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三好徹 「三国志外伝」

2005-08-09 20:11:34 | 三国志/小説(正史ベース)
三国志外伝/三好徹 著/光文社/未確認(刊行中?)/2100円(本体価格)
内容とコメント甄皇后、孔融、臧洪(そうこう)、許靖(きょせい)、虞翻(ぐほん)、荀、夏侯月姫(張飛の妻)、諸葛瑾、賈詡(かく)、楊脩(ようしゅう)、孟達、張温、ホウ徳、馬謖(ばしょく)、諸葛恪(しょかつかく)、曹植、それぞれを主役に、周囲との関わりや生涯を描いた作品。
主に権力者の気まぐれに翻弄される謀臣たちが登場する他、曹丕の子・曹叡(そうえい)の没年が陳寿の記載した年齢と食い違いが見られる事から彼の実の父親や、関羽に援軍を送らず、その後魏に走った孟達の真意、「泣いて馬謖を斬る」の真実を大胆に推測しています。
この作品を読むと、また違った「三国志」の姿が見えてきます。
全ての謎は陳寿が握っているような気もするのですが。

この武将がキラキラ♪
武将ではなく、謀士や名士の人々。武将のような派手な活躍は無いものの、権力をもたらすきっかけをもたらしたり、主君を支えている彼らこそが真の「三国志」の立役者なのかもしれません。

この武将がキラリ!
太史慈!正確な弓の腕前と、約束を守る律儀な武者振りがすがすがしいです。

この描写がキラリ!
孫策と虞翻。虞翻が孫策に献策する姿や、その活き活きとした様子が見られるのはこの作品だけかもしれません。
孫策に仕える理由の決定打となったその計らいが粋で、孫策の人物像も爽やかな印象になっています。

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