ぼくらのありのまま記

ぼくらは
こんな大人になりました。

石渡さんと斉吉さん。

2016-04-06 22:20:38 | 唐桑日記
今日は石渡商店さんと、
斉吉商店さんに頼まれた牡蠣をむいていました。



石渡さんも斉吉さんも
生産者であるやっさん、いちよさん、
そして、素材の牡蠣に対するリスペクトが
にじみ出てる会社で素晴らしいなと思います。




(石渡商店HPより)

石渡さんも斉吉さんもそれぞれ、
インタビューブログ
いちよさんや、やっさんを
紹介してくれます。

本当に、すごいなぁと思います。
斉吉さんのブログは震災前のものです。
「ここでの仕事って、
震災前から、続いていることなんだよな」
僕はまだ2年しかここにいないし、
震災をきっかけに気仙沼を知りました。
だから、全てを失って、ゼロからの
スタートでって考えてしまう。


(斉吉HPより)

でも、こうやって今までの仕事や
生き方は脈々と続いてきてるということが
わかって、このブログを読んだ時は
泣けてきました。ここ鮪立湾の写真も
津波で流されてしまった家が沢山ある写真だし。

いちよさん、和枝さん、石渡専務を含め、
働いているみなさんが脈々と
続けている仕事の途中に震災っていう
1日があって、変わったこともあるし、
変わらず続いていることがあって。
石渡さんのオイスターソースは震災後に新しく。
斉吉さんはその前から、牡蠣を使ってくれていて。
今,またいい関係を築いているんじゃないかなと
想像します。



僕がきて2年も経たないですが、
その短い間にも色んな会社の人とかから
色んな企画やアドバイスを頂きます。

「こういう事しない?」
「一緒に加工品つくろうよー?」
「もっとさー、○○で××な感じで、
マーケティングしてブランド化してこうよ」

とかね。応援してくれるのは
本当にありがたいんですが、
「で、誰がやるの?」
「なんで、やるの?」
ってところで、だいたいストップしています。
言ったは、いいけど失敗もしたくないし、
責任も負いたくないんだと思ってしまう。

「いやー、生産者はちゃんと
人件費も考えて、
儲けるようにしないとだよね!」って
言ってる人のプランをよく聞いたら
「いや、無償で協力してほしい」
って話だったりする。

総論を理解して話していても、
それが自分でできることではないし、
人っていろんな矛盾の中で
生きているんだなと勉強になります。


「私がやりたいことなんで、
協力してください」
っていうことなら協力できるけど、
「盛屋水産(もしくは唐桑)は、
こうあるべきだよー」
っていうことには、

「確かにそうだけど、
今、僕たちがどうにかできる問題じゃない」
「まぁ、本気でそう思うなら自分でやればいいのに」
と思うしかない。


例えば、個人店で家族経営の
寿司屋って本当に面白いくらい
一軒一軒違う。
初めてきたお客さんに
「ここの寿司屋のやり方でやった方がいいよ」
ってしつこく言われた親方は
「では、そっちの寿司屋に行ってください」
と思うだろう。


それは正しいかどうかではなくて、
好みの問題だったり、その人の技術、センス、人柄
色んな要素でその店になっているんだし。
親方から「どうしたらいいかな」と
相談されたら答えればいい話で、
だめでも、成功しても、
その親方が「責任」を追うのだから
それでいいんだと思う。
「一緒にナニかやろうよー」って人は
そんなにやりたいなら、
ひとりでも始めればいいのに。
やってる人はもうとっくにやってるよ。
と思ってしまうのでした。





「石渡さんや斉吉さんの
期待に応えられる牡蠣をつくらないと!!」
いちよさんもやっさんも、そう言ってました。
お互いが尊敬できる関係なのが、
本当にいいなぁと思います。