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DAZN観戦 2021年J2リーグ第5節 水戸ホーリーホックvs松本山雅FC

2021-04-02 18:36:30 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の水戸の記事はこちら(1節・大宮戦)
※前回の松本の記事はこちら(2節・京都戦)

今季も4戦で8得点・6失点と、出入りの激しいサッカーを演じている水戸。
3節・磐田戦は2-3の敗北と、いかにも水戸らしいというスコアになりましたが、その内容はシュート数で圧倒されて(7対24)のものでした。
一転して前節・町田戦は3-0で完封勝利でしたが、悪天候・強風を味方に付けてのもので、真価のほどは不明。
そしてこの日の試合は、磐田戦同様に相手の圧力を受け続ける展開を強いられました。

4-3-3(4-1-2-3)が基本フォーメーションである今季の水戸、中盤の構成で多少難儀しているようで。
平野・木村の2人は欠かせない存在(ともに欠場したのが磐田戦)ですが、後の一人は森・平塚が、スタメン出場した際にいずれも敗戦という事で評価が下がり気味なのか。
前節はFWから山根を流用して凌ぎ、そしてこの日は今季初スタメンとなる奥田を起用。

松本は従来の3-3-2-2から、この日は3-4-2-1へとマイナーチェンジと、こちらも頭を悩ませ気味。
それでいて、水戸のビルドアップに対し果敢にプレスを掛ける方針で試合に挑みました。
1トップでこのやり方はどうなのかとも思いましたが、水戸は1アンカーが基本なので、阪野がボランチの平野へのパスコースを切りつつ規制を掛けるのが上手く嵌り。

ファーストシュートは水戸で前半7分、カウンター気味に、平野のエリア内へのロングパスに山根が走り込んでシュート。(ブロック)
直後のコーナーキックでも、クリアされたボールを木村がダイレクトでシュート(ゴール上へ外れる)と攻め立てましたが、主導権は握れず。
以降はプレスを嵌めた松本が攻撃権を支配します。

入りは裏へのロングパス多めだった松本の攻撃。
この時間帯(10分以降)は高い位置で奪えた事でグラウンダーのスルーパスも交えていきましたが、裏狙いというスタンスは変わらず。
22分最後尾でのパス回しから、篠原が右サイド裏へとロングパス、受けた表原が奥へ進入してグラウンダーのクロス。
こぼれた所を河合がシュート、GK牡川が辛うじて弾きゴールバー直撃と決定機。

水戸は何とかビルドアップから組み立てようとし、木村や奥田が平野の横に降りて来てボールを受ける場面が増えていくも、そこから効果的な攻撃は出来ず。

飲水タイム(24分)後も流れは変わらず、攻勢を受けてか右センターバックの野々村も果敢に攻撃参加するシーンも散見された松本。
水戸サイドは縦パスやロングパスで中盤をスキップするか、ウイングの松崎・山根の突破力に期待するしかない惨状で、依然として攻撃はままなりません。

押し込んだ成果で、34分からCK攻勢に入る松本。(いずれも左からで、キッカーは外山)
その1本目はクロスが流れ、逆サイドからの前のクロスもクリアされ、再び左から外山がクロス。
鈴木国友がトラップしたボールを水戸・住吉ジェラニレショーンがクリアするも、ゴール方向にいってしまいポストを直撃してヒヤリ。
2本目はファーへのクロスに鈴木国が合わせにいき、こぼれ球を常田が落とした所を前がボレーシュートするも、ゴール上に外れ。
以降も45分に阪野がヘディングシュート(ゴール左に外れる)と、CKから際どいシーンを演出した松本。

一向に攻撃が上手くいかない水戸、終盤には木村が最終ラインに降りるビルドアップの形を見せたりもしましたが、それも効果は出ず。
最後まで松本に攻撃権を握られたまま、前半を終了します。

押している松本側が交代カードを切ったハーフタイム。
足を痛める仕草を見せていた前が退き、平川へと交代。(同ポジション)

水戸ボールでのキックオフこそ、ロングパス攻勢でエリア内で中山仁斗が受ける攻撃を見せました(シュートは撃てず)が、以降は前半と同様の流れ。
松本が押し込み、CKからフィニッシュに持ち込む展開となります。
しかも前半とは打って変わって、松本がロングパス一本で簡単にCKを得るシーンの連続で、苦しさが滲み出る水戸。
そのCKも、後半3分(右CK)はキッカー外山はグラウンダーでエリア手前に入れるという変化を付け、佐藤がミドルシュート。(ブロック)
5分(右CK)にはクリアされたボールを右サイドで拾い、中央→左へとパスを回したのち、キッカーだった外山がエリア内左でラストパスを受けてシュート。(枠外)
水戸ディフェンスの目線を様々な手でずらした末に、シュートで終わるという攻撃を披露します。

