させるその姿勢とは裏腹に、これが実に効果的となり、クロアチアは以降ボールを握るものの攻めあぐみ。
構えるといっても、最終ラインを高く設定し、非常にコンパクトな布陣としたうえでのゾーンディフェンスを行うアルゼンチン。
これによりクロス攻勢に入りたいクロアチアは、ターゲットはゴールから距離が遠くなり機能せず、サイドからの突破もアルゼンチンディフェンスの素早い寄せによりクロスはブロックに阻まれ。
そうして強固な壁を築き上げたうえで、後は裏抜けのケアに全力を注げば良い……という、高さの面で劣るアルゼンチンが出した守備での答えが発揮される事となりました。

クロアチアは止む無く上げるアーリーでのクロスは精度を欠き、効果的な裏抜けも出来ず、攻撃権を握りながらもフィニッシュに繋げられない(16分にコーナーキックの二次攻撃から、ロブレンがヘディングシュートも枠外)という苦しさが露わとなり。
逆に20分過ぎからアルゼンチンが遅攻をベースにして攻勢を掛けます。
敵陣でパスを繋ぎつつ、隙を突いてエリア脇へと裏抜けのボールを送るという攻撃。
それに加え、前の試合でも見られたフェルナンデスのミドルシュート(25分・GKリバコビッチセーブ)も交え。

一転ゴールを脅かされる展開となったクロアチアですが、同時にアルゼンチンの押し込みを受けてのカウンターに持ち込む事に針が振れたでしょうか。
27分にボールキープするメッシからボールを奪い、コバチッチの前進で敵陣へ運び、FWクラマリッチへボールを託した末に反則でフリーキックを獲得。
このFKからはフィニッシュは生まれずも、アルゼンチンの前掛かりなベクトルの逆を突くという意思は統一されたようであり。
31分にはGKまで戻す事でアルゼンチンのプレスを誘い、それをいなして前進、モドリッチ縦パス→クラマリッチポストプレイを経て左サイドで仕掛け。
そしてペリシッチがカットインでエリア内を突き、ループシュートでゴールを狙ったものの惜しくもゴール上へと外れます。

勝ち筋が見えたといったクロアチアでしたが、直後にまるで罠に嵌るかのように一気に危機的状況に追い込まれます。
アルゼンチンのゴールキックからの攻撃、オタメンディの縦パスは遮断されるも、それを拾ったフェルナンデスが裏へミドルパス。
クロアチアは全体ゴールへ向かう意識が知らずのうちに高まっていたでしょうか、そのパスで一気に裏を取られて抜け出したアルバレスにGKと一対一に持ち込まれてしまいます。
前に出たGKリバコビッチをループでかわしたアルバレス、裏を取ろうとした所にそのリバコビッチと交錯して転倒。
戻ったクロアチアディフェンスがボールを拾った、という所で反則を告げる笛が鳴り響き、PKならびに決定機阻止(+エリア内で罰軽減?)によりリバコビッチに警告が付き出されます。
反則チャージでは無く自然的な激突の形であり、納得のいかないクロアチアサイドでしたが、抗議の結果コバチッチにも警告という更なる被害を齎しただけに終わり。
外野からでは、GKがボールに触れられなかった以上仕方無いといった判定でしょうか。
このPKを蹴るのは当然メッシであり、前試合とは異なりゴール上への強いシュートを選択。
これが奏功し、GKリバコビッチは方向こそ合えど届かずにゴール上部に突き刺さり、先制に成功します。

リードを許したクロアチア、攻勢を掛けるも依然としてアルゼンチンのコンパクトな守備に対し打開策を見出せず。
38分に再び右サイド手前からのクロスがブロックに阻まれ、右CKへ移り。
ショートコーナーを選択するも、これもアルゼンチンの素早い反応によりブロゾビッチのクロスはブロックされ。
そしてこれが最悪の幕切れを起こす事となります。
こぼれ球を繋いだアルゼンチン、メッシを経由してボールを受けたアルバレスのドリブルでカウンターに持ち込むと、一気に敵陣を切り裂いてエリア内まで持ち込み。
クロアチアディフェンスも必死に追走したものの、エリア内でのユラノビッチ・ソサのディフェンスはいずれもアルバレスからボールを掻き出すに至らず、そのままシュートが放たれ。
ゴールネットに突き刺さり、相手の攻めあぐみによるカウンターを一閃させたアルゼンチンがリードを広げました。

その後も41分にデパウルがミドルシュート(ブロック)、直後のCKでマクアリステルがヘディングシュート(GKリバコビッチセーブ)と、失意気味のクロアチアに対してゴールに襲い掛かるアルゼンチン。
45分にようやく好機を作るクロアチア、敵陣左サイド→中央での繋ぎからモドリッチがミドルシュートを放ち、ブロックされるも尚も右サイド奥へ繋ぎ。
そしてユラノビッチがクロスと見せかけてシュートを狙い、GK E・マルティネスがセーブした跳ね返りをパシャリッチが詰めにいくも、枠へと飛ばずゴールはなりません。
結局2点差が付いたまま前半が終了。

