決戦の時。
その舞台、当初は厚別の予定でしたが、プロ野球・日本ハムがシーズン3位以内に入る可能性が消滅したという事で札幌ドームへと変更。
おかげで持病の「これ以上厚別で観戦できるか」病が発症する事無く観戦できる事に。わけがわからないよ
自分が関東・川崎に行っている間に、札幌は準々決勝で広島を下して準決勝進出を決めました。
ここまでの道のりは決して平坦では無く……とは月並みですが、今季ルヴァンカップ中心に観戦してきた身としては感慨深いものを覚えて(どうでもいい)、前日から寝ずにこの日も決戦の地へ。
地下鉄・福住駅に到着し、ここでも軽く触れた、構内にある選手の写真パネル。
琉球に移籍した小野のものが未だ残っており、思わず「仕事しろよ……」と呟いてしまったのがこの日の観戦の始まりでした。
そしてドームに到着すると(11時ちょっと前ぐらい)、出来ている入場待ちの大行列。
その行列を余所目に、メモリアルコーナーを見学。
札幌ドームMVPの受賞者、懐かしい顔ぶれが並んでいました。
その後レストランに入ってコーヒーを頂き、ゆっくりと時間を潰したのち、入場開始時刻(11時30分)の少し前に行列入り。
しかし11時開始の先行入場が、とてつもない人数により長引く事となり、それによって一般の入場開始も遅れる破目に。
まあこれは仕方の無い事でしょうが、「リーグ戦は2時間半前、ルヴァン杯は1時間半前から」という、(一般の)入場開始時刻が判で決められている(と思われる)のが問題な気がします。
チケット売り上げ状況とかを調べてもう少し柔軟に、この日みたいな行列が予想される日は30分早めるとかの対応を望みたいです。
そんなこんなで、12時を過ぎてからようやく入場したものの、席に着く前には既にゴールキーパーの練習開始のアナウンスが。
当然スタジアムグルメを堪能する暇も無く、せわしなく席に着きカメラを弄ります。
寝不足で階段を歩くのが辛いという内向きの要素も考え、この日は上段に位置をとる事に。
おかげで電光掲示板の角度はこんな感じになってしまいました。(ハーフタイムに撮影)
しかしフィールドは中下段に比べると、見下ろしとなった視点は格段に見やすかった。
赤対青、というのはビジュアル的に惹かれますな。(個人の見解)
そんな青色を背負った、対戦相手のガンバ大阪。(アウェイな以上ユニフォームは白ですが)
先週の金曜でのリーグ戦の対決から、ルヴァン杯準決勝でも激突するという3連戦という変わった日程となりました。
残留争いを強いられているガンバでしたが、リーグ戦・28節では、システム変更(4-4-2から3-3-2-2)を敢行したのが功を奏して5-0という大勝。
反面一方的に屠られた札幌、チャナティップの負傷に加えルーカス・フェルナンデスまでもが小破で欠場を強いられた水曜の第1戦、これも奮闘空しく2-1でガンバの勝ち。
前向きな要素が中々見い出せないという2戦となりましたが、それを吹き飛ばさんとするこの日の札幌サポーターの意気込みは凄まじいものでした。
ゴール裏はリーグ戦と謙遜無い入り。
そしていざ選手入場の際には、赤と黒のボードでコレオを演出するなど気合入りまくりの応援。
完全に自分達の手でホームを作り上げていましたね。
厚別と違って身長など出さない、簡素な相手のスタメン紹介。
菅のユース代表参加という要素も味方になり、リーグ戦でも着実に成長を果たしている白井。
左右両方を務められるウイングバック、この日もスタメンでしたが後半12分にルーカスと交代。
この試合で初めてHonda出身という事を知った、第3GKの阿波加。
そのHondaに夏の移籍で中村がレンタルで移ったのは、やっぱり天皇杯での対決が縁だったのでしょうか。(あの日中村は得点も挙げましたし)
不安視されたルーカスは復帰してベンチに入ったものの、もう一人の助っ人アンデルソン・ロペスがベンチ外に。
ジェイの1トップで、機能しているかどうか不明のシャドー・荒野を継続せざるを得ない苦しい陣容のなか、「終わり良ければ全て良し」を地でいく勝利を挙げられるかどうか。
試合が始まり、入りは札幌のペースに。
右WB・白井の仕掛けなどで開始10分足らずでコーナーキックを3本得るなど、出だしは快調。
しかし前半9分、ガンバは宇佐美が倉田とワンツーで札幌陣内を突破、エリア内に進入してシュートを放ちます。(DFがブロック)
15分には右サイドからのフリーキック、キッカー宇佐美のクロスをファーサイドで高尾がヘディングシュート。(枠外)
次第にガンバのチャンスが増えていく展開に、1戦目の結果もあり先制点は許したくない札幌、嫌な雰囲気が立ち込め始めます。
