忘れ人の独り言

明治生まれの両親がさりげなく生きていた姿が今,私に語りかけてくる。

「財布を持って鏡の前に立ってみてください」と言われた。

2022-08-17 | 日々の業

2020年8月に44年の歴史を閉じた大津の西武百貨店。車に乗っていた時はよく行った。私の鞄の中にはこの百貨店で買った財布が入っており、中身は少ないがもう10年は使っている。財布は3年持てば買い替えなさいとかいう宣伝文句を目にするが私にはこの財布の思い出があり、まだまだ買い換えることはないだろう。

この財布を買った西武百貨店の財布売り場でのことが今でも時々思い出される。

財布を買おうと売り場であれこれ見ていた私は、やっと気に入った形と色の財布を見つけた。だが無難なベージュ色にしようか?それとも紫色の財布にしようかと決めかねていた。

そこで店員さんに声をかけ聞いてみることにした。するとその店員さんが

「財布を持って鏡の前に立ってみてください」と言われた。

私は服ならともかく財布?と思いつつ鏡の前に立った。

「どうですか?どちらの色の財布が貴女に合うでしょうか?」

無難な色のベージュよりも紫色の財布がぐっと輝いて見えた。すぐにその財布を買うことにしたのは言うまでもない。

あの時の店員さんの声掛けがなかったら・・・

そしてあのような形で財布を選ぶと言う経験がなかったら・・・といつも思う。


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