迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

古物=遺物<寶物。

2022-12-10 23:50:00 | 浮世見聞記
先月二十六日にダイヤ改正した京濱急行に乗ることも樂しみに──昼間の「特急」はやはり便利だ──、平和島TRCの骨董市を覗きに行く。



手猿樂の創造意欲をそそられる美品が手に入り、わずかに殘った前の持ち主の痕跡に、ひとつの物が確實に人の手から手へと渡った瞬間を見て、今度は私が大切に扱ふと、丁寧に仕舞ふ。



かうした古物市では、値札がわざと付いてゐないイヤラシイ物もある。

これはもちろん、見世主がお客(ヒト)を見て値を決めるからで、決してすべての古物商がさうではないが、初めに訊ねた値段がいざ會計になると、さり氣ないふうに跳ね上がることがあるので要注意だ。

私はさういふ時、よほど欲しい物でない限り、ほぼ購入を拒否して離れることにしてゐる。

見世主にうっかり乗せられないためにも、日頃から良い物をよく見て目を養ふことが、廣い意味における“詐欺被害”の防止にもつながる。

それは電子端末の画面などばかり見てゐるやうでは、まず養へぬ。







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