あみたろう徒然小箱

お気に入りのモノに囲まれ、
顔のつぶれたキジ猫と暮らせば、あぁ、極楽、極楽♪

秋の実りを愉しむ

2016-10-03 | よもやま話

先月は、実りの秋の美しい色をじっくり味あわせてもらいました。
まずは毎年恒例のブドウ。
地元にいる中学生時代からの友人宅の庭先に実ります。
4年前に亡くなった彼女のご主人が、
あるとき珍しくブドウの苗を買ってきて植えたのだそうです。
大きく育つのをとても楽しみにしていたのに、
植えてから3年目のお正月、実りを見ることなく亡くなってしまいました。
そのブドウ、ご主人が亡くなった秋になって初めて実をつけました。
その色合いの複雑なこと、初めて見る美しさでした。
ブドウの名前はいまだに分かりません。
ブドウには何百種類もあるそうで、たくさんの画像を確認してみたのですがお手上げでした。
色合いもさることながら、いままでに食べたことのない味です。
今年も私と友人に「この名前はなに?」の疑問を投げかけつつ、
至福の秋の味わいを与えてくれます。
ずっと名前を知らないままがいいような気がしてきました。

  
もう一つの実りはザクロ。
9月半ばのこと、島田の父の実家にお墓参りに行きました。
母屋宅の裏庭に立派なザクロが実っていて、ザクロを見るのが好きな私は大喜び。
まだ実が熟しきれていなくて残念でしたが、たわわに実る様子はとても絵になります。

  

ふとかたわらの縁の下を塞ぐ板を見ると、そこにはコウモリが舞う透かし模様。
母屋は築百年以上の古民家ですから、古い板には長い歴史こその深い趣きが。
漢字で「蝙蝠」と書き、「蝠」という字が「福」に似ているので中国では吉祥文様とされ、
食器などにコウモリと桃、コウモリとザクロの組み合わせがよく見られます。
一方その漢字をもらった日本では、姿が気味悪いためか好まれていないようですね。