歌舞伎や人形浄瑠璃などは、江戸時代の庶民文化の中から発展してきたもの。
能、狂言が武家など上流階級の嗜みであったなら、歌舞伎や人形浄瑠璃は庶民の娯楽。今でいうところの「サブカル」でした。
サブカルは庶民の暮らしに「精神的」な余裕がないと生まれないものだと思う。精神的余裕が生まれるには、社会の安定が不可欠。
江戸時代の社会は、庶民の心に余裕が生まれるほどに、政治も経済も治安も比較的安定していた。だからこその
サブカルの発展、なのです。
それは大都会である江戸の中だけの話?
いいえ、
それは必ずしも
そうとは言えないのです。
秋田蘭画というのものがあります。
これは東北日本海側の秋田で発展した絵画の技法で、西洋画の技法と日本画の技法を合わせた、和洋折衷の画法により生み出さされた独特の絵画なのです。
東北秋田に西洋画の技法が伝承されていたという事実。しかも日本画と折衷させ新たな絵画を生み出したという事実。
それほどに、江戸時代当時の日本社会は安定していたし、庶民の精神生活は豊かだったということが言えますね。
絵画では浮世絵の発展があるし、文学の方面では十返舎一九の『東海道中膝栗毛』のような喜劇から、曲亭馬琴の『南総里見八犬伝』のような伝奇小説まで、実に様々。
もしも江戸時代が、庶民がただただ搾取されるばかりの暗黒時代だったとしたら、これほどの庶民の文化の発展があり得たでしょうか?
江戸時代は、少なくとも「暗黒」などと言われるほど、酷い時代ではなかった。
まだです。まだまだ書き足りない点がある。
それはまた、次回。
江戸時代には、上流階級から庶民の文化まで様々な文化が発展していたのですね。そうですよね、暮らしに余裕がなければ、文化ご発展しませんよね。納得しました。
締め付け過ぎないようにしていたんだと思うんですよ。そういう時代だったんです。