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DAZN観戦 2022年J2リーグ第24節 FC岐阜vsAC長野パルセイロ

2022-09-14 16:01:00 | サッカー視聴記(2022年その他)

<岐阜スタメン> 4-4-2
GK 桐畑
RSB 菊池 CB 藤谷 CB 服部 LSB 宇賀神
RSH 窪田 DH 庄司 DH 柏木 LSH 村田
FW ンドカ・チャールス FW 田中
<長野スタメン> 4-2-3-1
GK 大内
RSB 藤森 CB 池ヶ谷 CB 秋山 LSB 坪川
DH 宮坂 DH 水谷
RSH 佐藤 CH 三田 LSH 森川
FW 山本

前節の勝利(YS横浜戦・3-0)でようやく勝敗を五分(9勝9敗4分)にした岐阜。
既に昇格争いに加わる余裕など無く、あれほどシーズン前の大補強で賑わせたのは何だったのかと言いたくなるものですが、それは去年もだったので恐らく恒例行事なのでしょう。
選手入場時のチアチームの姿やキッズの大量導入など、イベント面でもJ3の規模に合わないという印象を残すものが映像でも流れ、こんなアンバランスなクラブが一つぐらいリーグに存在しても良いかという気持ちにさせてくれたでしょうか。
その甲斐あってか客入りはそこそこ(4530人)でこの日の試合を迎え、相手は長野。

放送席の談より、「我々は(岐阜の)プレッシングに対して苦しむ姿は想像できない」という旨のコメントを残していたとされる長野・シュタルフ悠紀リヒャルト監督。
それだけ試合前はビルドアップに自信を持っていたようであり、それは最近貫いている可変式フォーメーションに表れており。
冒頭のメンバーは攻撃時のものであり、守備時は以下のように可変。
<守備時の長野> 3-3-3-1(5-1-3-1)
GK 大内
RCB 池ヶ谷 CCB 秋山 LCB 坪川
RWB 藤森 DH 宮坂 RWB 水谷
RSH 佐藤 CH 三田 LSH 森川
FW 山本
水谷が左ワイドの位置に降りる事で、5バックで守るというスタイルを採っていました。

そんな知将・シュタルフ監督の思惑だったでしょうが、いざ蓋を開けてみると、自陣でのパス回しで詰まるシーンを量産してしまう長野。
サイドバックを高い位置へと押し出さず、4バックのまま繋ぐといったスタイルで数的優位を作らんとしましたが、そのSBの部分で硬直性が見られ前に運べずといった感じ。
それ故に、坪川と水谷の位置が何度か入れ替わり、水谷を左SBにしてパスを回すといったシーンが目立ちました。
両者利き足が違う(坪川=左・水谷=右)ため、その辺りを変えて繋ぐ事を試していたでしょうか。

一方の岐阜は、前々節(愛媛戦・1-1)からスタメンに抜擢した村田が左サイドを何度も切り裂く攻撃を絡め。
実績ある選手達がメンバーに名前を並べる中、停滞感を吹き飛ばすのはこうした勢いのある選手という事を如実に示しているようでもありました。
長野のような激しい可変(横軸の圧縮も目立っていた)はせず、FWがサイドに開けば村田がFWの位置に回るという具合に、あくまで4-4-2を保つポジションチェンジでバランスを取る立ち回り。

かくして長野は攻守に受けに回る状況を強いられ。
15分の岐阜はスローインからの攻撃で、クリアボールを窪田がダイレクトで縦パス、ンドカが入れ替わって前を向きエリア内左からシュート。
やられた、というような場面でしたがGK大内が足でのセーブで防ぎます。
しかし引き続き岐阜のコーナーキック攻勢を受ける等、劣勢は跳ね返せず。
硬直するビルドアップを改善しようと、左サイドバックの入れ替えだけでなく、宮坂が最終ラインに降りる場面も何度かありましたがさしたる効果は無く終わります。

