マシマロ日記

つれづれなるままに。ぼちぼちっと更新中。
建築から遠ざかってますけど。
専業主婦体験中。
日常の記録的なものを。

篠原一男逝く

2006-07-18 23:54:52 | デザイン
15日、建築家である篠原一男がこの世を去った。
享年81歳。
とても信じられない。あの巨匠が。。

私はいわゆる篠原スクール出身の先生の下で働いてきているので、とても他人事ではいられない思いだ。
氏は建築家であり芸術家であった。
自分の思ったことを貫き通した人なんじゃないか。
頑固に。
作品集が部屋にあるのだが、今一度見返したいところだ。

うちのボスも葬儀に出席したらしい。
どこか夢のような話だ。
あの篠原先生がこの世を去ってしまった。。。


世代交代が着実に進んでいる。
どうなってゆくのだろうか。
楽しみである。

ご冥福をお祈りいたします。

オープンハウス@鷺沼

2006-06-25 21:49:15 | デザイン
今日は事務所の住宅のオープンハウス。
川崎は鷺沼へ行ってきた。

建築やってると、こんなところ、何の用事があってくるんだろうか、と思うようなところにも足跡をつけられる。
東京でも、いろんなところに行けたりするからお得。
興味のない街でも、体験できたりするから、建物を見て回るのは、街をみてまわることもできて楽しい。

この辺は坂が多い。
敷地も上り坂にあるので、やってくる人はぜーぜー言ってくる、とボスも言っていた。
確かに、スタッフの人も汗だくで来てたし。

この住宅は、私がバイトで初めてこの事務所に来て設備図を手伝ったこともある物件。
図面だけでみてたから、当たり前だけど実際建つと、創造とは違う訳で。

細かいところはまだまだ勉強不足なので、コメントするにも至らないが、全体的にとても楽しそうな雰囲気が漂ってました。
見学者の方も沢山来ていて、知り合いの人もいたりして、それもにぎやかでいい雰囲気。
おくやまさんやわかまつさん、かなばこさんにいっせーさんも来ていてびっくりしたぁ。
篠原スクールだあ。東工大だあ。
と、ミーハー心をウハウハされてました。

さすがボスの建築。
フランクな人柄がでてる、って感じでした。
この住宅は人が入ってて初めて魅力に見えるものになるって思いました。
がらんとしている状態だと、なんか味気ない。
そういった、住宅にとって住まうっていうことの本質もわかってるような作り方のように思えました。
色彩も私には心地よい具合で、良かったです。
子供部屋、いいなぁ。プールの中にいるみたいでまったりしちゃうよ。

一緒に行った相方と、帰りにいろいろ話をしてきましたが、素直に設計してるんだけど、全体で観るとなんかひねくれてみえるんだよね~と。
「こういうことをやるので、こうしたんです。」といってやってることが、全体を通してみるとなんか不思議なバランスになっていて、経験したこと無いような、でも楽しそうにできている、そういう住宅だったね、と。

そうかもしれないです。
普通にやってるんだけど、なんか違う。
でも、好きだなと思わせる感じ。
う~ん、不思議。
さすが、としか言えません。

今回でボスの建築観るのは5件目でしたが、これは一番好きになれそうです。
うまいこと言えませんが、なんか「かわいらしい」のです。
雑誌にも載るみたいなので、どういう写真になって出てくるのかも楽しみ。
がらんとした部屋がどう見えるのか。
多分。芸術的に見えてくると思います。


明日撮影らしいのですが、天気、良く無いみたいですよ。
10分でもいいから晴れてもらいたいですね。

勉強になりました。私もいつか現場にでていくんだろうなぁ。。
担当のスタッフの方々、お疲れさまです。

建築話

2006-04-17 22:55:26 | デザイン
久し振りの建築に関すること。

仕事がだいぶ落ち着いてきて、休憩がてらGA JAPAN 78号を読んでいた。
そこに、西沢立衛と入江さんとの対談の特集があり、それを読んでみた。
内容は、西沢氏の新作、「森山邸」について。

私個人的には、あれが雑誌に発表された時、正直嫌煙した。
白くって、すけすけで、薄い。
最近もワーストフレーズだからだ。

懐かしのシルバニアファミリーを思い出してしまった。
学生の模型かと思う程、おもちゃみたいな建物。
これが。。。
これが人の住まう処?

