兵庫県借地借家人組合本部

借地・借家・マンションのトラブルなんでも相談

若者の住まいの貧困と住宅保障の実現を

2018-12-16 | 日記

          若者の住まいの貧困と住宅保障の実現を 

        住まい連・住まいの貧困ネット・住宅会議が開催 

    低所得の若者へ家賃補助 自己責任論では問題は解決されない           
http://www.zensyakuren.jp/tosyakuren/news/2018/621/621.html#01

 住まい連・住まいの貧困ネットなど住宅3団体の主催による2018年「住宅研究・交流集会」(住宅
セーフティネット連続講座第10回・最終回)が、11月10日午後1時30分から台東区内で46名が
参加して開催された。若者の住まいの貧困の実態や住宅保障の実現をめざして、4名のパネリストの報告
を受けて、討論を行った。コーディネーターは大本圭野氏(日本住宅会議前理事長)が行った。

 報告1は「若者が暮らす現場を取材して」と題して、ジャーナリストの藤田和恵氏が報告。藤田氏は自
らシェアハウスに3ヵ月間暮らして見て、シェハウスの実態について「家賃が高いにもかかわらず入居の
初期費用が払えないために若者のニーズになっている」問題点や、共有部分に監視カメラが付いていても
抵抗感がない若者の当事者意識の低さを指摘した。

 報告2は「反貧困運動として家賃下げろデモ」について首都圏青年ユニオン事務局長の佐藤和宏氏が報
告した。家賃下げろデモを通じて若者が公営住宅に入居できず、住宅手当もないなど政府の住宅政策から
排除され、公正でないことに対して声を上げることの重要性を指摘した。

 報告3は「東京都のネットカフェ難民調査とその背景を分析する」とのテーマで立教大学院特任准教授
の稲葉剛氏が報告。今回の都の調査で10年ぶりにネットで話題になったが、貧困の実態を踏まえていな
い自己責任論や若者論が議論され、ネットカフェという場所のみ焦点に当てるのでなく、若者が住宅を喪
失した背景や日本の貧困対策や住宅政策こそ問題にすべきであると訴えた。

 報告4は「住宅セーフティネットと若者の住宅保障を考える」と題して住まい連代表幹事の坂庭氏が報
告。10年前の岩波ブックレット「若者の住宅問題」の4人の著者の問題提起を検証し、今後の課題とし
て低所得の若者への家賃補助や入居一時金の補助等住宅保障の実現について提言した。討論では若者の自
己責任論などが議論された。