新・日記どす(DOS)

写真は「ビートルズ」のヘルプごっこ(笑)~音楽からB級スポット訪問記まで、幅広くいろんなことを…笑いをこめて…綴ります~

2020年夏・刈谷総合文化センターアイリスにて、「立川生志 独演会」第2部

2021-02-08 06:26:33 | お笑い

刈谷総合文化センターアイリスにて
「立川生志 独演会」

第1部は
立川志の大さん
そして、この日の主役
立川生志さん

そして、スペシャルゲスト
立川志の輔さんの「みどりの窓口」
大爆笑した後の…休憩挟んで…第2部

「立川生志 独演会」
らしく…

立川生志さんの落語1演目オンリーでした…








それも
飛沫が飛ぶのを防ぐ配慮なのか
演目は人情モノの

「紺屋高尾」

あの…スミマセン!!
ここからは「紺屋高尾」
のネタばれになってしまいますので…

まっさらな気持ちで
この落語を聴きたいという方は
ここで…お別れということで…
明日また会いましょう!!
といっても落語の噺ではありませんが…

それなりに
サゲをつけて…落としますんで…
(おお、自らハードルをあげた!)
そこそこ、今後も御贔屓に…


さて
「紺屋高尾」


30年くらい前に
志の輔師匠に稽古をつけてもらった噺とのこと
自分自身のオリジナルの演出も入っているけど
ところどころ師匠から教えてもらったものを
まじえながら…と…

主人公である
働き者の染物屋の久蔵が寝込んでしまっている…

親方は心配して医者の先生に
久蔵を診てもらうと…


久蔵がいうには
「私の病はお医者様でも草津の湯でも…」

と口にすれば
親方
「お医者様でも草津の湯でも…という名の病気か!!」


そこを医者の先生は見抜く…

これは「恋の病」???


親方は
早合点
「俺のかみさんに恋煩いか??」と


違う!違う!!
と全否定する


友達に誘われて吉原見物に行った際
偶然にも夜なのに明るい吉原で
花魁道中に出くわした…その時に見た「高尾太夫」に一目惚れしてしまった…と

何を見ても何を考えても
「高尾、高尾…」

久蔵の告白を聞いて
親方は…自信満々に
「高尾に会える」と…「会わせてやる」と

ただし「15両」

お前が一生懸命働いて、3年分給金を貯めたら、会わせてやるよと

久蔵はこの言葉で
一気に回復…

それはそれは一生懸命働いた…

「高尾・15両・3年」と口ずさみながら…


そして三年後…が経ったある日

親方は
「久蔵、おまえはこの三年よく働いた」と…


18両貯まっていると
もうちょっと辛抱して働いたら20両…
ぜひとも、実家に帰って親孝行しておやり…
で、うちには、子供がいないから、跡を継がせようと思っていると…

久蔵は「高尾」に会いたい一心…
そんな親方の言葉はまったく耳に入ってこないほど…

15両で何を買う??

「たかを??鷹をかうんか!ジュウシマツじゃダメか!」
なんで鷹を飼わなくちゃいけないんだ…
「鷹を」じゃなくて「高尾!」

そうか…高尾か…憶えていたか…と
親方は久蔵の望みを聞き入れる…

さてさて
親方は…「恋の病」を見抜いた
医者の先生のところへアドバイスをもらいに行く…


先生は、医術の評判はよくないけれど、女郎買いは詳しいと専らの噂のようで…

医者の先生は
「高尾太夫」は15両あるからといって
会ってくれるものではない…

紺屋の職人ではなく
流山あたりの若旦那と…私はお抱えの医者ということにして…お店に行こうと

お着物をちゃんとして…
染め物職人と、青色に染まってる手をみられると、ばれちゃうから 手は袂に入 れて隠すようにと…

話し言葉で、職人だとばれちゃうから
何を言われても「あい、あい」と重ね言葉で応えるようにと…
若旦那、私のこと は、藪医者と呼ばれてるようだから「おい、薮井」と呼ぶように…

