トレード備忘録 & MT4/MT5インディケータ及びEAの開発

日々のトレード備忘録及びMT4/MT5に関する事項

もう一つのトラリピ戦略(らくらくヘッジ)

2017-07-25 15:03:51 | 投資

 FXトレードで難しいのは、レンジ相場とトレンド相場をどうこなしていくかであろう。できればレンジ相場、トレンド相場の両方で利益を上げることができれば万々歳であるのだが・・・ 

 ここに「くるくるワイド」というトレード手法がある。レンジ相場・トレンド相場両方に対処できる手法とする。元祖魚屋氏がその著書「FXくるくるワイド投資術」の中で詳述されている同取引手法は概ね次のようにまとめられている。

同手法の基本形

「本体1に対し、本体と逆向きのトラリピを1/2、同じく逆向きのヘッジトレード(デイトレ)1/2を組み合わせてリスクを±0に近づけてトレードする」というもの。具体的に例示すると: 

 今後のドル円相場を110.00 ~ 120.00と想定し、現値を112.00とした場合:

① 本体として10万ドルの買い

② 同時に110.00 ~ 120.00の間に1ロット$2000、トラップ幅0.20円の売りトラリピ25本を仕掛ける。(5万ドル相当)

③ もし、相場が逆行した場合には、残り5万ドルで売りのデイトレを繰り返す。

狙いとしては、

① 仕掛け方向には最初に大きくポジションを建てることで「大きく」利益を出す。

② 想定レート内では、損切りなしのトラリピ運用の波の中で「手堅く」利益を出す。

③ 建値の逆方向に動いた場合に備えて、本体の半分の通貨数で逆方向に10銭利食いのデイトレをして、損失を最小にとどめるとともに、場合によっては損失以上の利益を出す。

(以上原文の通り、ただし商標権を考慮して本文では、トラリピをトラップ運用と言い換えられている)基本形は上記のように単純なものであるが、著書では、その発展・応用形を200ページ以上に亘って詳説されている。筆者の私としては、あまりにも煩雑で付いていけなくなり全編を読むのは、途中であきらめた次第である。 

 筆者が実際に基本形を実践してみての感想は次のようなものである。

① そもそもトラリピ運用者は、相場の先行きがはっきりとは分からない状況でも、大きな相場の波動の中で少額・低レバ、時間をかけて取引できるからであり、ヘッジ方法としてトラリピを行うわけではない。トラリピをやるならメインの取引手法として行いたい。

② 相場が逆行した場合には、5万ドルのデイトレ(10銭狙い)をやるということであるが、トラリピ運用者の多くにとっては、デイトレはやりたくない、もしくは、できないというのが実情であろう。

③ トラリピは複数通貨ペアで行うことが多い。「くるくるワイド」手法では、複数通貨ペアでデイトレを行う必要性や頻度が高まる結果、通常の1通貨ペアで裁量取引を行う以上に複雑となる可能性がる。 

 私(筆者)の行っている手法は、トラリピを主たる取引手法とするものであり、ヘッジは行うもののそれはあくまでトラリピに付随するものである。次のようなトラリピを例に述べてみよう。

買いトラリピ:USDJPY ロット $1000.00

トラップの領域:110.00 ~ 120.00

トラップ幅:¥0.50 (トッラップ数20)

利確幅:¥0.50

仕掛け時ドル円相場:114.00 

 トラリピ仕掛け時点では、相場は120.00方向のトレンドにあると読んだのであるが、意に反して相場は逆行を始めた。112.00まで下げた段階では、ポジションとしては4本、計$4000.00の買い残となって、含み損が生じている。相場が200pips下げた段階では、多くのテクニカル指標は下げのトレンドが発生したことを知らせている。古典的なトラリピでは、この様な場合でも、下げは当初の想定内であるから、そのままトラリピを続けるのが普通だ。さもなければ、EAを一旦休憩させて111.50以下の指値注文を取り消し、相場の反転を待つというのが一般的だと思われる。(損切り撤退という最終判断も 考えられるが)

 しかし、相場が早期に反転する保証はない。想定を超えて、100円台まで下げ続ける危険は消えない。相場の反転を期待して、ずるずると含み損を増大させるのは正しい戦略とは思えない。筆者は、相場の下落が200pipsを越えた段階で、EAを一旦休憩させ、その上で両建て戦略をとることにしている。両建て($4000の買いと売り)の際には、当然のことながら、トラリピの待機注文は全部取り消して、相場の下げ続けるのを見守ることになる。含み損はそれ以上に膨らむことはないので、精神的には楽で、その間は他の通貨ペアに頑張ってもらうことにしている。 

 さて、ここからは少し裁量の技術が必要である。でも、日足のチャートだけ見ていればよいので、「くるくる」のようにばたばたする必要はない。要はいかに両建てを外していくか(ここでは売りを外す)の問題である。その場合、相場の反転を見極める方法であるが、その方法は、既ブログで述べた、一に「うねり取り」、二に「移動平均線・MACD大循環分析」に頼っている。一も二も本質的には同じものである。違いは、「うねり取り」が5,20,60のSMAを使っているのに対して、「大循環分析」では5,20,40のEMAを使用しているところであり、補助ツールに3本のMACDを援用していることである。どちらも、視覚的に相場の変遷を捉えることができる点で優れている。「うねり取り」は主として株式相場の分析に利用されることが多いので、筆者は、移動平均線はEMS(5,20,40)を採用している。 

「うねり取り」はラジオ日経で過去2年間放送続行中であり。そのすべては録画されており、現在も視聴可能である。「うねり取り」の概要は、最初の10回程度で詳説されている。そこでは、両建ての外し方も詳しい。また、「大循環分析」については、過去に行われたセミナーを数回にわたり紹介してきた。

「うねり取り」視聴先:簡単な登録必要

https://kabujuku.jp/movies

「大循環分析最新セミナー」:

http://www.jikiden.co.jp/jms/01719cfgAbg4kSTgGhC/

MetaGenicFX社では、小次郎講師の大循環分析をまるまる「小次郎大循環分析」としてMT4インディケータとして公開しております。同インジはFX用「うねり取り」としてそのまま使うことができます。株式分析にも使えるよう、パラメータにより移動平均線はSMA(標準移動平均)5/20/60に変えることができます。 

https://metagenicfx.thebase.in/

 

 



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