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DAZN観戦 2019年J1リーグ第31節 大分トリニータvsガンバ大阪

2019-11-13 17:00:46 | サッカー視聴記(2020年以前)

ボール支配からの攻撃合戦。
といっても、ガンバ側はそれがどれだけ意図したものだったかは不明ですが。

序盤の勢いは無くなったものの、降格の危険性は過ぎ去り8位以内での戦いを繰り広げている大分。
藤本の神戸移籍は衝撃的で、得点力に多くは期待出来ない状況に追い込まれましたが、それでも力強く「自分たちのサッカー」を貫かんとしている姿は感動ものです。

9月には岩田がユース代表に選ばれたと思えば故障離脱して帰って来る破目になったりと、やり繰りも苦しくなってきたという印象を受けたものですが、意外にもそこから(26節・湘南戦から)5戦で2勝2敗1分とやや持ち直し。
それでも磐田戦・名古屋戦では後半アディショナルタイムに失点し勝ち点を落とすなど、ロースコアの割には出入りが激しい最近。

試合が始まり、いきなりガンバにチャンスが。
右サイドのスローインから、宇佐美・井手口・アデミウソンのパス回しに遠藤が加わり攻撃を組み立てると、エリア外斜めからシュートを放ったのは宇佐美。
ボールは大分ゴールを襲ったもののバーを叩き、電光石火の先制とはなりませんでした。

その後はポゼッションサッカーの応酬ともいうべき展開。
大分がGKを含めたビルドアップから攻撃を組み立てるのは有名となりましたが、この日はガンバ側も最終ラインからのビルドアップを重視しての攻撃を幾度も繰り返していました。
リードされたので仕方無く……という事は以前にも見られましたが(ここで書いたセレッソ戦とか)、スコアレスの状態からこうしたサッカーを魅せていくガンバ。

3バックのうち左右のセンターバック(右が菅沼・左が金英權)がサイドに張り出し、ボランチが降りてきてのビルドアップ。
ただし1ボランチ(遠藤)なため、中央前目のポジションである矢島・井手口・宇佐美も降りて来る事が多かった。
FWである宇佐美が中盤に降りるシーンはデフォルト化しつつありますが、ガンバのポゼッションサッカー化は、それに合わせてのチーム全体の変化という気もしないでも無く。

そんなガンバですが、前半11分に先制点が。
遠藤の縦パスを矢島が右へ流しアデミウソンに渡り、彼のパスを受けた宇佐美がエリア内左に進入してシュート。
GK高木のニアサイドを破るゴールが炸裂しました。

リードを奪った事で、試合の主導権も握らんとその後も攻勢を掛けるガンバ。
14分にはフリーキック後の二次攻撃、再び宇佐美が左サイドから、カットインを仕掛けてシュート。(GK高木キャッチ)
その後双方ボールを握っての攻撃を敢行しますが不発の時間が続き、18分には再びガンバのシュートシーン。
これもセットプレー(コーナーキック)後の二次攻撃、遠藤のロビングがDFのクリアで浮いた後、アデミウソンがヘディングシュート。
GK高木が止め、こぼれ球をさらにアデミウソンが追撃しますが枠を捉えられず。

一方大分も、ガンバの攻撃を指を加えて見ているだけでは無く。
19分に三平のグラウンダーでのクロスをオナイウ阿道が合わせますが、枠には飛ばせず。
反撃の狼煙を上げると、その後はオナイウのポストプレイも交えながらの攻撃で、ガンバゴールに迫る事が出来るようになります。
29分、三竿雄斗(鹿島・三竿健斗の兄)の左サイドでのカットから攻撃、オナイウがポストプレイの後再びボールを受けるもバックパス。
左サイドで小林・田中・三竿のパス交換の後、中央の長谷川に渡ると、その長谷川がスルーパスをエリア内左に通します。
走り込んで受けた三平が切り返し、中央へ走り込む田中にパスを出しますが、僅かに合わずチャンスをモノに出来ません。

ポゼッション同士、お互い攻撃に行き詰まりが見え始めた(30~36分は双方チャンスを作る事無く推移)前半も後半。
39分の大分の攻撃、岩田の縦パスを収めた小塚に対しガンバ・三浦がチャージして反則。
フリーキックを素早くリスタートさせた大分、岩田がオナイウとワンツーで右サイドを突破してクロス。
低いボールにニアサイドで三平が合わせ、GK東口の股下を抜くシュートとなり見事ゴール。
前半のうちに同点に追い付く事に成功します。