巻き返したいクロアチアは、ハーフタイムで2枚替え。
ソサ・パシャリッチ→オルシッチ・ブラシッチへと交代し、オルシッチが左ウイングに入る事でペリシッチが左サイドバックに回り。
機能しないサイド攻撃を受け、両WGを入れ替えて来ました。

後半が始まりその立ち上がり、ブラシッチに代えた右サイドから仕掛け、反則を誘いFKに。
サイドからのFKでも、クロアチアが望んだであろうクロス攻撃に躊躇無く入れるためその意味合いは小さくありません。
結局このFKは、モドリッチのファーへのクロスを、走り込んだロブレンの手前でGK E・マルティネスがキャッチして実らず。
それでも意思統一は出来たか、ベンチも後半5分に早くも動き、ブロゾビッチ→ペトコビッチへと交代。
2トップとする(クラマリッチ・ペトコビッチ)事で、ターゲットを増やしにかかったでしょうか。

しかし中々ボールを運べず、その2トップが降りてのポストプレイを交えなければ、パスワークを展開するのも難しいというこの日のクロアチア。
それだけアルゼンチンの守備がソリッドであり、クロアチア対策は万全といった感じ。
時には2トップ双方とも降りてしまうシーンも見られ、機能不全は解消されずに時間は進みます。

その間にも、メッシを中心としたアルゼンチンの脅威に晒され。
13分には中盤左サイドから一旦戻したアルゼンチンの攻撃、そこに掛けられたクロアチアのプレスをいなしたうえでメッシがドリブルで持ち込みます。
そしてフェルナンデスとのワンツーでエリア内左へ切り込み、体勢を崩しながらもそのままシュートを放ち、GKリバコビッチがセーブと際どいシーンを演出。

16分にクロアチアが攻撃、左サイドから仕掛けたペトコビッチがロメロに倒された事で反則、再びサイドからのFKを得ます。
ここでアルゼンチンベンチが動き、パレデス→リサンドロ・マルティネスへと交代。
DFを一枚増やす事で、3バックへとシフトするのは明白でしたが、まずはこのセットプレー。
キッカー・モドリッチのクロスを中央でロブレンが合わせにいき、こぼれた所を自ら詰めにいくロブレン。
しかしGK E・マルティネスが寸前で弾き、こぼれ球がブラシッチに渡るも収める事は出来ず、際どい所で逃してしまったクロアチア。
ヒヤリとしたアルゼンチン、点差を詰められる事無く新布陣へと移ります。
<後半17分以降のアルゼンチン> 3-3-2-2(3-1-4-2)
GK E・マルティネス
RCB ロメロ CCB オタメンディ LCB LI・マルティネス
RWB モリーナ DH フェルナンデス LWB タグリアフィコ
IH デパウル IH マクアリステル
FW メッシ FW アルバレス
といっても、前試合のスタメンとほぼ同一であり。
それだけ4-4-2のこの日のスタメンは、クロアチア対策という意味合いが大きかったのでしょう。

その後FWのポストプレイに対しても当たりにいくようになるアルゼンチンの守備を受け、リズムを生み出せないクロアチア。
そんな隙を突き、止めを刺しに行くアルゼンチン。

24分に右サイドからスローイン、アルバレスの落としを受けてドリブルに持ち込むメッシ、一気に右サイドを前進。
クロアチアはグヴァルディオルがそれを阻まんと対峙し、一旦はスピードを落としたメッシですが、巧みなフェイントを交えて再度前を向き右ポケット奥へ。
この時点で勝負あり、といった感じでマイナスのクロスが入れられ、ニアで合わせて仕上げたのはアルバレス。
相手のディフェンスリーダーを手玉に取ったこのメッシのプレーで得た3点目に、事実上終戦を強いられたクロアチア。

それでもピッチ上で諦めの意思を示すのは許されないのがサッカー。
28分には、上記のポストプレイでのアルゼンチンのチャージにより得た直接FK(反則したオタメンディに警告)、ペリシッチが直接シュートを狙い。
壁の間を通してゴールを襲いましたが、GK E・マルティネスがキャッチして実らず。

安全圏となったアルゼンチンは、29分に交代カードを切り、今大会初出場となるディバラの投入に踏み切り。(アルバレスと交代、同時にデパウル→パラシオスへと交代)
そして41分にはコレア・フォイスを投入(マクアリステル・モリーナと交代)と、悠々と足慣らし・試運転の采配を見せていきます。

逆にクロアチアはほぼ望みが無くなり、中心選手のモドリッチを退かせる選択を採ったのが36分。(マイェルと交代)
事実上の終戦宣言とも取られかねない采配でしたが、その投入されたマイェルを中心に攻撃を組み立て。
積極的にミドルシュートを放っていく攻めを見せたものの、時既に遅しという感は拭えません。

結局そのままアディショナルタイムを迎え、最後は後方から上がって来たロブレンのミドルシュートが惜しくもゴール上へ外れ、という所で試合終了の時を迎え。
クロアチアはここまで勝ち抜いたものの、2戦連続でのPK戦を強いられた影響が大きかったという感じで、リードを奪われる=致命傷となってしまったでしょうか。

一方快勝でとうとう決勝進出を決めたアルゼンチン。
今大会が恐らく最後のW杯となるであろうメッシ、それに相応しい戴冠がついに現実味を帯びてきました。


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