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DAZN観戦 2022年J2リーグ第9節 FC琉球vsファジアーノ岡山

2022-04-11 18:29:31 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の琉球の記事はこちら(4節・山口戦、3-2)
※前回の岡山の記事はこちら(5節・横浜FC戦、1-1)

<前節からの変更>

琉球=この日も2トップらしき布陣(4-4-2)で、左サイドバックが沼田→福村、FWが池田→草野と2人入れ替え。開幕当初に「福村はボランチとして獲ってきた」という趣旨のコメントを聴いたものだが、本職の左SBへと定着しつつある模様。

岡山=前節は再試合の扱いとなったがとりあえず記する事に。ミッチェル・デュークがスタメン復帰し、川本と入れ替わりでセンターフォワードに。その他、左インサイドハーフが田中雄大→ステファン・ムークと、こちらも2人入れ替え。ベンチには、最近レンタルで加入した成瀬・GK堀田が初めて入った。

スタメン

目下4連敗中と苦しい琉球。
特に7節・ヴェルディ戦(2-5)では、ホームでの不敗神話が崩壊する事となった試合(2019年の甲府戦)を彷彿とさせるような大逆転負けを演じてしまいました。
あれから時は流れ、今季はホームで全敗と、当時からは考えられない星取りであり。
何とか流れを変える勝利が欲しい所でしょう。

しかし試合が始まると、立ち上がりから岡山のプレッシングが冴え渡る光景となり。
琉球のビルドアップを機能させずに、敵陣深めでのボール奪取から好機を量産していきます。
中でも前半6分は、中央エリア手前で白井のボール奪取からムーク→デュークと渡り、エリア内に進入したデュークがシュート。
ややループ気味に浮いたボールが無人のゴールに向かうも、琉球・岡﨑がスライディングでブロックして何とか防ぎ。

ホームの雰囲気を豹変させかねない入りとなりましたが、11分に李栄直(リヨンジ)の反則気味のボール奪取から好機を作った琉球。(そのまま最前線にスルーパスも草野には通らず)
これが文字通りに岡山のペースを断ち切る切欠となり、以降は岡山のプレスをロングフィードを絡めつつかわして攻撃権を掴みます。
16分には右サイドのスローインから、パスワークののち富所のクロスが入ると、ニアサイドに草野が跳び込んでヘディングシュート。
しかしゴールバーを直撃してしまい先制ならず。

岡山の助っ人パワーを活かした攻撃も迫力満載で、直後には左サイドでヨルディ・バイスが縦パス→受けたチアゴ・アウベスがクロス(ブロック)、という単純かつスピーディーな流れでコーナーキックをゲット。
その左CKから、キッカー河井のクロスが直接ゴールに向かい、GK田口がパンチングで跳ね返すも尚も攻撃は続き。
ムークが拾ってからの繋ぎを経て再び左から徳元のクロス、これをニアサイドでデュークがヘディングで合わせるも岡﨑・李のブロックに阻まれ。
しかしさらに攻撃を続け今度は右から白井のクロスが上がり、ファーサイドで合わせたのは柳(ゴール上へ外れる)と、豊富なターゲットマンによる圧力を見せた岡山。

その代わりに組織力、特に守備面において脆弱さを感じてしまうのは気のせいか。
決して失点は多くない(過去8試合で8失点)ものの、センターバックにバイス・柳といった跳ね返しに特化した陣容故でしょうか。
21分の琉球、エリア手前でパスを繋ぎ、こぼれた所を拾いにいった清武が柳に倒されて反則。
これでエリアからすぐ手前という絶好の位置で直接フリーキックを得ると、キッカー上里は当然直接シュート。
これが見事にゴールマウス右上を捉え、GK金山のセーブも及ばずネットに突き刺さりました。

先制に成功した琉球、以降も岡山のフィジカルを前面に押し出したディフェンスをかわしつつペースを掴み。
迎えた28分、右往左往するボールの流れで、岡﨑のラフなロングパスが前に出ようとしていた岡山ディフェンスラインの裏を突き。
受けた清武がエリア内左へ進入すると中央への横パスを選択し、走り込んで合わせたのは中野。
少ないタッチ数かつ綺麗な流れでゴールネットを揺らし、早期に追加点を挙げます。

岡山にとっては、守備よりも攻撃への意欲が目立つCBコンビが中心の、前がかりな姿勢が裏目になった格好の2点目。
しかし失点を悔やんでも得られるものは無く、気を取り直して攻撃に掛かります。
以降徳元のロングスローも使いつつの、ストロングポイント(豊富なターゲット)を活かさんとする振る舞いで再度攻勢に持ち込み。
再び受ける体勢となった琉球はカウンター狙いにシフト、いや追い込まれたというべきでしょうか。

37分には徳元のロングスローを跳ね返してカウンターを仕掛けた琉球でしたが、ドリブルで切り込んだ草野がスローダウンし、戻した所をチアゴがカットして今度は岡山のカウンターに。(チアゴはドリブルでエリア内に持ち込むも撃てず)
カウンターからカウンターという面白いシーンも描かれ、時間は進んでいき。

好機は得られるようになり、何とか点差を縮めたい岡山は、終盤を迎えてウイングの左右を入れ替え。
右にチアゴ・左に白井という立ち位置となり。
そしてその執念が結果に結び付きます。
45分右サイドで河野・河井・チアゴが組み立てて前進、こぼれた所をデュークポストプレイ→ムーク浮き球パス→白井と渡ってエリア内へ進入、かつ琉球ディフェンスの裏を取り。
そして白井のシュートがゴール左へ突き刺さり、前半のうちに1点を返します。