それを払拭せんと、先月目の覚めるようなJ1初ゴールを挙げた荒野が奮起。
18分、宮澤からパスを受けると中央をドリブルで進み、エリア手前からミドルシュート。
GK東口に阻まれゴールはなりませんでしたが、悪い流れを吹き飛ばすには十分でした。
そして29分、ガンバ・福田のファールで直接フリーキックのチャンスを得た札幌。
キッカーは当然福森で、直接シュートは低い軌道で壁をすり抜けますが、ゴールポストの外側を叩いて惜しくもゴールならず。
これが前半最も惜しかったシーンだったでしょう。
一進一退という展開の最中、33分にガンバ・宇佐美が痛んで負傷退場を余儀なくされます。
代わって入ったのはジョーカー役のパトリックで、その通りに「点を取る」というメッセージをガンバ選手に与えたのでしょう、その後攻勢に出るガンバ。
しかしアデミウソンのシュート(36分)、倉田のシュート(40分)と惜しい場面を作るものの、得点を奪う事は出来ず。
終了間際には札幌・ジェイ、ガンバ・パトリックのストライカーがそれぞれヘディングシュートと見せ場を作りましたが、0-0のまま前半を終えます。
ハーフタイムのドーレくん。
警備員が映り込んでいる図はシュールだな、と思いました。(編集しろよ……)
後半が始まり、前半同様に札幌ペースの流れに。
しかも今度は鈴木が立て続けにシュートチャンスを作るという、得点の匂いがしそうなシーンを演出します。
後半2分、菅のドリブルからのスルーパスを受けたものの、GK東口の飛び出してシュートは撃てず。
4分には鈴木→荒野→福森と渡り、左サイドからの福森のクロスにヘディングシュートを放つも、ゴール右へ外れてしまいます。
6分にも、コーナーキックからの福森のボールに対しヘディングで合わせますが、これはシュートにはならず。
そして後半12分、札幌は白井→ルーカスへと交代。
しかしその直後(14分)にガンバの決定機、井手口のスルーパスを受けたアデミウソンがドリブルで突き進み、そのままエリア内右からシュート。
これをGK菅野がセーブし、混戦となった後尚もアデミウソンが押し込みにいきますがゴールを外れます。
最大のピンチを防いだ札幌。
アデミウソンの決定機逸は金曜のリーグ戦から顕著でした(PKすら外していた)が、この日もそんな傾向が見られたのは札幌にとって幸いだったでしょう。
すると次第に札幌がペースを取り戻します。
16分・18分と立て続けに、ルーカスが右サイドで好機を演出し、それぞれ鈴木・深井がシュートという場面を作っていきます。
交代効果を実感しつつありましたが、その矢先の21分、井手口がエリア手前からミドルシュートを放つという際どい場面が。(GK菅野がセーブ)
どちらに転ぶか判らない好ゲームの様相になってきました。
しかしとにかく得点しなければ勝てない札幌。
相手ゴールキックの際には、ゆっくりと蹴ろうとするGK東口を見るや、サポーターによるブーイングが響き渡る事に。
焦りが誘発しかねない時間帯になってきた後半31分。
札幌のカウンター、宮澤の縦パスを中盤でジェイが収めて鈴木に繋ぐと、ドリブルで進んだのちにエリア手前からシュート。
これが強烈な軌道で、GK東口は反応出来ずにゴールに突き刺さり、欲しかった先制点がついに入る事に。
その直後(34分)、ガンバは矢島→マルケス・スサエタに交代し攻めの姿勢を強めます。
対して札幌は、守備時に5バックの色を強める守りの姿勢に。
これが効果的で、ガンバは焦りも見られてアディショナルタイムまでシュートは放てず、時間が経過していきます。
その間に札幌は深井→金子に交代(荒野がボランチにシフト・40分)、さらに菅→石川に交代(44分)と、着実に守備を固めるカードを切っていきます。
この大事な試合で起用された特別指定選手の金子、45分にはルーカスのパスを受け、ガンバ陣内深くまでドリブルしていくという見せ場が。
そして左サイド奥深くでキープして時間稼ぎに貢献します。
迎えたアディショナルタイム、GK菅野も遅延行為で警告を貰う中、最後はガンバのコーナーキック攻勢に。
パトリックのヘディングシュートをGK菅野がセーブ、という危ないシーンも見られましたが、無事に1-0のまま試合終了の笛が。
そんな訳でついに決勝へと旅立つ事になった札幌。
10月26日・埼玉スタジアムが決戦の舞台であり、対戦相手は、この日のナイトゲームで鹿島を下した川崎フロンターレに決定。
ふろん太とドーレくんのコラボは是非見たいものですが、当然自身は行ける訳も無く。
という事で、今季の現地観戦はこれが最後となるでしょう。