前回までに、進化で生まれた心性とここ数万年で作られた文化が私達にどのように影響しているかを見てきました。
今回は、蛇の表象を取り上げて、世界共通の心性と各地の文化が様々な表象(文化)を生みだすメカニズムを見ます。
< 神聖な蛇 >
図の説明:左の上下図は、タイのバンコクにある王宮の屋根と階段を飾っている蛇のシンボルです。右図は、メキシコのマヤ文明遺跡、チチェン・イッツァのピラミッドです . . . 本文を読む
今回は海外旅行で訪れた古代遺跡を紹介します。
5000年から2000年前の古代遺跡での体験を報告します。
エジプト、トルコ、中国、オーストリアについて語る予定です。
< ギザのピラミッド(パノラマ) >
今回はエジプト・カイロの近くサッカラにある階段ピラミッドを紹介します。
ギザの三大ピラミッドは巨大で、葬祭神殿、スフィンクスなどもあり素晴らしい所です。
しかし地球最古の現存 . . . 本文を読む
< 戦争 >
今回は、前回のテーマ「人類の強さ」とは正反対になります。
これは単に私が懸念しているだけで、実際に起きることを指摘しているのではありません。
人類は、その心性にマイナスの側面があり、それを我々がよく自覚すれば道は開けると思うからです。
< グルーミング:毛繕いは重要な宥和策 京都大学より >
最初に順位制について確認します。
私は順位制と一夫一妻制の一体化こそが人 . . . 本文を読む
< 神奈川県の地球温暖化のシンボルマーク >
最近のマスコミや周囲の人々のコメントを見たり聞いたりしていると残念に思うことが多い。
ここ1年間で気になるものを掲げました。しかしこれは端緒に過ぎません。
A 日本の各家庭の屋根に太陽光発電パネルを着けると地球温暖化を招く。
B 地球温暖化の懸念は太陽の不活発期突入により払拭される。
< スイス・アレッチユ氷河の後退 :WWFスイス > . . . 本文を読む
< 日経サイエンスより >
今回からまとめに入り、心の進化から見える人類、文化、日本とは何かを語って行きます。
今回は、進化心理学の一学説を簡単に紹介し、人類の強さの源とは何かについても考えます。
< 心の進化 >
図上半部は脳の働きが進化と共にどのように推移したかを示しています。
左がチンパンジーの段階で、中央が原人、右が現代人で、脳の働きを概念的に表しています。
これは進化心 . . . 本文を読む
< 錯視:AとBは同じ明るさ? >
前回(連載14)は脳の進化と肥大化を見ました。
今回は、脳の不思議と子供の知能の発達について見ます。
今回で、脳と進化、社会行動の全貌を見終わることになります。
上記図のAとBは同じ明るさです。しかし私達の目にはそう見ません。
世界中同じで、文化や環境でそう見えるのではありません。
脳の視覚野と視神経が自動的に画像処理を行い、脳がそれを知覚している . . . 本文を読む
前回(連載13)は家族の起源を見ました。
今回は、進化に連れて脳がどのように変化したかを見ます。
< 脳 : 進化と構造 >
既に見たように脳には、進化で得た社会行動の基本プログラムが保存されているはずです。
その痕跡が脳の構造にあります。
脳の発達は大きく分けて3段階あり、最古の部分が脊髄に直結している脳幹、次いで中央部(大脳辺縁系)、最後がそれらを包む形の大脳です(図右上) . . . 本文を読む
海外のブログはスケールが大きく深く、刺激されるものがあります。
初回は、旅行と日常生活の写真が良いEvaさんを紹介します。
彼女の写真を何点か許可をもらって転載します。
< アンベール城 >
私は英語が出来ませんがGoogleの自動翻訳で楽しんでいます。
彼女はどうやらシンガポールの神経科医のようですが、日常のスナップと観光地の写真をブログに沢山載せておられます。
それは飾り気 . . . 本文を読む
前回は、負債処理に対する世論とマスコミの論調を観察しました。
そこからはいくつかの問題点が浮かび上がって来ました。
今回は、もう少し政治全体を見ることにより、問題の本質に迫りたいと思います。
先ず、気になる点を掲げます。
1. 民主党は公約を保護にして民意をかえりみない。
2. 自民党は反対するだけの昔の野党に成り下がった。
3. 小沢氏が民主党に反旗を翻した。
4. 維新の会に . . . 本文を読む
前回(連載12)は500万年間の人類の足跡を足早に見ました。
この間に人類が地球最強の動物になり得た事件が起きたのです。
今回はその事件とは何か、それが人類に何をもたらしたかを見ます。
< 人類の家族の起源 >
アフリカの地で異変が起きたのですが、それは大きな変革への序章でした。
それは180万年前に始めて化石人類が簡単な小屋を造ったことに始まります。
それは円形に石を並べ . . . 本文を読む
< ラスコー洞窟壁画 1万5千年前 >
前回(連載11)は進化と文化で育まれた性への欲求・意識と習慣がどのようなものかを見ました。
今回はここ500万年間の人類の祖先(化石人類)の足跡を簡単に見ます。
< 化石人類の進化 1 >
発端は霧の中ですが、チンパンジーと我々の共通の祖先がアフリカのジャングルにいました。
その祖先から別れた猿人は草原へと一歩を踏み出しました。
こ . . . 本文を読む
前回(連載10)はなぜ社会集団が生まれたのか、その構造は何によって決まるのかを見ました。
今回は、進化で育まれた社会を結びつける性の役割がここ数千年の間にどのように変化したのかを簡単に見ます。
これらの多くは宗教や道徳と関わっており、気分を害されるかもしれません。
しかし多くの学者が古代の文献、先住民社会、霊長類、心理実験を通じて得た学説なのです。
先入観を持たずに読んでいただきたい。
. . . 本文を読む
前回(連載9)は利他行動(助け合い)とそれが育んだ心理について見ました。
我々は進化の過程で共感や利他行動を内包することにより社会紐帯を強めて来ました。
今回は逆に、なぜ社会集団が必要なのか、何が社会集団の構造を決めるのかを簡単に見ます。
< 社会を作り出すもの 1 >
ここでは非常に重要で、かつ性にまつわる要件(適応戦略)を見ます。
「近親相姦を忌避する文化」が世界中で古くから . . . 本文を読む
< 信頼出来る顔とそうでない顔 プリンストン大学提供>
前回(連載8)は擬闘と助け合い(互恵的利他行動)の起源を見ました。
今回も利他行動の不思議な側面を見ます。
一つは蜜蜂の行動と現代に生きる私達の深層心理に迫ります。
< 利他行動とシミュレーション >
前回、互恵的利他行動の開始には血縁による利他行動が必要だったことを示しました。
自然界には蟻や蜂にこの好例が見られます。
. . . 本文を読む
前回(連載7)はチンパンジーの暮らしぶりを見ました。
非常に複雑なその社会行動には驚かれたはずです。
今回は重要な二つの社会行動がなぜ生まれ進化したかを要点だけ見ます。
< 儀式的な闘争 >
なぜ動物も人間も戦うのでしょうか?
欲しい物を奪い合うことは動物にとって日常茶飯事です。
しかし不思議なことに、ほとんどの場合、死闘を繰り広げる動物はいません。
実は死闘を徹頭徹尾行 . . . 本文を読む