トレード備忘録 & MT4/MT5インディケータ及びEAの開発

日々のトレード備忘録及びMT4/MT5に関する事項

西山孝四郎(石原順)順張りシステムを再考察

2018-08-11 12:08:23 | 投資

 ラジオ日経やセミナーでFX講師として登場する西山孝四郎氏は、現役ファンドマネージャーということだが、そのプロフィールや経歴はほとんど知られていない。講演の内容からはプロの分析と洞察力が窺われ、その人気のほどを知ることができる。 

 講師がその講演の中で毎回紹介されるのが、ボリンジャーバンド(BB)、ADX、Standard Deviation(Stdev)の3個の順張り用インディケータを使った売買手法である。講師の説明によれば、その使い方は次のようなものでいたってシンプルだ。

一、 エントリーの条件

① ADXとStdev

 ADXとStdevはトレンドが発生すれば、売りトレンドでも買いトレンドでも、その曲線は右肩上がりになる。二つの曲線が平行または右肩下がりの状態から、揃って右肩上がりに上昇を始めた場合にトレンド発生と判断する。しかし、これだけではエントリーとはならない。

② BBσ±1 

 ADXとStdevがともに上昇を始めた際、ローソク足の終値がBBσ1の上に飛び出していれば買いのエントリー、σ−1を下に抜けていれば売りのエントリーとなる。 

 下のChart 1は昨日(8月10日)講師がラジオ日経番組ザ・マネーで示された直近のGBPUSD日足のチャートである。明らかにローソク足はσ−1の下に抜けているし、青と黄色で示されるStdevとADXは右肩上がりになっている。この手法の有効性が認められる場面である。

二、エグジットの条件

 手仕舞い条件は、BBのσ±1を飛び出していたローソク足が終値ベースでバンド内に戻った時に次のローソク足の始値で決済するというものである。 

 当ブログ筆者も早くからこの手法に着目し、講師の開発されたチャートをより見やすくMT4上で改良することに加えて、自動売買プログラム(EA)も新規に発表した。改良したChart 2ではStdevやADXが上昇に転じた場合には、線色が赤く変化するようにしている。また、青の縦じまが薄い場合はADXとStdevのどちらかが右肩上がり、濃い青の場合は両方の線が同時に右肩上がりであることを示している。裁量で取引を行う場合には、薄い青が出てくればエントリーの準備に、濃い青に転じればローソク足の色を窺いながらいよいよ市場参入ということになる。EAにはこれらのインディケータもパッケージされているので、興味のある方は、MetaGenicFX社のサイトをご覧いただきたい。

Chart 1

 Chart 2

 最近の相場と西山式順張り手法 

 西山式順張り手法は、日足未満の時間足で利用されることが多い昨今であるが、少しエントリーに工夫がいるようである。すなわち、ADXとStdevが同時に上昇するタイミングでは乗り遅れることが多いとの指摘である。ADXとStdevいずれかが上昇していれば十分ではないかとか、場合によってはローソク足がσ±1を終値で飛び出していれば売買参入し、あとはトレイリングストップを有効に使うことでダマシに対応すればよいとの考えもある。 

 オリジナルEAはそのままで、そのExtra Versionとして上記のオプション選択を可能にするEAを作成してほしいとの要望が届いている。事前に各オプションのバックテストも可能になるため、通貨ペアごとないしはトレード時間足ごとに戦略を変えることもできるからである。 

 Extra Versionは近々MetaGenicFX社から公開の予定である。すでにOriginal Versionをお求めの方で希望される方には別途進呈されるとのことだ。 

MetaGenicFX:

https://metagenicfx.thebase.in/

インディケータの計算方式やパラメータはすべて講師の仕様に合わせています。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