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DAZN観戦 2024年J2リーグ第11節 ヴァンフォーレ甲府vsザスパ群馬

2024-04-22 16:00:59 | サッカー視聴記(J2)

※前回の甲府の記事はこちら(6節・長崎戦、1-1)
※前回の群馬の記事はこちら(9節・水戸戦、0-0)

<甲府スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 前節(熊本戦、3-3)出場停止だった今津がスタメンに復帰。
  • 遠藤がJ3・宮崎へレンタル移籍となり、7節(山口戦、0-2)をもって登録抹消。
  • 9節で負傷交代した井上の詳細が発表され、全治3~4ヶ月との事。
  • 前節負傷交代(脳震盪による)した神谷の詳細が発表され、やはり脳震盪との事で復帰時期は未定。
  • 同じく前節負傷交代したGK渋谷も、今節ベンチ外に。
  • 熊倉(日大)の来季加入が内定し、同時に特別指定選手となり9節(清水戦、0-1)から登録される。
  • ユース所属のGK宮下が2種登録となり、今節から登録されるとともに即ベンチ入り。

<群馬スタメン>

  • 負傷離脱していたGK櫛引が復帰し、前節(山口戦、0-4)のベンチ入りを経て今節スタメンに復帰。

ACLは敗退したものの、それに備えていた戦力をもって昇格を目指す。
そんなプランで挑んだ(と思われる)今季の甲府ですが、10戦で4勝止まり(3分3敗)とはやや不本意なものだったでしょうか。

しかしプランを乱す要素である負傷者の多発に見舞われたのは、完全に想定外といった所か。
正GKの河田のみならず、特にディフェンスユニットの被害が留まる所を知らずと、厳しい人選を余儀なくされる状況に。
ユース所属のGK宮下を急場凌ぎのように、2種登録・即ベンチ入りという措置を採る程となりました。
そういった後方の安定度に不安を残す状況なので、不振の群馬が相手とはいえ予断を許さない今節。

3-4-2-1への布陣変更から、特に立ち上がりはハイプレスを諦めるような格好となっている群馬。
この日もその例に漏れずとなり、結果ショートカウンターが持ち味の甲府としても、最終ラインからのビルドアップの精度が問われる試合展開が予想され。

前半2分早速その攻撃場面が訪れ、今津の縦パスの打ち込みから右サイドでパスワークに入る甲府。
結局ここは佐藤和が手前からクロスを上げるに留まるも、慎重な姿勢の群馬に対し、ゆったりとしたテンポから縦パスで変化を付ける攻めは有効となったでしょうか。
続く3分には左サイドで、スルーパスに走り込もうとした関口が佐藤亮に倒されて反則と、その甲府の立ち回りについていけない感が醸し出される群馬サイド。

そして6分、その差が歴然となるかのように、得意手のハイプレスを嵌める甲府。
左サイドで木村がパスカットに成功すると、戻しを経て逆サイドへパスを繋いでいき、右奥を取った飯田のクロスが低いボールで中央へ。
これをウタカが脚で合わせ、大畑のブロックに阻まれるも眼前にこぼれた所を再度シュートしたウタカ。
ゴールネットを揺らし、早くもスコアを動かす事に成功します。

これで0-0の時間を長くする事すら出来なくなった群馬。
止むを得ず、自身でのボール保持による攻撃に活路を見出さんとしますが、そこに襲い掛かる甲府のハイプレス。
ウタカ・三平・アダイウトンの3人で、群馬の3バックを監視しつつボランチへのパスコースを切るという、前年の町田を彷彿とさせるビルドアップ対策の体勢を採る甲府。
群馬もそれに対し3人の間に位置取りをズラしたボランチへとパスを送るものの、すかさず前に詰める木村のディフェンスに遭うという具合に、ボランチ経由での前進はあっさり頓挫します。

そして10分左サイドから前進を試みた群馬でしたが、高橋とパス交換したエドオジョンがスリップしてしまい、その隙に宮崎に詰められてボールロスト。
これで再びショートカウンターに持ち込んだ甲府、ウタカが中央へと向かうドリブルでバイタルエリアを急襲し、エリア内へラストパス。
アダイウトンのダイレクトシュートが炸裂し、ゴール右へと突き刺さります。
早くも2点差と、戦力・順位の差が露骨に現れるような展開に。

こうなると、前線の守備もハイプレスに舵を切るしかない群馬。
しかし甲府のビルドアップを阻む事が出来ず、縦パス→ポストプレイによる前進を次々と成功させられ、苦しい状態は尚も続く事となり。
14分には三平のポストプレイに対し後ろから激しくチャージするも、倒されながらも繋いだ三平によりアドバンテージ。
その後ウタカのスルーパスを受けた宮崎がポケットを取ってカットイン、ディフェンスでこぼれた所を木村がシュートし、GK櫛引がセーブ。
甲府の課題と(勝手に)予想した地上でのビルドアップによる攻撃も、悠々とクリアされる展開となります。

