王者:ミゲル・バスケス vs 挑戦者:メルシト・ヘスタ
試合結果:バスケス判定勝ち
●所見~バスケスの場合~
フットワークは大きく動く印象を持つが実際は小刻みなステップの連続によるもの。
そのステップは跳ねるもので無く、踵と爪先をシフトさせるものでソウル歌手ジェームス・ブラウン
に近いものがある。
とは言っても音楽性はラテン色が感じられ、70年代に席巻したラテン系ボクシングを現代版に
テンポアップした様なものだ。
こんなスタイル、リズムはアジア選手には持てないもので日本選手が戦ったならば
打てど当たらず、避けど食う。
「 妙なリズムでパンチが飛んで来て、こっちのパンチは当たりそうで当たらない 」
とかコメントするのだろう。
地味に強い。
A・ブローナーの様なトレンドな選手に勝てるスタイルかは判ら無いが。
●所見~ヘスタの場合~
面白い技が見られた。
食った直後、その腕を掴む。
これは意外に追撃を阻む効果がある。
F・メイウェザーもvsS・モズリーで2R、右ストを食った直後、腕を掴み追撃を阻んだ。
ちと異なる例ではあるが、ブルース・リーが実践した截拳道でも同様の動きがあり、
例えば映画 ”Enter the Dragon”のvsオハラで1撃2撃の際、逆手で相手の腕を掴んでいる。
正確に言うと掴み自身の方に引っ張り込んでいる。 ( これ、一般的に知られてるのかな? )
腕を掴まれると当然にその腕は機能ぜず、逆腕のパンチも正しく打て無くなる。
この選手は意図的にそれを実践したか判らないが相手の攻撃を寸断する効果は少し有った。
しかしレベルの違いは明らかで無敗でタイトル挑戦に漕ぎ着けたが相手が悪かった。