2-1という出入りの激しいスコアとなり、前半が終了。
それを踏まえてか、後半の岡山は交代こそありませんでしたが、河井が一列降りて本山とドイスボランチの体制に。
4-2-1-3とも4-2-3-1ともとれる布陣で挑みます。(尚、チアゴと白井は入れ替わったまま)

入りからその流れのままに攻め上がる岡山でしたが、後半4分にミスから琉球の決定機に。
徳元のボールロストを奪った中野がそのままエリア内右へと切り込んでシュート、GK金山がセーブするも、クリアされたボールを尚も金井がエリア内へ縦パス。
受けた草野が左からシュートするも、GK金山が再度セーブして何とか凌ぎ。
続く5分には右サイドのスローインから、パスワークでエリア内右を突いた中野のクロスを清武がヘディングシュート。
しかしこれもGK金山がセーブと、3連続で防いだ金山。
ここで決められていれば恐らく岡山の敗戦へのレールが敷かれる所、大きなものとなりました。

何とか琉球の攻撃を断ち切った岡山、8分に選手交代。
河野・チアゴ→成瀬・木村へと2枚替え、右サイドをそっくり交代という手を打った木山隆之監督。
そして移籍後初出場となった成瀬。(J1名古屋から育成型レンタル)

10分その成瀬のボール奪取から攻撃する岡山、本山縦パス→デュークポストプレイ→成瀬スルーパスの流れで木村が右サイド裏を取り、そのままドリブルでエリア内右を突いてクロスを入れ。(シュートには繋がらず)
一旦狙い通りの流れになると、結果が出るのも早く。(11分には左サイドからの攻撃で、デュークのクロスを木村がシュートもゴールバー直撃)
13分再びボールカットから右サイドで攻撃、奥を突いたのち木村がエリア内右へと進入し、デュークのクロスがブロックされて右CKに。
クロスがクリアされての二次攻撃、今度は左から木村がクロスを上げると、数多並ぶターゲットの大外に落ちるボールをムークが足で合わせ。
ノーマークで放たれたシュートがゴールへと転がり、同点に追い付きます。

追い付いた事で尚も圧力を掛ける岡山と、それを防がんとする琉球。
その逆方向同士のベクトルがぶつかり合うというシーンは、李とデュークのデュエルで再現されます。
浮き球や縦パスを受けようとするデュークと、それを阻まんとする李のぶつかり合いで、李が痛むシーンが幾度も見られたこの時間帯。

劣勢の琉球が、流れを変えようと22分に2枚替えを敢行(上里・福村→武沢・沼田)するも、依然として岡山ペースは続き。
そして24分にムークが琉球・富所に反則を受けてFKを得ると、ここからFK攻勢に。(FKの前にムーク→川本へと交代)
FK→左CK→徳元ロングスロー→左CKという流れの末に、とうとう3点目に辿り着きます。
キッカー河井のクロスを中央でデュークが合わせ、ヘディングシュートがゴール右へと突き刺さり。
やはり最後に決めるのはエース、と言わんばかりのデュークのゴールでした。

しかし残された時間は少なくなく、望みを捨てる事は許されない琉球。
30分に再度2枚替え、金井・中野→池田・大本へと交代します。
直後の31分の岡山の攻撃、白井がエリア内でボレーシュートを放つ(GK田口キャッチ)も、このプレーで白井が足を攣らせてしまい。
暫く10人で戦う事を強いられた岡山(33分に交代、田中雄が入る)、この流れが琉球サイドに勇気を与えたでしょうか。

GK田口ないしは最終ラインからのビルドアップにより、攻撃を組み立てる流れを作る琉球。
岡山は38分にデュークが足を痛めてしまう(ピッチ外に出るもその後復帰)という不運もあり、既にプレッシングで阻むという体力的な余裕は無く。
サイドを揺さぶるパスワークから、敵陣に切り込み好機を作っていく琉球ですが、フィニッシュは41分の武沢のミドルシュート(枠外)に止まり。
(40分に富所→上原慎也に交代、ボランチを一枚削ってダイヤモンド型4-4-2へシフト?)

このまま試合終了かと思われた、アディショナルタイムを迎える直前の45分。
右サイドのスローインから大本のクロスに持ち込むもブロックされ、ボールは浮きあがりデュークがクリアに入る岡山。
しかしデュークのヘディングはエリア内へと転がってしまい、すかさず草野が繋いで田中恵太のクロスが上がり。
そしてファーサイドで捉えた池田のヘディングシュートがゴール左上に突き刺さり、土壇場で追い付いた琉球。

一方急転直下のようにリードを失ってしまった岡山、ATに再びリードを奪わんと攻め上がり。
木村の右からのカットインが琉球・李に倒され、反則でエリアからすぐ手前の直接FKを得ます。
しかしキッカー・バイスのシュートは壁を直撃してモノに出来ず。
尚も圧力を掛ける岡山でしたが、既に勝負運は残っていないという感じで、好機をフィニッシュに繋げられずに終わり。
最後は琉球がCKを得るもモノに出来ず、3-3のまま試合終了の笛を聴く事となりました。

4連敗を止めた琉球でしたが、チームに活力を与える勝ち点3は得られず。
一方の岡山も、前節(山形戦)はまさかの再試合の措置が採られて勝ち点3が宙に浮いた状態を体験中で、心理的に是が非でも勝利したい一戦だったはず。
共に3得点を挙げながらも果たせずと、そんな心境のぶつかり合いが醸し出された試合となりました。


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