群馬は17分にやっとこの日初の攻撃機会を得た(左サイドからエドオジョンの前進を経て和田がクロス)ものの、直後の18分。
またも甲府のパスワークに翻弄され、何とか遮断するもその際に大畑がボールを腕に当ててしまいハンドとなり、フリーキックでピンチは継続。
この左サイドのFKからのクロスはクリアするも今度は右コーナーキックとなり、キッカー佐藤のクロスがニアサイドへ。
そして三平がピンポイントでフリック気味に合わせると、ここしか無いという軌道を描いた末に左サイドネットへと突き刺さります。
前線3人が全て得点を果たし、後方の不安を最前線の力でカバーするといったような甲府。

3点差となり、甲府が無理なプレスを仕掛けなくなった事で、以降ボールを握る事には成功する群馬。
しかし当然ながら「ボールを持たされる展開」の域を出ず、これを動かすには何とか1点を返して突破口を開く事が重要であり。

プレス位置を下げながら(加えて、サイドハーフが前に出ず)も、ボランチへのパスコースは依然として切ったままの甲府。
それに対し群馬は左では和田、右では田頭が降りてパスコースを作る事で対応します。
29分には左での前進から敵陣でサイドを変えるパスワークを経て、右サイド奥へ切り込んで佐藤亮がクロスを上げ、和田が中央からヘディングシュート。(ゴール右へ外れる)

しかしそれでは足りないと大槻毅監督が判断したか、30分に早くも動き田頭→山中へと交代、エドオジョンが右ウイングバックへと回り。
一種の喝のようなベンチワークでしたが、これにより右ワイドが流動的となり、佐藤亮とエドオジョンのどちらがビルドアップの出口となるかで甲府ディフェンスを混乱させ。
そして好機を連発した事で、何とかファイティングポーズを取り直したでしょうか。

それでも辿り着くのはクロスによる攻撃が精一杯で、その間にロングカウンター狙いに切り替えた甲府の圧力にも脅かされ。
35分には最終ラインでの繋ぎを経て、ロングパス一本でウタカが裏を取りにいったものの、GK櫛引の飛び出しによるクリアで難を逃れます。

このまま前半終了の雰囲気となるアディショナルタイム。
ハイプレスに出た群馬、平松が反則気味のボール奪取でショートカウンターの機会を得た事で、一騒動の種となり。
そして佐藤亮を経由し、パスを受けた和田がエリア内へ切り込んだという所で、今津のアタックで倒れてしまい。
しかし反則の笛は鳴らずと、群馬にとっては納得いかない場面と化してしまいます。
これが切欠か、前半終了後(ないしは終了直前?)に異議を唱えた大槻監督が警告を受ける事態に。
それでも場面的には、平松のディフェンスも反則になっても可笑しくないものだったので、帳尻合わせのような判定だと思えば仕方無いものだったでしょうか。

結局3-0のまま折り返す事となり。
巻き返したい群馬はハーフタイムでも平松→佐川に交代と動き、積極性を示す事でモチベーションを保たんとします。

迎えた後半のキックオフ、いきなり山中のドリブルが宮崎の反則を呼び込んだ事で、群馬の左サイドでのFKとなり。
クロスの跳ね返りを拾っての二次攻撃から、さらにエリア内への放り込みが乱戦を呼び込み、収めた城和がシュート。
ブロックされるも尚も繋がる群馬の攻撃、大畑の右からのクロスをファーサイドで佐藤亮がフリーでボレーシュートを放ち。
しかしやや左足アウトに掛けたためか、左ポスト外側を叩いてしまい決められません。

一方3点リードした時点から、ややもすると押され気味にも見える立ち回りの甲府。
群馬のベクトルの逆を突く体制を取っていた前半から、後半は自身でボールを持ち、群馬の前線を走らせる意識を強め。
GK山内も加わりながら、ハイプレスにも恐れず最終ラインでショートパスを繋ぐ事でそれを果たしていきます。

これにより前半の終盤ほど、攻撃機会を握れなくなった群馬。
焦りが増幅した事で、最悪の結果を招いてしまいます。
甲府のロングボールを確保した城和ですが、視野に宮崎が入った事でバックパスに切り替え。
しかしこれが実に読み易い選択となり、出足良く回り込んだウタカによりカットされ、さらに中塩がかわされた事でGKと一対一に持ち込まれます。
止むを得ず飛び出したGK櫛引のスライディングもかわし、無人のゴールへシュートを転がしたウタカにより追加点。
群馬の僅かな望みを折るかのような、4点目が齎されました。

さらに直後の19分、スルーパスで抜け出したウタカがまたも前に出て来たGK櫛引をかわすという局面を作り。
しかし今度は大畑が追走し、それをかわして角度の無い所から放たれたシュートはゴール左へ外れと、ハットトリックは何とか阻止します。