そんな状態の相手を尻目に攻め上がるも、試合を有利にする得点は奪えない岐阜。
前述のFWがサイドに開く、特に田中が左サイドでボールを受け、村田が中に絞ってFWの立ち位置を取るという振る舞いは30分以降に顕著となり。
何とか変化を付けてゴールに辿り着かんとしましたが、長野の5バックを崩しきるまでには至らず、といった前半戦となりました。

終盤は坪川が左SBの位置に戻った長野にペースが傾きかけ、左サイドでの前進からCK攻勢に持ち込む場面もあり。
しかし長くは続かず、最後はアディショナルタイムに岐阜の攻撃で、柏木が右サイドでのボール奪取からバイタルエリアを突かんとする所に(長野・森川に)反則を受け。
これで右ハーフレーンからの直接フリーキックを得ると、反則を受けた柏木が直接シュートを放ち、クロス気味の軌道でゴール左を襲いましたがGK大内のセーブに阻まれます。
それと同時に前半終了を告げる笛が鳴り、スコアレスで折り返し。

勝負の後半戦、といった状況の中、ハーフタイムで岐阜が動き。
田中→吉濱に交代と、何度かサイドに開いていた動きがやはりベンチも気になっていたでしょうか。
最初は吉濱はFWないしはトップ下の位置取りでしたが、時間が進むとポジションを変え右サイドハーフとしてプレー。

巻き返したい長野の方が(後半の)ファーストシュートに辿り着き、後半2分に三田が敵陣でボール奪取してそのまま前進し、自らミドルシュート。(ゴール左へ外れ)
まず一糸を放つと、4分にはゴールキックからショートパスを繋ぐ攻撃。
前半から何度も試みていた姿勢で、実らずといった場面が続いていましたが、ここで敵陣深めまで運び。(縦パスを絡めて坪川が左サイドを持ち運ぶも、シュートには繋がらず)
ポゼッションスタイルのチームが良い流れを作るのは、やはりこうしたビルドアップを決める事にあるでしょうか。

しかしこの日の長野はこれでも流れを呼び込めず、再び岐阜の攻勢が始まります。
前半と比してベテラン左SB・宇賀神の動きが積極的になり、敵陣まで果敢にプレッシングを掛けてマイボールに繋げるシーンが目立ち。
そしてボールを持てば、村田とのコンビネーションで左サイドを制圧しつつ、自らも中央に絞ってシュートを狙うという活躍ぶりを見せ。

決定機を迎えたのは8分で、宇賀神のパスを左ワイドで受けた村田がカットインの姿勢からエリア内中央へパスを送ると、ンドカのスルーでファーサイドへ。
そして吉濱のシュートが放たれ、GK大内のセーブに阻まれるも後方から庄司が追撃。
これもブロックで防がれますが、さらに吉濱がこぼれ球に反応してシュート、しかしゴール上へと外れてしまい3連撃も実らず終わります。

尚も柏木や宇賀神がミドルシュートを放っていき脅かすなか、17分にさらに動く岐阜ベンチ。
窪田→藤岡へと交代し、この段階でも吉濱はセカンドトップないしはトップ下的な位置を保ち。
藤岡と入れ替わりで右SHへと入れ替わるのはその後の事となります。

ホームの中、攻勢をモノにしたい岐阜でしたが、審判のゲームコントロールがそのムードを崩してしまったでしょうか。
後半になって、選手がチャージを受けて倒れてもノーファールというシーンが一層際立つ状態となり。
そして19分好調ぶりを見せていた宇賀神にその牙が向き、長野・佐藤のチャージを受けて倒れるも笛は鳴らず、拾ってドリブルする佐藤に対し逆上したまま追い掛ける宇賀神。
その結果後ろからスライディングを敢行し削ってしまうという事態となります。
これで反則・警告を受けたとあり、苛立ちを隠せない宇賀神は主審に猛抗議。
結果的には自身がサスペンドとなってしまった宇賀神でしたが、こうしたシーンを見せた事で終盤の伏線となったでしょうか。
この直後に長野ベンチも動き、坪川→宮本へと交代。
前線は宮本FW・山本トップ下という布陣となり、最終ラインにも手が加えられ藤森が左SBへと回り、空いた右SBには佐藤が降り。