・・・で、話を戻すと、この設計に当たって、西沢氏の目指したところは、
「開放性」
だという。
物理的にも。概念的にもと彼は言っている。
そして、<どうやって環境に対して開くか>、ということに苦しんでつくったのだと言っていた。

「開放的で、周辺との関係の中で住まうという快適な住空間を。建築空間として提案したかった。」

と。インタビューの中でこう答えていた。

まずそこで、え~?????ってつまずく。
「開く」ってことの必要性って本当に求められてるの?
社会に開いて、常に見られているという自分を感じながら、日々を過ごすことが、果たして快適なのか。
映画の「トゥルーマン・ショー」を思い出した。

マゾヒスティッック以外の何ものでもない。

カーテン引けばいいじゃないですか、という建築家は自分で自分を否定することになってしまってるんだよな~、ということを入江氏が突っ込む。
みられてもいいじゃん、という吹っ切れた調子がいいんだと言う。

本当??

むずむずしながら読み進めた。

この森山邸では、とにかく開口(窓)を大きくとる、ということに挑戦しているようだ。
それに関して。

「窓を小さくするとツマラナイだろうな。」
と、西沢氏は言っている。

「窓が小さいと、中が暗くなるし、外が感じれなくなるし、外からも中が見えなくなるし・・・・」

のだそうだ。

本当???

窓が小さいことがツマラナイ。
見られていないという安心感から解放されよ!って言いたいのだろうか。
小さい窓では中が暗くなる、ってのもなんか違う。
彼の初期の作品とはまるで正反対の考え方を言ってるよ、自身が。。。

外から中が見えないのがツマラナイ。
そんなのってホント?!
極端言えば、のぞきの正当化?のぞくことが楽しいって言っちゃってるみたいに聞こえる。。。
変態だ、この人、変態だ!

他人に見られるという事実を、どのように西沢氏本人が捉えているのか疑問を抱かずにはいられない。
社会に開く、というこが本当に住宅の役目なんだろうか。
その欲求の根源がいたいどこからくるのか、ものずごく疑問。

社会に開くっていう程、うさんくさい言葉はないなぁ。
それよか、建築業界をもっと社会に開いてみてください。
一般の人と、建築家といわれている方々との考えのギャップを、もっともっと感じてみてください。

最近じゃ、お洒落雑誌が建築を特集するような始末。
美味しい料理を食べるように、建築も味わおう、ってんですよ。
なかなかそりゃ難しいと思います。

その流れに乗せられて、今の学生とか、まんま白い家とかがかっこいい、みたいな常識になってきちゃってるじゃないすか。
四角いのがいいの、とか。

そういうのって日本人の悪いところな気がする。
右向け、右!的な性格。
ほとほと自分でも嫌になる時がある。
軍国主義じゃないくせに。。。ああ、悲しきかな日本。。。

まあ、たわごとですが、最近評価されてる建築ってなんかマニュアルあんじゃね~かい?ってぐらい似てる。
ミラコレ、パリコレと同様な扱いな感じがするんです。

でも、最近じゃ学生が批判してるってのに、お偉い方々はものすごく評価してるっていう建物沢山ありますが、それって、単に経験の差だけなんでしょうか?
違うだろうな。
なんか黒いです。

建築業界って真っ黒いです。
ここに吸収されないようにやってかないと、ろくなものつくれなくなっちゃいそうで先が怖くなることがあります。
この先、やってけんのか?って。
だからって、流されたくない。
それはもう負けです。

そんなのコギャルと同じだ。
みんなと同じじゃないと生きていけない、なんてことになっちゃ、負けだ。

なんて、今日はひねくれてみた一日。

Olafur Eliasson「影の光」展

2006-02-11 23:36:32 | デザイン
原美術館で開催中。
好評につき3月まで延期したそうで。
行ったのは今月初めですが、今書き留めておきます。

口コミでかなり広まり、日々混んでいるようです。
オラファー・エリアソンですが、ここ最近の話題のアーティストの一人。
流石にファンも多いようで、あの原美術館では納まりきらないくらいに人がきていました。

行った日は天気もよく、早めに行って優雅にカフェで。。。
なんて思っていたのですが、あの混みようだったので断念。
いつか優雅にお茶したるっ!

さてさて、今年の春には作品が常設にもなるようで、そのドローイングや模型なども展示されていてとても楽しみです。

作品は、初めて体験したので、感動でした。
影と光、というテーマだったので、数多くある作品の中でもそのテーマに基づいたもので構成されていましたが、何度も観にいってしまったのが、「色彩の空間を包み込むもの」と題された作品です。
とても緻密な計算のもとで操られた光が、幻想的に目の前に現れてくるのですが、こうもいろいろな光の見え方があるものかと、感心するのと同時に、日常的にも現れかねないその現象、というかその光の色に心を打たれ、そしてはっと気づかされます。

自然ってすごい。

そんな感情があふれてきます。

実際に目の前に現れてくる光景は、人工的に作られている環境の中なのですが、本当はそういったものはすべて自然の中で、ごくごくそれこそ自然に、目の前に現れうることなんですよ、と言われているような気がしました。