良い事尽くめといった甲府ですが、直後の20分には群馬のゴールキック、ロングフィードをマンシャが目測を誤り後逸してピンチを招き。(エリア内で佐川が拾いにいくもGK山内が抑える)
やはり後方は万全では無いという事が伺えるシーンとなり。
21分に再度交代する群馬、和田→北川へと代え、2トップとした事で4-4-2へシフトします。
当然ながら、攻撃時は3バックへ可変するという前年同様のシステムであり。

何とか反抗の機運を高めたい群馬でしたが、ここからミスが目立ち果たせず。
24分にパスミスを拾った三平から甲府がショートカウンターに持ち込み、アダイウトンがドリブルから強烈なミドルシュート。(GK櫛引セーブ)
27分には群馬がCKから攻め立てる(山中がミドルシュートを打つもブロックされる)も、佐藤亮がスリップしロストすると、甲府のカウンターを阻止せんとして反則。
すると佐藤和のロングパスで素早くリスタートさせた甲府、裏に蹴られたボールに対しまたもGK櫛引が飛び出してパスカットにいきゴールを開ける事態となります。
カットには成功するもこぼれ球をアダイウトンに拾われ、そのまま遠目からゴロでシュートを狙ったアダイウトンでしたが、ここは戻っていた中塩がカバーし失点は防ぎ。

甲府ベンチが最初に動いたのは31分で、アダイウトン・三平→鳥海・飯島へと2枚替え。
ウタカが選ばれないのは意外でしたが、それはその後も続き結局フル出場となりました。

積極姿勢が影を潜める甲府により、ボール保持から何とか反撃の目を掴まんとする群馬。
間を通すボランチへのパスも躊躇わず、攻撃を組み立てますがやはり苦しさを拭う事が出来ず。
32分には最終ラインでの繋ぎから大畑が対角線のロングパスで左サイドを突いての好機、一度は山中のクロスがクリアされるも再度のクリアを風間がブロックして二次攻撃。
そして高橋の縦パスを受けた北川が右ハーフレーンからシュートするも、GK山内のキャッチに阻まれます。

ここから甲府が長らくパスを繋ぐ時間に突入し、既に最後の交代を準備していた群馬サイドは長く待たされる事となり。
やっと攻撃権が移り、佐藤和の(北川への)反則で途切れた所で交代となりましたが、既に甲府も準備していた事で同時交代に。
群馬はエドオジョン・佐藤亮→酒井・高澤で、酒井が最終ライン・高澤がFWに入る事により大畑が右サイドバック・北川が右SHにシフト。
一方の甲府は飯田→三沢へと代え、木村が前年の愛媛時代同様の右SBに回りました。

時間も押し迫り、中塩のロングスローを活用し始める群馬。
43分にはそこから、こぼれ球を拾った大畑がシュートに持ち込み、ブロックで防がれるも尚も繋ぎ二次攻撃。
そして左からの中塩のクロス、大外で大畑が合わせヘディングシュート、これもブロックされ尚もゴール前にチャンスボールが転がりましたが詰められず。

直後に甲府も最後の交代を敢行し(木村・佐藤和→ゴンザレス・山本)、いよいよ甲府の逃げきりの流れとなる最終盤。
しかしこれにより、宮崎が右SBに回る事となったのが守備固めにしては違和感があり。(点差もあったためテストの一環か)

こうして突入したAT。
後は逃げるだけという甲府も、またも好機に持ち込みウタカのミドルシュートが炸裂、GK櫛引がセーブしたこぼれ球を鳥海が拾い。
ボックス内で鳥海シュート(中塩ブロック)→ウタカシュート(酒井ブロック)と追撃も放ち、5点目こそ決められずも盤石のように見えた流れ。

しかし群馬も必死に、クロス攻勢に持ち込んではCKや中塩のロングスローと、ゴールを狙う姿勢は保ち続け。
そして最後の好機、右スローインながら中塩が逆サイドまで来てロングスローを送ります。
この執念が実り、誰も触れずに(ここもクリアにいったマンシャが触れず……)流れて来たボールをGK山内が慌てて弾く格好となり、これを北川が詰めた事でゴールネットを揺らし。
そして試合終了の笛が鳴るという具合に、ラストワンプレーで1点をもぎ取った群馬。
大勝した甲府でしたが、後方の不安定さは完全には払拭出来ずとなりました。

意地は見せた群馬ですが、それでもまだ今季1勝のみという現実は健在であり。
前年はあれだけ町田・清水といった上位相手にも一歩も退かずの戦いを繰り広げ、それが昇格争いのモチベーションに繋がっていた感がありましたが、今季は最下位の徳島に勝利した(7節、1-0)のみでほぼ雲散霧消状態。
逆にこの日の敗戦で最下位となり次節は上位の長崎が相手と、踏ん張りどころとともに、結果次第では一種のフロントの判断を招くカードとなるかもしれません。

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