メンバーが変わってもサッカーは変えず、ゴールキックから短く繋いでいくスタイルを目立たせる長野。
上記の交代前のシーンですが、18分には長いボールでのゴールキックからの攻撃で、左サイドを前進していった末に佐藤のクロスがファーサイドでフリーとなっていた藤森に。
ボレーシュートを放った藤森でしたが、ふかしてしまいモノに出来ず。
こうした貫いていた自身の姿勢での攻撃で、決められれば今後のチームにとっても大きな自信となったでしょうが……

しかしさらに試合は進むと、再びビルドアップを遮断されてしまう事が目立ち。
しかも今度は拙い奪われ方でショートカウンターを浴びてしまうという、なまじ形を作れていた故のリバウンドが表れた格好となります。
やはりメンバーが変わっても左サイドで奪われる事が目立ち、29分・32分と立て続けに岐阜・吉濱がボール奪取に成功。(いずれもシュートには繋がらず)

結局劣勢を強いられた長野は、31分に三田・森川に代えて山中とデューク・カルロスを投入。
推進力あるデュークが左サイドに入って巻き返しを図り、その効果が表れたのがさらにカードを切った後でした。
36分に藤森・宮坂→小西・乾へと再び2枚替え、リベロに乾が入った事で秋山が一列上がりボランチに。

直後にまたもゴールキックから短く繋いで攻める長野、深めの位置から縦パスを絡めてボールを運び、デュークのドリブルからのクロスに繋げます。
すると37分、再びデュークのドリブルに持ち込むと、それに対する岐阜・吉濱の反則でFKに。
左サイドからという位置で、キッカー水谷が中央にクロスを入れると、岐阜・村田に乗っかるように強引に跳び込んで合わせたのは乾。
この執念が実りゴールネットを揺らし、自身は着地での打ち身で痛みながらも先制点を齎しました。

押され気味の中、交代カードでそれを覆してリードを奪った長野。
尚もその力を見せるかのように、40分小西とデュークが左サイドを突破し、デュークがカットインからボールキープののちシュート(ブロック)と攻め上がり。
このままペースを保ち勝利に辿り着く……といった思惑は、最悪の形で覆される事となります。

その内容は懸念されていた審判団のゲームコントロールが、今度は長野サイドに牙が向くというもの。
43分、発端はビルドアップでのパスミスで庄司にボールカットされ、岐阜がショートカウンターに持ち込み。
そしてエリア手前右で受けた吉濱がカットインを経て中央からシュート、これをエリア内で秋山がブロックしたものの、主審の腕が鳴りハンドの反則に。
そしてPKが告げられるやいなや、ほぼ総出で長野の選手が猛抗議する事態となります。
借りに腕に当たっていたとしても、秋山の腕は広げていないため流すべきシーンであり、「思わず笛を吹いてしまった」と取られかねない判定。
そしてこのPKは藤岡がキッカーを務めてゴール右隅へと蹴り込み、GK大内は反応したものの届かず、スコアは振出しに。

不運という他無い長野ですが、自陣でショートパスをカットされた自身が悪いとして開き直るしか無い残り時間。(尚、岐阜はキックオフ前にンドカ→富樫へと交代)
その後のキックオフからの攻撃で右サイドからのクロスにまで繋げるなど、負の感情をパワーに変えて勝ち越しを狙いにいきます。
しかし制御し難く空回りしやすいのも常であり、ピッチアウトしたボールを掴んだシュタルフ監督が、手近の岐阜選手に渡さずというシーンで遅延行為を取られ。
これで警告を受けてしまい今季2枚目と、複雑な状況下で情熱を抑える事が出来ないシュタルフ氏。

結局その後岐阜へと針が振れ、藤岡や富樫のシュートを浴び(両者ともブロック)、最後はCKへ持ち込まれて万事休す。
引き分けを告げる笛が鳴った瞬間、再び主審へ向けて抗議を重ねる長野選手達。
そして池ヶ谷が警告を受ける事態を招きましたが、置き所のない感情故の一種の不可抗力で仕方無くもあり。
昇格争いは首の皮一枚といった状況故に、切り替えて次戦に挑む必要経費といった所でしょうか。


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