あみたろう徒然小箱

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「痛い生活-その後」〔1〕  間欠跛行の厳しい冬

2016-03-10 | 痛い生活 脊柱管狭窄症&変形性股関節症

国立の大学通りはもうすぐ桜満開(こちら昨年の画像)だけど、今年の桜見物はパス。
大賑わいの大学通り、ベンチが空くのはとうてい望めない


腰部脊柱管狭窄症の内視鏡手術を受けてから半年以上過ぎました。
もうこのテーマは終わりにしたのですが、
どっこい腰痛はそんなに生やさしいものではありませんでした。
これほど長くつき合うことになろうとは・・・。
一進一退、一進三退、一進一退と繰り返しながら痛みとつき合い、
いまようやく激変した生活を受け容れ、少し肩の力が抜けてきたところでしょうか。

腰部脊柱管狭窄症になり、3か月で手術を決断。
術後は実にさまざまな病態の変化を経験しました。
ころころ変わる病態に翻弄された感じです。
こんなに厳しく痛い冬のことなど書きたくもないのですが、
同じような思いの中で暮らす人も多いことでしょう。
だれもが最初は腰痛初心者。
これは悪戦苦闘かつ、もがいている腰痛体験のその後です。
10か月間を経てたいせつだと思うのは、
諦めず、忍耐強く、努力を怠らず、このやっかいな症状を受け容れるということ。
だって・・・、それ以外に選択肢はないのですから。

昨年(2015年)7月に手術をしたあと、そこそこ順調に快復していました。
その後11月末ぐらいから怪しくなり、病態はつぎつぎ変化していきました。
12月~2月までの冬の3か月間は、特に痛みが強い状況でした。

私の症状は以下のようなものです。
 ・30分座っていると腰が痛くなる。
 ・苦手なのは静止して立っている状態。(台所仕事・買い物など)
 ・歩き始めは150m程で腰と足付け根に痛みが出て歩けなくなる。
 ・その後歩行距離300m程の間欠跛行(歩いては休むの繰り返し)。
 ・痛みが出ると待ったなしの状態で、立位歩行とも不可能。
 ・ある程度歩くと後ろ腰部に強烈な凝りが出て、疲労感が出る。

脊柱管狭窄症の特徴に、人により症状が大きく違うことがあります。
歩くと痛いけれど、立っているのは平気という人、
立っているのは問題ないが歩けないという人、
症状は痺れだけで痛みはないという人、
痺れが酷くなると脚全体が熱くなって歩けなくなるという人も。
十人十色の症状で、これはもう症状は人によるとしか言いようがありません。
人の腰椎の状態はさまざまで、それにより病態も違ってくるからです。
病態は日を追ってコロコロと変わっていき、アレレと驚くほどです。

●間欠跛行(かんけつはこう)のお助けグッズ
間欠跛行は狭窄症の特徴的な症状です。
ずっと続けて歩くことはできず、しばらく歩くと痛みが出て、
しばらく腰かけていないと再び歩くことはできません。
こんなこと言うのも何ですが、ここ国立の街は間欠跛行にはうってつけなんです。
それはメインの道のあちこちにベンチがあるから。
痛くなったら腰かけ、痛みが治まったらまた歩けばいい。
歩道にたくさんのベンチがある町は、狭窄症の人にとって救いで、
国立南口、道の両側に一橋大学がある「大学通り」はまさにそれです。

間欠跛行で痛みが切羽詰まってくる私、漠然と歩くことなどできません。
道幅40mの大学通りは約1.6km。
自転車道路と広い歩道の間には、桜並木の緑地が続いていて、
桜の合間にたくさんのベンチがあり、その在りかをすべて把握しています。
そのぐらいぐらいでないと、切羽詰まった痛みには対応できないのです。
トートバッグには、折りたたみ椅子と折りたたみ杖を入れて。
歩くのに邪魔になるので杖は使わず、折りたたみ携帯椅子も使わないのですが、
いわばいざというときの安全策とでもいいましょうか。

●泣き笑い間欠跛行
ベンチの在りかをしっかと把握していればこそ、
歩行可能な距離と次のベンチとの距離を推し計れます。
信号が赤で渡れない場合、青になるまでの間、ベンチに腰かけることになりますが、
ぼんやり座ってはいられません。
なにしろ道路幅は片側2車線の幅広。
ベンチと信号の距離を計り、対面信号が黄色になったときそそくさと立ち上がれば、
目指す信号はぶじ渡り終えることができる。
そんな推し計りの連続。
痛みをこらえ辿り着いたベンチに先客がいるときは、もうイケマセン。
そんなふうにあたふたする私を見て、散歩に付き添った知人、
「笑っちゃいけないのだけど、(この推し量り具合に)つい笑ってしまいます」とさ。
解る解る、ちょっと滑稽で真剣そのものの散歩なのでした。

●万引きと間違えられた? 
一番苦手なのはじっと立っていることですから、買い物は至難の業。
あたふたと店内を走り抜けて商品を籠に入れ、やっとレジに着いても、2人以上並んでいたらお手上げです。
籠を置き、店外のベンチに腰かけてレジが空くのをじっと見張ります。
あと1人となったら駆けつけて籠を持ち、ようやくレジが終わり。
あぁ、たいへん、たいへん。
あるとき、コンビニで買い物中に立っていられなくなり、
籠を置いて商品棚の前にしゃがみ込みました。
しゃがむと腰が緩んで痛みが軽くなるからです。
するとすぐに私の隣に店員がしゃがみ、すぐ横の商品棚の整理を始めました。
あぁ、情けなや~。
万引きおばんと間違えられたのか?
でも、なぜか妙に可笑しくなって、ついつい友人に話してしまう私でした。

●駐車場にしゃがむのは誰だッ?
歩き始めが特に悪いのは腰痛の常です。
自宅から20mほどのコンビニでコピーをとる用事がありました。
ろくろく歩かないうちに静止状態で立っていたら、店を出てから痛いこと痛いこと。
あぁ、もう歩けない! 頼みのベンチもない!
通りかかった駐車場の中に飛び込み、車と車の間にしゃがみ込みました。
これ、何か状況が似ているのでは?
「ママ、おしっこしたい」
「しょうがないわねえ、そこの車の向こうでして来なさい!」
情けないやら哀しいやらですが、思い返すとまたまた笑えるのでした。


心強い助っ人クン、今日もありがとう
●台所の強い助っ人、キャスター椅子
一番つらいのはじっと立っていることですから、台所仕事は特に苦手です。
当初は立っていて痛みが出ると痛い痛いと顔をしかめて横になる状況でしたが、
あるとき狭窄症の人に勧められてキャスター椅子を買いました。
どうしてもっと早く使わなかったのでしょう。
台所仕事がこんなに楽になるなんて♪

注)キャスター付き高椅子はこちら。組み立ては簡単。
ベストセラー1位というだけあって、使い勝手抜群です。