< 真珠湾攻撃 >
今回で連載を終えます。どうも長らくお読みいただきありがとうございました。
発端は尖閣と竹島問題に危惧を抱き、取り返しのつかない事態になる前に、参考になる情報を提供したいと考えたからでした。
急いで書き綴ったので不備もありますが、方向性は打ち出せたように思えます。
目 次
1. 連載のはじめに
インターネット上に氾濫する敵意をもてあそぶ言辞と無知、また愛国心を金科玉 . . . 本文を読む
< ストラスブール >
前回は、共通の歴史認識と教育を疎かにすることは亀裂を深めるだけだということを見ました。
今回は、さらに踏み込んで抜本的な戦争防止策を見ます。
実はこれは既に60年前から試みられ、今年ノーベル平和賞を受賞したのです。
皆さん、ストラスブールという都市を知っておられますか。この都市はヨーロッパを創り、一方で歴史や民族に翻弄され、現在はEUの拠点として生き続け、まさに人 . . . 本文を読む
< 日本、中国、韓国の教科書 >
戦争を防止する手立てには色々なものがありますが、見落としがちで重要なものがあります。
それは教育であり、教科書の記述です。よく人々は隣国の教科書が偏向していると声を荒げます。
本当にそうでしょうか。今回はこれを確認します。
指摘される教科書問題とは被害国が虚偽を載せ、敵意を煽っている点でしょうか。しかし、ことは簡単ではありません。先ず歴史の共通認識が欠 . . . 本文を読む
< アラル海の減少 >
「日本は武力衝突をするでしょうか?」と、あなたが聞かれたらどのように答えるでしょうか?
最近、身近な人達に聞きましたが、全員そのようなことはないと否定されました。
今回、この問題を考察しましょう。
この回答には二つの問題が隠れています。一つは戦争を回避したいので希望的観測に頼る。もう一つは将来起こりうる武力衝突の要因を想定出来ていないことです。私も戦争は反対です . . . 本文を読む
< 自衛隊 >
今回より、この連載のまとめに入ります。
若干の補足と戦争予防の方向性を簡単に示し、最後にまとめを行う予定です。
今回は、いくつかの補足事項を簡単に取り上げます。
なぜ人は自分の非を認めないのか。
通常、人は自分への肯定感なしには生きていけません。自己否定が極端過ぎると、いわゆる心の病となります。つまり非を認めないのが普通と言えます。しかし失敗や過失の原因を突き止め、改善策 . . . 本文を読む
< 南京入城 >
私がなぜ残虐行為を重要視するのか。相互理解の最大の障害になるからです。
かつての残虐行為が激しい憎悪を生み、それを否定すればするほど倍加します。
自国が行った残虐行為から目をそらせば、平和は望むべくもありません。
最初に日中・太平洋戦争の従軍慰安婦について触れます。これは諸説ありますが、明確なことは慰安所が中国、朝鮮、東南アジア、南太平洋諸島に無数にあり、日本軍将兵の相 . . . 本文を読む
< インパール作戦 >
前回は主にベトナムにおける米兵の残虐行為を見ました。
それは敵であり異なる民族に対する虐待や殺戮でした。
今回は、軍隊内部で何が進行し、残虐行為が起こる状況を見ます。
そこはやがて人間性が微塵も無い闇が覆い尽くします。
日本軍は無謀な作戦を数多く行ったが、44年のインパール作戦はその代表格です。極論すれば一人の司令官の名誉欲が三個師団の将兵を病死・餓死によって自 . . . 本文を読む
< 「戦争報道の内幕」表紙 >
今回から、戦争における残虐行為を分析します。
なぜ起きるのか? 誰にでも起きるものなのか? なぜ残虐行為が問題になるのか?
残虐行為の本質を知ることは非常に重要です。
戦争が最も起きにくい状況は相互に信頼感が醸成されている状況です。逆に一方が相手に軽蔑や憎悪の感情を抱いている時は、一触即発状態です(テロなども含めて)。最も素早く生じ強大になる敵対感情は憎悪 . . . 本文を読む
< 同時多発テロ事件 >
今までは戦争の経緯を見てきましたが、これからは戦争の負の面にスポットをあてます。
人は自己正当化の為に負の面に対する凝視を避け、戦争の成果や目的を都合の良いように評価する傾向にあります。
交通事故や原発事故と同じで、少し気を抜いたが為に取り返しのつかない結果になってしまいます。
今回は、戦争で何をどのぐらい失うかを見ます。
戦争の負の面で先ず思いつくものは . . . 本文を読む
< 太平洋戦争時の新聞紙面 >
国民は最初、戦争を忌避する傾向にあるが、やがて積極的になる。
なぜかくも容易に扇情されてしまうのでしょうか?
「憎しみを越えて6」「原発問題の深層6」でも取り上げましたが、報道の存在が大きい。
今回は報道がどのように戦争によって歪められるかを見ます。
私達は新聞などの報道を権威があり、公明正大と見なす傾向があります。特に毎日購読している特定の新聞の論調 . . . 本文を読む
日本に取って最悪のシナリオは領土問題から起こる戦闘か冷戦でしょう。過去も資源ナショナリズムによる領土争いは火種となり続け、将来は深刻さを増すでしょう。今回は、領土紛争の落とし穴について考えます。問題は三つあり、領土(国境・領海線)の特質、利用される領土紛争、領土紛争の解決方法です。今回は前者二つを見ます。紛争の解決は別に取り上げます。
. . . 本文を読む
< 福沢諭吉 >
前回は、日本の国民が戦争にどっぷり浸かる様子を垣間見ました。
しかし敵があっての戦意です。
朝鮮や中国に対する日本人の意識はどのように変化していったのでしょうか?
いくつかのエピソードを拾いながら見ます。
明治に活躍した啓蒙家の福沢諭吉は、西洋から多くのことを学び、独立、自由、平等を尊重した。福沢はその意図を持って、日清戦争勃発直前、保守的な朝鮮王朝を改革しようとす . . . 本文を読む
これまでは、戦争を担う指導者や兵士の戦闘行動を見てきました。
一方、民主国家の戦争は概ね国民の同意や賛意の上に成り立っています。
なぜ国民は戦争を後押しするようになるのでしょうか?
その様子をいくつか見ていきます。 . . . 本文を読む
< アフリカの牛牧畜民、記事の民ではない >
これまでに大規模な戦争の流れを見てきました。
そこでは兵士達の顔が見えず、複雑な社会状況が絡まり、戦争の実態が見にくい。
今回は、小規模で未開社会の戦いを見ます。そこでは感情や欲望が露骨に出ています。
アフリカのサバンナ、ニューギニアや南米のジャングルに暮らす無文字社会の人々の戦争を見る。
アフリカ・サバンナのある牛牧畜民は牛略奪の戦争 . . . 本文を読む
今まで日清戦争、古代ギリシャの戦争、ヒトラーの独裁、ベトナム戦争を概観して来ました。
これらの歴史から、戦争がどのように始まり拡大するかが見えて来ました。
今回は、その要因とメカニズムをまとめます。 . . . 本文を読む