問わず語りの...

流れに任せて

映画『ゴジラ-1.0/C』

2024-01-13 04:17:21 | 怪獣、特撮

 

モノクロ版観てきました!すんげえ良かった!

 

 

色がない分、よりドラマに没入できるのか、色付きの奴より泣けてしまった。もうねえ、涙止まらんのよ、参ったよ。

 

 

モノクロといっても単に色を抜いたというだけじゃない。今はデジタル処理が出来るから、モノクロなりの非常に繊細な「色合い」を出していて、これが良いんだ!

 

色合い、色彩なんてないはず?いやいや、それはモノクロってものを舐めてますね。

 

 

モノクロにはモノクロなりの色彩、ていうか、モノクロでなければ出せない色彩ってのがあるんです。これはね、観てみないことには理解しようがないだろうと思う。

 

 

あとは「濃淡」ね。これは本当にモノクロならでは、モノクロでなければ出せない味わいでね。窓から差し込む日の光に照らし出される典子(浜辺美波)と、光の当たらない暗いところにいる敷島(神木隆之介)とのコントラストとか、もうね、この濃淡、光と影が、まるでアートのような奥深さを画面に醸し出しているのよ。

 

あれはちょっと、震えてしまった。それくらい素晴らしい。

 

 

これはたぶん、カラーの映画をモノクロにしたからこそ味わえるものなのだろう。最初からモノクロだったら、案外わからなかった、味わえなかったかもしれない。

 

 

なんかね、黒澤明監督がモノクロ映像にこだわった理由の一端が、あくまで一端ですよ、一端が、なんとなくわかった気がしました。

 

 

カラーをモノクロにするのは、意味がある。まったく違う映画がそこに現れるからね。

 

カラー版より泣けたし、カラー版より怖いし、いやこれは

 

 

凄いものを観させていただきました。

 

 

 

でもだからと言って、モノクロ映画に色を付けるのは違うと思いますね。

 

 

モノクロ映画というのは、ある意味「完成」されているんです。だからそこに色を付けたところで、それは「余計なお世話」にしかならない。

 

実際『ウルトラQ』のカラー版を観たことありますけど、だから何?って感じで、特別どうということも感じなかった。正直

 

 

意味など感じない。

 

 

初代ゴジラをカラー化するとか、そういうことはするもんじゃない。あれはモノクロだから良いのです。ましてや黒澤明作品のカラー化とか、そういうことはある意味

 

 

冒涜です。

 

 

モノクロ映像のもつ「芸術性」、これはエンタテインメント性をも高める結果となることが、今回『ゴジラ-1.0』のモノクロ化によってよくわかりました。でもそれにしたって

 

 

相当繊細な「色彩」設計あってこそのこと。そんな単純なものではないということも

 

 

よくわかりました。

 

 

モノクロにしろカラーにしろ、映画の「色」というものを

 

 

 

甘く見るなよ、と言う話。

コメント
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