松本の攻勢の前に、攻撃の糸口すら掴めない状況が続く水戸。
5-4-1のディフェンスの形から、果敢にプレスを掛けていく松本のスタイルに、パスを繋げられないという状況を変える事が出来ない。
前線5枚で五角形のような形を作り、相手がサイドを動かすのに対処するのがこのプレッシングの肝。
ただしその5人の内側のスペースを使われると脆さが出るというのが主な特徴ですが、水戸はそれを上手く使えず苦労していたというのがこの日の印象でした。

そんな状況下の水戸でしたが、半ば幸運のような形で好機到来。
12分右サイドで松崎が中央へ浮き球のパスを送り、松本・佐藤のカットに入られるも、これが右奥のスペースへとこぼれて松崎が抜け出して拾う絶好機に。
そして最奥から低いクロスを入れると、松本・野々村がクリアするも、跳ね返りが松本・佐藤の手に当たってしまいハンドの反則に。
エリア内なので当然PKとなり、キャプテン中山仁が落ち着いてGKの逆を突いてゴール右へと突き刺し。
劣勢を耐え抜いた、ご褒美のような先制点を得た水戸。

スコアが動く事による影響が多大なのがサッカーというスポーツで、その通りに流れも変わり。
松本の攻撃が繋がらなくなる一方で、水戸は15分にCKから、キッカー山根ファーへクロス→住吉ヘディングシュート。(枠外)
18分にもCKから、クリアボールを繋いでエリア内右から住吉がグラウンダーでクロスを入れる(シュートは撃てず)と、際どいシーンを演出。
相手のお株を奪う、CKでの攻勢を見せる水戸。
焦る松本は、敵陣でダイレクトパスを繋いで好機を作ろうとするも、微妙に精度を欠いて繋がらないシーンが目立ち始めます。

そんな中で飲水タイムが挟まれ(26分)、ベンチも焦っていたのでしょうか。
中断明けに双方2枚替えを敢行しましたが、水戸は木村・山根→森・安藤へと交代。
それに対し松本は、河合・鈴木国→田中パウロ淳一・戸島へと交代。
しかも大胆な布陣変更も交え、4-4-2へのシフトも敢行します。
その内訳も、右サイドバックに表原が入りCBに篠原・野々村、左SBには常田。
右サイドハーフがパウロ、左SHが外山と、表原がDFで外山がMFというものに違和感を覚える布陣となりました。
ちなみにその後の31分、故障から復帰した橋内を投入(篠原と交代)と、最終ライン自体が大きく変更。

結果的に、その違和感の部分から崩壊を道を歩む事となります。
32分に再開後初めての水戸の攻撃、森がこぼれ球を拾い左サイドへ流れ、安藤の中央への縦パスが中山仁に入りチャンス。
そしてエリア内右へと展開され、受けた松崎のキープに対峙する松本・常田ですが、猛烈にオーバーラップしてきた柳澤へのスルーパスに対応出来ずクロスを許してしまい。
柳澤の低いクロスが中央の中山仁へピタリと合い、シュートが突き刺さり。
左ウイングバックに外山が居るつもりで守っていたようなこの場面での松本、重くのしかかる追加点となりました。

その直後の34分、今度は逆サイドが炎上。
住吉がスライディングで繋いだボールに、中央で森が入れ替わって前を向くと、裏に抜け出す左ウイングの安藤へスルーパス。
マーク担当の表原は付ききる事が出来ずに転倒、フリーで受けた安藤がGK圍と一対一になり、GKの右側へシュートを放った安藤。
ゴールが決まり、あっという間に得点を重ねた水戸。

一気に窮地に立たされた松本、最後のカードを切ったのは36分で外山→横山へと交代。
恐らくジョーカーとして横山を投入する予定を立て、その準備段階として4-4-2のSHに交代要員(外山)をシフトさせておいたのでしょうが、それにしても……というこの日の松本のベンチワーク。
外山は左SBに置き、3バックを右へとシフトし(ないしは右SBが出来る人材を入れて)、右SH表原・左SHパウロという布陣は出来なかったのか……と結果論を述べても仕方ないですが。
そもそも4-4-2にするべきだったのかという事は置いておく

その後の松本、投入された横山を軸に、左サイドから攻め上がり必死に反撃。
それでも守りに入る水戸に対し決定機は作れず。
38分に奥田・中山仁→新里・深堀へと2枚替え。
そして最終盤の42分には松崎→鈴木喜丈へと交代すると共に、3-4-2-1つまり5バックのシステムへとシフトした水戸。
持ち味であろう殴り合いのスタイルとは一変した、相手に絶望感を味合わせる守備固めの体勢へと突入します。

結局松本のシュートシーンは、44分にセットプレー(フリーキック)からの橋内のヘディングシュートぐらいに終わり。
3-0のままタイムアップとなり、2試合連続でこのスコアでの勝利を演じた水戸。

開幕から粘り強い戦いを続けてきた松本でしたが、ここに来て複数失点での敗戦と、ついに決壊してしまったこの日の試合。
一向に上向かない得点力が、ベンチワークにも狂いを生んでしまったかのような内容であり、引きずらなければ良いのですが。


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