問わず語りの...

流れに任せて

映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』

2024-01-22 03:42:19 | アニメ

 

 

 

成程確かに、横溝正史作品へのオマージュが随所に見られますね。

 

 

基本構成は『犬神家の一族』だし、『八ツ墓村』みたいな鎧兜やら『悪魔の手毬唄』みたいな日本人形も出てくるし、キャラクター設定が映画『獄門島』(市川崑監督作品)で大原麗子さんが演じていた女性みたいな人がでてくるし、抑々劇中での犯人の位置関係が、もろ横溝正史作品そのまんまだし。

 

 

なんだかねえ、あからさま過ぎるんだよねえ。これがコメディ映画とかパロディ映画とかだったらわかるけど、こんな重い暗い怖い内容の話でこれやっちゃう?

 

 

もうちょっとさあ、オリジナルで頑張ろうよ。

 

 

その点が思いっきり引っかかってしまって、お陰様で全然ハマれませんでした。

 

 

…で、終わりかと思いきや。

 

 

最後の最後で、泣かされてしまった。

 

 

観た人はわかると思うけど、すげえ可哀そうな男の子いたでしょ。あの子がさ、変わり果てた姿ででてくる。で、その子が泣きながら言うんだ。

 

「忘れないで!僕がここにいたこと、忘れないで!」

 

 

これ泣くよ。

 

 

このシーンで、それまで自分の中にあったモヤモヤ感が全部吹き飛んでしまった。このシーンだけあれば良い。そんな映画。

 

 

どんな映画だよ!(笑)。

 

 

 

『ゴジラ-1.0』もそうだったけど、現実というのはとても厳しくて理不尽だ。多くの人の命が、無意味に無残に奪われる。

 

でも、それでも

 

 

未来を生きる子供たちのために、この世界を守りたい。

 

 

子供たちの未来を守りたい。

 

 

そんな思いを込めた映画でした。

 

 

先行き不透明で、得体のしれぬ不安感に世界中が苛まれている今の時代だからこそ、生み出された映画です。

 

 

SF特撮やアニメの方が、こういうテーマは描きやすい。

 

 

全体的な感想としては、惜しいなあ、と言う感じ。

 

 

もっとオリジナル色が強ければ…だったね。オマージュは程々に。

 

 

言うまでもないこと、かも知れませんが

 

 

『ゴジラ-1.0』の完全勝利です~(笑)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント (8)
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