そうかも。

気づいていないだけなのかも。

ちょこっとそこに人工物の助けを借りて、ドラマチックに仕立て上げているけど、そもそもの材料?は自然の中にあるものなんだよと。
そんな風に言われているような気持ちになりました。

実際、彼の作品で地平線をひたすら撮影した物などもありますが、そんななんてことない自然美というものを再認識させられました。
美しい光に包まれて、一日そこで静かに座ってみていたいくらいでした。

実際、人が多すぎてそれは困難だろうと思いましたが。

原美術館というあのスケールでやっているのも、また良かったように思います。
構えてみるという雰囲気があまりないし、あのくらいの規模なら一つ一つをじっくり観ることが出来るし。

友人数名と行ったのですが、偶然にも知り合いに会うというハプニングもあり、なんだか素敵な一日でした。

会期中にもう一度行って(今度は人がいないのを狙って朝一とか)みたいな。




ちかれた

2005-11-11 00:21:51 | デザイン
模型作り続けてる一週間。
明日で完成です。
眠い。

コーヒー飲みすぎて気持ち悪い。
ねじまき鳥クロニクルも三冊目突入。
村上春樹はすごいっす。

明日日直だから早めに家をでないといかん。
眠い。。。

オープンハウス

2005-10-20 00:36:29 | デザイン
事務所のオープンハウスに行ってきた。
軽井沢の別荘です。

新幹線でいったのだけど、駅について周りの景色を見ると、山が。
山をみると落ち着きます。。。
地元に帰ってきた感があるから。
囲まれてると落ち着く。
山っ子ですから。

さてさて、先月末に引き渡しが終わり、もう十分生活臭漂っちゃうくらいの状態でしたが、割と綺麗な感じで使っていてるようで、あまり気にはならなかったな。
ボスの言っている研究室の学生も来ていて、身内しかいないのに熱気がある感じで、家の中が暖かくなっておりました。

担当の方曰く、ガレージが癌だそうで。。。
まあ、そんなこともありますわね。

図面と模型でしか見た事がなかったので、実際の感じが結構想像と違っていて、そこのずれも面白かったというか。
お客さんがうるさい人だったみたいで、なかなかスマートにはいかなかったようですが。
証明とかも決めていたらしく、そこが気に入らないとボスも言ってたし。

仕方ないですがね。
使うのはお客さんだし。
ちょっといろいろ知ってると余計にややこしい話になったりして、うまいこと事が運ばないもんなんだろうな。

あまりディテールにこだわるような感じは無いところなんだろうなと日頃から感じていたりするのだけど、そういうところはやはり、どうだ!的なコンセプトとか感覚てきなというか、そういってところっで勝負しているのでしょうか。

いずれにしても、まだ現場やったことないいし、専門的な話が全然できない身分なので、よくわからないことだらけです。
コメントもあまりうまくない方なので、大きな印象しか言えなかったりするのですが。

かわいいとかかっこいいとか。
そういうのも、根拠はあまり無い事もしばしば。

こういう人は建築やっていいもんなんだろうか。
サッシが目立っていたような印象はあるけど、細くなればいいんだろうな、とかそんくらいしかわからない。

全然だめだな。
でも、ちょっと遠出で軽井沢にも行けたし、新築物件みれたし、勉強になったかな、と。

移動で疲れた。

やなぎみわ展

2005-09-15 23:08:56 | デザイン
ちょっと前になるけど、原美術館でやってるやなぎみわ展に行ってきた。
原美術館、実は初めてです。

品川に来る事自体がそうはないので、かなり楽しみにしてたのだけど、その日はあいにくの雨。
しかもものすっごい降ったあの日。
日曜日です。

土曜日に事務所の納涼パーティー?があって、そこでかなりワインを飲んでしまい、軽く二日酔いになってみたりしてたので、体調よくないことがかなり辛かったんだけども。

この人の作品は、そうはよく知らなくって、「エレベーターガール」っていうのぐらいしか知らなくって、今回のはそれとは全然違う、いや違わないか、というものだったので、最初戸惑った。

「砂女」

いきなりこの映像作品を見せられて、一気にやなぎワールドに持ってかれた。
テントみたいのかぶってる。
モノクロの映像で余計にインパクトが。。。

童話といったものにテーマが置かれている作品も、どれも強烈!