と見事な診察よりもウンと鋭いアドバイス

二人揃って
「高尾太夫」のいる吉原の「三浦屋へ」



ここで
吉原は、当時遊女3千人
全国の地方から集まってきてたけど…
どの遊女も京言葉を使ってたそうな…
「なんどすぇ」と「どす」という京言葉をきくと
男は勢いがつくようで…といった解説を挟んで…


話に戻り

三浦屋の高尾太夫の ところへ
いつも大名ばかり相手にしているが、
運のいいことに…この日はたまたま空いてい た… 
若旦那はんのお相手、しとうござんす… 
京の言葉、色っぽい
「そうどすえ」

久蔵の胸の高まりは張り裂けんばかり
そんな久蔵にとって、3年越しの夢の出来事

先に床を出たのは、高尾
男に寝顔を見せるのは女の恥という当時の美徳

高尾太夫は久蔵に

「寝覚めに一服喫いなんし、今度、いつ来てくんなます?」

「あい、あい」

「いつ来るんざます?」

ちょっと、答えに詰まらせながら

「三年経ったら、来ます」と

三年経たないと、お金がない…こ れを励みに生きていけます…私はあなたに嘘をついておりました…私は紺屋の職人で…と正直に告げる…


すると、高尾太夫も
私も嘘をついておりました…と

「ヌシが若旦那でないことは、手を見て知ってました…紺屋の職人さんだと…ぐっすり寝ている、ヌシのその手をみて…手をみて、涙がこぼれんばかりでした、隠さなくていいざんすよ、青い手が何よりヌシがヌシである 証しざんす…来年三月十五日、年が明けたら、ヌシの所に参ります…女房にしてくれませんか…ヌシの本気に惚れました…女房はんにしてください…」


思わぬ告白に
久蔵は天に舞い上がっているかのよう

「喜んで」

「来年三月十五日、眉を落として、歯 を染めて、参ります」と…

二度と、この里に足を踏み入れてはいけないと、三十両をもいただいて帰ってきた…



もう…浮かれている久蔵

「来年三月十五日、高尾が来る!」と

気が付けば唱えている

そんなバカな…と廻りの者も思っていたが…証拠に三十両預かってきたと…
見せられたら信じぬわけにはいかない…


久蔵は、
「来年三月十五日、高尾が来る」
「来年三月十五日、高尾が来る」
「来年三月十五日、高尾が来る」

と言いながらも一生懸命働く…

浮かれている職人をみて
周りの者も、「おい、来年三月十五日」と…

 

その三月十五日…
一丁の駕籠が
中から出てきたのは高尾…
眉を落として、歯を染めて…

それをみつけた若い衆は
「親方、来ました、来年三月十五日が!」

「久さん、お元気! 三月十五日ざんす」



この光景をみて、親方はじめ、職人たちも、もらい泣き…


夫婦で一軒店を出すことに…
「高尾太夫に、また来てくんなまし」と言われるので 大評判!!

吉原へは、ちびちびとはした金で何度も行ってはいけない…
行くときは久蔵みたいにどどんと…

このような人情モノで
笑える場面は少なかったけど…
これもきっと飛沫が飛ばないようにと…この落語を選んだに違いない…???



ラストは
立川生志さんだけでなく
志の輔師匠も残っているということで
私服で登場


「マイクを使ってください、シロートじゃないんですから…」

と立川生志さんにツッコまれながら
立川志の輔さん

開催にあたって努力された関係者に敬意を表したいと
さらにお客さんがこれになれてしまうと
満員が不愉快になってくるのではないかと笑わせつつ
集まってくれたお客さんに感謝!感謝!で

今後も刈谷市の発展
刈谷総合文化センターの盛況
及び「立川生志 独演会」がこれからも続いていくことを祈願して
三本締めで
幕を閉じたのでした…





帰り道、ふと思ったこと
今、この時代に久蔵が生きてたら
高尾太夫に会いに行っただろうか…

いや、行かないよね???
だって、新型コロナウイルス蔓延…
ちょいと怖いし…???


でも「久蔵」のように
3年待てば…???…笑




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