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* 1
昔々、ある谷にウサギとモグラが住んでいました。
その谷からは美しい透明な水晶が採れました。
ウサギとモグラはこれを採って村人に売っていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/bb/bf5ef434ad6becc503f65117b1d3ccdb.jpg)
* 2
やがて透明な水晶は減っていき、不純物が混じった水晶が多く残りました。
このままでは売れる水晶が無くなってしまいます。
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*3
ある日、ウサギが村人に言いました。
「この水晶の中にキラキラしたものが見えるでしょう。今、これが人気ですよ。」
こうしてウサギはこれまで以上にたくさん水晶を売りました。
一方、モグラは今まで通り透明な水晶だけを売っていました。
モグラは売れる数が減ってきたので暮らしは苦しくなるばかりでした。
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* 4
年月が経ったある日、村人がウサギのところにやって来ました。
「うさぎさん、あなたの売る水晶は偽物ですね。」
ウサギの売る水晶は混じり物が増え、ついに透明さが無くなっていたのです。
モグラがその村人に声をかけました。
「私の水晶だけが本物ですよ。」
村人
「いらないよ。この谷で採れる石は信用出来ないからね。」
すべての村人はこの谷の石を買わなくなりました。
ウサギ
「水晶に不純物があっても良いではないか。村人は頭が固い。」
モグラ
「私は自分が正しければ良いと考えていた。私は馬鹿だった。」
こうつぶやいて、ついにウサギもモグラも谷を去りました。
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