こんな童話あったら怖いです。。。いや本当はこういう話が裏に隠されてるのかもしれないけど。

気持ち悪いな~ってみてたけど、だんだん好きになってきて、おかしな感じになってきた。

この人、どんなこと考えてるんだろう。
相当面白い。

パンフ買ってくれば良かったな~。

原美術館もかなり良かった。
次は、天気のいい日にカフェでまったりしたいな。

また行きたいです。

帰り、徒歩3分ぐらいのところに、以前働いてた事務所の住宅作品が。
これ、同期の人が担当なんだよな。
ちょっと悔しかったり。

一緒に行った友達も、楽しんでくれたかなぁ。
なにやら会社でいろいろあるようで、彼女もかなり悩んでて、かまってメールがきたものだから。
いい気分転換になってくれたと思いたい。。。

さて。

今日からいきなり涼しくなって秋が来たって感じですわ~。

清家清展

2005-09-06 00:24:08 | デザイン
松下電工の汐留ミュージアムでやっている清家清展に行ってきました。

清家さんは今年の春に亡くなりました。
其の事を思いながら、みているとなんだかしみじみしてきたり。。。

展示は、有名な「私の家」の1/1模型があり、其の中に入って実際に体験できます。
図面に写真に模型。

それほど広くはないスペースでしたが、なかなか良かったです。

清家さんのその人柄の良さに感動もしてみたり。。。
いい人はいい作品をつくるものです。

愛用していた品々も展示されていたりして、をれもなかなか興味深かったです。

楽しそうに設計して、なによりも家族の事を思っていた人。

学校の授業でしか知識がなかったので、余計に感動したのかも。
実際に建設計をやっている立場で見ると、ますます面白くなってきてしました。

学生のときにみていたら物足りなかったのかもしれない。
若いときは、どうしてもなんかこう、見た目のかっこよさとかで判断する比重が大きな気がするし。

最近、見た目もそりゃ大事かもしんないけど、ほんとにそれだけじゃ駄目だよな、ってことを切に感じてる訳で。。。

いや~、いいものみました。

帰りに本屋で気になってた「建築 虎の穴見聞録」って本を買いました。
かなりマニアックで面白そう☆


谷口吉生のミュージアム

2005-04-16 20:47:05 | デザイン
オペラシティアートギャラリーへ行って来た。

谷口吉生の展示を観るため。

NY MoMAの増改築にともない、10人の建築家のなかから谷口案が選ばれたのは1997年。以降、7年の歳月をかけて昨年11月にオープンした新生MoMAは、ガラス壁が生かされた開放感あふれる空間となった。

ニューヨーク近代美術館(MoMA)の増改築でコンペが行われた。
10人の建築家の中から、1997年に谷口の案が選ばれる。
それから、7年という月日を経て、2004年の11月に新しいMoMAが誕生した。
谷口のお得意とする、ガラスの壁が印象的な、好き通るような美しい建築だ。
増改築に伴い、谷口は極力既存を残して、次世代に古いものと新しいものが共存したときに生まれる状況を感じとってもらいたいという思いを強く持っていたようで、実際にその目標を達成している。

大きな間で、二つに仕切られた展示では、始め谷口のMoMAのコンペ案から完成に至る模型や何冊にも積み上げられた図面を中心として、そもそものMoMAの歴史なども展示されている。
映像展示では、レセプションパーティーと思われる場面で、谷口が流暢な英語でスピーチをしている姿が映し出されていて、かっこいい。奥さんも美人だったし。

次の部屋では、谷口による12に及ぶ美術館建築の模型や写真が展示されていた。
その中では、実際に訪れたことがあるのは片手で数えるほどしかなかったが、改めて全体模型などをみていると、やはり巨匠のすごさを感じた。

繊細でありながら、堅実。
そんなイメージを持っているのだけど、彼にはこれ!という決め手を必ず持っているので、観ていて気持ちいい。わかりやすいし。

この人はエリートだな、と思った。

久しぶりに素朴(?)な展示をみたんだけども、なかなか良かった。
今の学生とかにウケるかどうかはわからないけども、わたしは結構好きだったりする。
きれいに納めてるし。

若手と言われる建築家の展示を観るのも面白いけど、こういう着実に建築と向き合ってる大先輩の作品を観るのも、かなり勉強になった。

建築に興味ある人は、是非訪れてみて欲しいです。

素直な気持ちでみれて、複雑系なものにくらべるとわかりやすくていいと思います。


さて、夕方派遣会社から連絡があり、来週からやっと仕事ができる。
これで、暇がつぶせるし、収入もあるってことで。
ひとまず安心。

あとは、事務所に受かるという目標達成するだけ!
がんばるぞっ!

スタート遅れちゃったけど、これから巻き返し。


清家さん

2005-04-11 10:10:01 | デザイン
建築家の清家清さんが先週の8日に亡くなりました。

つい最近、丹下さんが亡くなったばかりなので、また巨匠が?

という驚きです。

世代交代が着々と進んでいるんだなぁ。

雑誌、「新建築」の日本現代建築家シリーズ?で、清家清さんの特集を組んでいるので、ちょっと見返してみようかな。