前半の残り時間はガンバの攻勢。
42分、宇佐美の右サイドからのクロスをアデミウソンがヘディングシュート。
ボールはポストを叩いてしまいゴールならず、という惜しいシーンを描きました。

1-1のまま前半終了、後半が始まります。
大分はパス回しだけでなく、ロングボールも交えてチャンスを演出。
後半3分、三竿のロングパスをオナイウが落とし、左サイドを田中がドリブルで持ち上がりますがガンバ・小野瀬に奪われます。
11分はゴールキックから、三平が落としたボールをオナイウが右へ繋ぎ、松本はダイレクトで浮き球を前に送ります。
受け取ったオナイウは中央へパスを出すと、エリア内で受けた三平がさらに横にパス。
そして小塚がシュートを放ちますが、GK東口の足でのセーブに阻まれゴールならず。

前後しての9分には、岩田がパスカットからそのままドリブルで前進してチャンスを演出。
そしてエリア内の小塚にパスを出すと、小塚はダイレクトでシュートするも枠を大きく外してしまいました。
ショートパス以外の方法を絡めて好機を作っていく大分。

ガンバ側も、5分に小野瀬がスルーパス、走り込んだアデミウソンがエリア内でボールを持つチャンス。
アデミウソンは切り返したのちカットインで中央に寄り、シュートしたものの大きく外れてしまいモノに出来ず。
11分にはカウンターから好機、矢島の中央突破から井手口→アデミウソンと渡り、再びアデミウソンがエリア内でシュートチャンス。
今度は左からのシュートでしたが、惜しくもゴール右に外れてしまいました。

双方チャンスを作る後半の展開、モノにしたのは大分でした。
18分、再び岩田のドリブルでアタッキングサードに迫り、小林裕紀を経由し左に展開して田中がクロス。
ファーサイドで三平が折り返すもクリアされ、その後松本のクロスがブロックされコーナーキックになります。
キッカー小塚は中央へクロスを上げ、オナイウが頭で落とすとボールはゴール前左でフリーになっていた岩田の下へ。
トラップした岩田、すかさず蹴り込んでネットに突き刺し勝ち越しゴール。
膠着状態をセットプレーで破る事に成功した大分。

直後にガンバは矢島→マルケス・スサエタに交代(20分)し、反撃体制を採ります。
しかしリードされると、「支配率は高まるが決定機は作れず」というポゼッションスタイルの悪い面が噴出してしまうのは良くある事。
中々シュートチャンスを作れないガンバを尻目に、大分は23分にオナイウのシュート(GK東口キャッチ)、29分に小塚のシュート(GK東口キャッチ)とガンバゴールを脅かしていきます。

30分からガンバはコーナーキック攻勢。(同時に井手口→パトリックへと交代)
1本目のコーナーキック、クリアボールをスサエタが拾い、ミドルシュートを放つもブロックされてゴール右へと外れます。
そして2本目のコーナー、GK高木がパンチングしたこぼれ球を藤春が拾い、再びミドルシュートを見せるもジャストミートせずに枠を捉えられず。
セットプレイで行き詰まりを打開する事も出来ずに終わります。

ボールを支配して攻勢を強めるも、流れの中からのシュートは殆ど撃てないガンバ。
終盤にはビルドアップの際、GK東口に対して大分・後藤(三平と交代で出場)に詰められヒヤリとする場面が。
しかしここは大分GK・高木を彷彿とさせる動きで東口が後藤をかわして難を逃れました。

アディショナルタイム、その東口のロングボールがこぼれた所を宇佐美が難しい体勢ながらボレーシュートにいきますが、ゴール右に逸れて同点ならず。
万策尽きたガンバ、最後は大分・オナイウに右コーナー付近で時間を使われたのち、パスワークを遮断する事無く試合終了の笛を聞く破目に。

片野坂知宏監督の下、数年かけて成熟したサッカーを展開した大分。
それと同じ土俵で勝負したのがガンバの敗因といえるでしょうが、そうせざるを得なかった要素が何かあったのか。
今一つ不明ですが、今後はこの路線を突き詰めていくのでしょうか。

コメント
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