ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2019年J1リーグ第8節 サンフレッチェ広島vsFC東京

2019-04-23 14:42:08 | サッカー視聴記(2020年以前)

固い、硬い、とにかく堅い。
そんな頂上決戦(現在)でありました。

ともに前年は後半尻すぼみになった2チーム。
ともに地味なストーブリーグに終始し不安視された2チーム。
そしてともに今季も上々の滑り出しを魅せた2チーム。

広島・東京ともに守備の堅さを売りにしているだけあって、序盤から守りあいが続きます。
広島は5-4-1、東京は4-4-2のブロックが基本形。

しかし攻撃に目をやると、広島はパスサッカーでボール支配したい。
東京は2トップを中心にカウンターを展開したい。
そんな思惑が守備面の細部に現れていました。

広島の方は、前半から積極的に前線がプレスをかける。
相手DFないしはGKに当てのないロングボールを蹴らせ、そのボールを回収し中盤の支配を目指す。
東京の中盤は今季活躍中の久保が欠場しているという点からも、狙いは合っているように思えました。
その狙い通りに序盤はロングボールが多かった東京。
だが久保が居なくても、東京の中盤はキャプテンの東をはじめ高萩・橋本・大森と実力者が揃い踏み。
彼らにブロックを作られては中盤でボールは回せるものの中央突破は困難を極め、両ウイングバックの柏・サロモンソンを中心に攻めるもディフェンスに阻まれ続けました。

一方の東京は、とにかく帰陣してブロックを敷くのが速い。
そして序盤こそ4-4-2のブロックでしたが、時間が進むにつれてディエゴ・オリヴェイラ(以下ディエゴ)1人を前線に残す余裕も魅せる。
彼を中心にしたカウンター狙いなのは明らかで、ボールキープに成功すれば永井がスピードでかき回す。
そんな展開を嫌がった広島が、警戒して後ろでボールを回すようになった段階でプレスの出番。
結局広島側も、当てのないロングボールを蹴らざるを得ない場面が目立ちました。
ただ広島の帰陣も遅くなく、いつもなら躍動するはずの攻撃的右サイドバック・室屋が今一つ目立たない。

前半の中盤以降は広島側のプレスも影をひそめるようになり、そのまま前半終了。

後半新たなカードを切ってきた(と思われる)のは東京でした。
左サイドハーフの位置付けだったが、東京ボールキープの際はしばしばポジションチェンジを見せます。
時には逆の右サイドまで出張ってはパス回しに勤しみますが、自らラストパスやシュートを狙ったりはしません。
そしてエリア内・サイドの裏に向けてパスを出すのは決まって高萩、という流れでチャンスを作ります。
それに従って室屋も前の方でボールを受ける事が出来るようになり、次第に押し気味となる東京。
表面上は高萩のパスからという定型の攻撃ながら、東が黒子となって中盤をかき回す事と室屋の上がりで崩す事で多彩なように見せている。そんな印象を受けました。

後半19分の高萩のパスから、永井がスルーしてエリア内のディエゴに繋がるかという場面。
辛うじて広島DF・佐々木がクリアしますが、その攻撃で強固な広島陣容にダメージを与えている節が窺えたこのシーンに得点の予感が漂います。
そして23分、永井に代えてジョーカーのジャエルを投入。

実ったのはその3分後でした。
FKから中盤でボールを回し、高萩が浮き球のパス。
これをジャエルが頭でさわってエリア内に入れると、広島DF・佐々木はクリアしきれず。
こぼれ球を大森が繋いでディエゴが後ろからシュート、見事に広島ゴールに突き刺しました。

先制された広島は攻めなければならない立場に。
点を取られる前に投入した皆川をターゲットにして東京ディフェンス陣を張り付けさせつつ、シャドーに下した渡(スタメン1トップだった)のドリブルという新たな形を見せます。
サイド一辺倒だったこれまでの攻めは多少改善され、川辺がバイタルエリアで受ける場面も幾つか見られます。

しかしやはり東京の守りは厚く川辺のシュートは1本のみ。
渡が組み立てに加わった事でサイドからのクロスも増えたものの、やはり得点には結びつかず。
敵陣内でのフリーキック2本・コーナーキック4本もいずれも不発でアディショナルタイムに突入。
東京はここでブロックの最後列も5枚にシフトする念の入れようを見せますが、最後に一瞬気を抜いたのか。
広島・東(後半38分から出場)のクロスをクリアするものの、このボールがあろう事かゴール正面でフリーの渡へ。
ワントラップしてボレーシュートを放った渡、ゴール左を襲いますがこれがポストに直撃。紙一重の差でゴールはなりませんでした。
東京にとってはまさに九死に一生を得たという表現がピッタリで、そのまま1-0で勝利。

今週のJ1は2点以上取ったチームは2つのみ(川崎と札幌)なってしまいました。
そんな訳で金曜開催のこのカード、「守り合いの試合」の号砲といえるでしょう。


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