
< ハルシュタットの全景 >
2009年10月下旬、オーストリア・アルプスの麓にあるハルシュタットを訪れた。
以前、スイスのルツェルンとチューリッヒの湖を見て感動したことがあった。
ザルツブルグからバスで渓谷を奥深く上っていった。
胸は高鳴るのだが、あいにく小雨混じりの空模様になった。

< 途中の景観 >
途中はアルプスらしい、牧草と民家が点在していた。
湖水地帯らしく、所々に細長い滝や湖を車窓から見ることが出来た。

< 湖の全景 >
バスを降りて湖の奥を見ると、湖を囲む急峻な山肌は沸き立つ雲に覆われていた。
振り返ると、ハルシュタットの村が山と湖の間にひっそりとたたずんでいた。
私達、東洋人からみれば、その景観は中世ヨーロッパの村を連想させた。
石畳の都市景観を持つルツェルンやチューリッヒとは異なった風情があった。

< 村の全景、尖塔は教会 >

< 湖沿いの民家 >
湖畔の道沿いに細長く村は伸びていた。
民家の造りは、木材を多用した素朴な味わいがある。
山肌が迫っているので、高い一筋の滝が村のすぐ裏手に注いでいた。

< 滝が迫る >

< 売店の民芸品 >
点在する土産品店で、私は木工の民芸品に郷愁を感じた。
村の中央広場に、小さなプロテスタント教会が慎ましく建っていた。
如何にも山間のオーストリア・アルプスの街並みだと、一人悦に入った。

< 村中央の広場 >
こうして感動の一時は瞬く間に終わった。
しかし数日後、私はこの地で大きな忘れものをしていたことに気づいた。
この地にケルト文化、ヨーロッパ青銅器時代を告げる遺跡があったのです。
古くから岩塩鉱山があり、地名の「ハル」はケルト語の塩を意味していた。
東方からドナウ川沿いにヨーロッパに入った人々が、ここに最初の文化を花開かせたのです。
私は3000年前の人々と同じ地に立っていたのです。
息を呑む景観の美しさと、わずかな散策時間が、そのことを忘れさせてしまったのです。
旅行のほろ苦い思い出の一つになりました。
最後に、小雨の為、映りの悪い写真しか提供出来ないのが残念でした。
次回は、また「原初美術の誕生」の続きを載せます。
塩抗も訪れたかったのですが、時間の関係上、ホテルの方の意見を聞いて、山頂のクリッペンシュタインへ行くことにしました。
そこから望むダッハシュタインの山塊は素晴らしかったですよ。
氷穴も素敵でした。
安い盛りだくさんの観光ツアーなので、
現地時間がたしか半時間ぐらいでした。
楽しい思い出でした。
私も塩坑に行きたかったです。
ツアーは盛り沢山だけど、心残りなこともありますね(^_^;)
あの場所は鉄道駅から渡し船で渡って来る時の光景が素晴らしいんですよ。
それを体験したくてわざわざ朝一に乗船しました。
朝靄もいい感じでほんとうに綺麗でしたよ。
もう一度あの辺りを訪れてみたいと思っています。
あなたの言う通りとは思うのですが、私が選ぶと最後はいつも訪問場所の多いツアーになってしまいます。
おそらくこの習性は直らないでしょう。
元気な間は・・・。