正規王者:内山高志 vs 暫定王者:ブライアン・バスケス
試合結果:内山8RTKO勝ち
●所見~内山の場合~
捨てパンチを打たないスタイルは何時もと変わらないが各パンチは的確でパワー、キレもある。
まさにダイナマイトの連発だ。
動く相手に攻撃的プレッシャーを掛けるので時に突然のパンチを被弾するがそれは致し方が無い。
変わりにそれ以上に多く強く打ち込む。
8Rの攻撃を見ましたか?
打つパンチ殆どベストヒットしている。
倒れない相手も大したものだが見る側の背筋が凍る様な攻撃だ。
この相手にはっきりとしたKO勝ちは本当に価値あるものだ。
日本の誇る世界王者として堂々とアメリカのリングでY・ガンボアと戦ってほしい。
日本のファンは誰もケチ付けないでしょう。
●所見~バスケスの場合~
KO負けはしたが相手にとって過去最強だったと思う。
中南米ながらアメリカとスペインのボクシングを融合した様な。
例を挙げるとW・ホーリンとH・カスティジェホを合わせた様な。
もっと具体的に言うとフットワークに合わせたジャブ、遠目からの思い切った右スト、大きな左フック、
そしてスイッチ、
ディフェンスも膝と背の柔らかさを利かせたスウェイで相手のパンチの威力を殺し、その動きのまま
攻撃に繋げる。
自身よりも背が高くリーチが長い選手をアウトボックス出来る見本の様なスタイルで
過去に日本のホープが海外の本格派と初手合わせをし、翻弄され 「 東洋には居ないタイプだった 」
と言わしめた様な選手だ。
そんな選手もこの正規王者のハードパンチには耐えられなかった。
8R、残り10秒の中でレフェリーに2度視線を投げていたが恐らく 「 もうSTOPしてよ 」 て思いだった
に違いない。