問わず語りの...

流れに任せて

映画『JUNK HEAD』

2022-03-07 08:06:39 | 映画

以前にもどこかで紹介したかとは思いますが、ストップ・モーション・アニメというのは、人形を一コマ一コマちょっとずつ動かしながら撮影して作られるアニメーションで、大変手間と時間がかかる。

そのストップ・モーション・アニメを使って、一般の素人さんが、1時間半の映画を撮っちゃった。

セットも人形制作もご本人の手作り。脚本、撮影、特殊効果、監督、声優もすべてご本人が担当して、ほぼ一人で7年の歳月をかけて作られた本作は、海外のオタク映画祭(笑)、ファンタジア映画祭やファンタスティック映画祭等で大絶賛されました。

そりゃそうだ、これだけの作品を一人で作り上げたってんだから、オタク心を擽りますよ。

 

まずストーリーがしっかりと構築されているのに驚く。もっとこう、適当に雰囲気だけなのかと思っていたらとんでもない!わかりやすくて尚且つ面白い、観る人のことをちゃんと考えて作られていることに感心します。

映画というのはこうでなくちゃいけない。

 

それと人形の動きが思った以上に滑らかなのにも、またまたビックリ!これホントに素人さんが撮ったの?スゴイね。

 

本作は壮大なる3部作の第1作らしいです。確かにエンディングは露骨に「次回へ続く」的な終わり方で、ご本人としては評判になろうがなるまいが、はじめから続編を作る気満々だったのでしょう。そりゃそうだ、これだけの作品を7年かけて、お一人で作り上げたんだから、14年でも20年でもかけて3部作を作り上げるくらい、やり遂げるでしょう。

 

むしろ大評判になってしまったが故に出資者が続出し、結果思い通りの作品が作れなくなるような状況に陥らなきゃいいけど、なんて変な心配をしてしまいます。

 

こういう才能は貴重です。大切に育てて欲しい。

 

日本のジャンル映画の将来を担うかもしれない才能、なんて

 

勝手に担わせてはいけないね(笑)

 

どうぞご自由に、ご本人がお好きなように作品が作り上げられる環境であり続けることを

希望したい。

 

これ一見の価値あり。おススメです。

 

 

 

環境汚染の進む地上世界。人類は地下世界開発に乗り出し、人口生命体「マリガン」を使って地下世界を開発させるが、自我を身に着けたマリガンは人類に反抗、地下世界は独自の進化を遂げたマリガンたちに支配される。

それから1600年後、命を「無機物」に移し替えることによって、ほぼ永遠の生命を得た人類だったが、それと引き換えに生殖能力を失い、さらには未知のウイルス(!)の蔓延により人口が激減。状況打開のため人類はマリガンの生命力の秘密を調査するため、地下世界に一人の男を遣わした。

脚本、監督、声優等、堀貴秀。

独創的なディストピアで展開される波乱万丈の冒険譚!三部作の第1作目が、我らの前に開示された!

これは観るべし!

 

 

コメント (2)
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