兵庫県借地借家人組合本部

借地・借家・マンションのトラブルなんでも相談

1カ月分は取りすぎ 賃貸の仲介手数料、業者に返還命令

2019-11-14 | 日記

          1カ月分は取りすぎ 

          賃貸の仲介手数料 

          業者に返還命令 

1カ月分は取りすぎ 賃貸の仲介手数料、業者に返還命令
新屋絵理
https://www.asahi.com/articles/ASMB47446MB4UTIL04W.html

 賃貸住宅を借りる際、業者に支払う仲介手数料。1カ月分を支払うケースが多い
が、実は0・5カ月分が原則だ。この支払いが争われた訴訟で東京地裁が8月、「借
り主の承諾がなかった」として仲介業者に取りすぎた0・5カ月分の返還を命じる判
決を出した。不動産業界からは戸惑いの声も上がっている。

 提訴した借り主は都内の60代男性。承諾していないのに手数料を1カ月分支払わ
されたとして、仲介大手東急リバブル(東京)を東京簡裁に提訴。一審では敗訴した
が、控訴審の東京地裁(大嶋洋志裁判長)は8月、0・5カ月分を超える部分は無効
と認め、約12万円を返還するよう命じた。

 根拠となったのは国の告示だ。仲介手数料は「借り主と貸主から家賃0・5カ月分
ずつで、合わせて1カ月分が上限」との原則を示した上で、「仲介依頼の成立までに
借り主の承諾があれば、内訳を変え、借り主から1カ月分もらってもよい」と定めて
いる。

 このため裁判では、東急側が「借り主から1カ月分もらう」との承諾を得ていたか
が争点となった。

 判決などによると、男性は2012年末に東急の案内で3件ほどの物件を内覧した
上で、翌年1月8日までに契約する意思を担当者に伝達。10日には、担当者から契
約の締結日を20日にするとの連絡を受けていた。20日に東急側と結んだ入居申込
書には、仲介手数料として「家賃1カ月分の24万円を支払う」と記載されていた。

 判決は、1カ月分を請求するには「仲介依頼の前に承諾を得ている必要がある」と
指摘。仲介が成立したのは10日と認定し、それまでに男性の承諾がないので無効と
判断した。

 男性の代理人の椛嶋裕之弁護士は「手数料は原則0・5カ月分なのに、説明を受け
ないまま1カ月分を支払っているケースが多い」と指摘。「仲介依頼の前に承諾を得
ているケースは少ないのではないか」と話す。東急は高裁に上告中で、「コメントを
差し控える」としている。
 地裁判決後、仲介業者に免許を…


若者に「住まいの貧困」が急増中 家をなくす背景には何が…

2019-11-01 | 日記

       若者に「住まいの貧困」が急増中 

         家をなくす背景には何が…

若者に「住まいの貧困」が急増中 家をなくす背景には何が…
https://dot.asahi.com/aera/2019102400061.html

 安心して暮らせる「家」をなくす若者が増えている。だが、日本の住宅支援は大き
く立ち遅れているのが現状だ。AERA 2019年10月28日号に掲載された記事を紹介す
る。

*  *  *

 東京都内の1Kのアパートに、午後の明るい日差しが差し込んでくる。
 「角部屋なので、静かな環境が気に入っています」
 渡部よしきさん(32)は穏やかな表情で話す。部屋の広さは6.5畳。マットレスと
リサイクル店で買ったという冷蔵庫と電子レンジがあるくらいだが、ようやく手にい
れた「家」だ。

 東北出身の渡部さんは、高校を卒業すると北陸の専門学校に進み、卒業後はそのま
ま地元の会社に就職した。しかし社内でパワハラやいじめに遭い、6年勤めて辞め
た。一度実家に戻ったが、居場所がなく東京に出てきた。26歳の時だった。
 正社員の職が見つからず、派遣の仕事を転々とした。工場、倉庫、コールセンター
……。時給は1千~1300円で、収入は月16万円程度。アパートを借りたこともあった
が、家賃を払えなくなると、敷金・礼金不要のネットルームを利用した。広さは2畳
ほどで、窓はなくパソコンを置いた机と座椅子があるだけ。1泊2400円。生活は綱渡
りだった。

 都内のネットルームで寝泊まりしていた2017年3月、渡部さんは派遣元に週払いの
給与を請求するのを忘れ、無一文に。路上生活が頭をよぎったが、住まいの悩み相談
を受け付ける「無料相談会」をネットで見つけ、緊急一時宿泊施設のシェルターを紹
介された。シェルターに入り、生活保護も受けられるようになった同年7月、このア
パートを借りることができたという。
 うつと診断され、今は精神科に通いながらカウンセリングも受け、自分にできる仕
事を探す。
 楽しみは、部屋での筋トレ。8カ月で20キロ近い減量に成功したと、笑顔を見せ
た。

 「落ち着いて生活できている感じ。ここは、僕の居場所です」

 住まいは、人間が安心して生活をする上で最も大切な基盤だ。だが、その基盤が
今、揺らいでいる。若者を中心に、「安心」で「安全」な居場所がない「住まいの貧
困(ハウジングプア)」に陥る人が増えているのだ。都が16年末から17年にかけ行っ
た調査では、都内のネットカフェやネットルーム、サウナなどで平日寝泊まりしてい
る「ネットカフェ難民」の数は約4千人と、10年前の約2倍。年代別では20代と30代で
5割を占めた。
 渡部さんを支援する、一般社団法人「つくろい東京ファンド」代表理事で、立教大
学大学院特任准教授(居住福祉論)も務める稲葉剛さん(50)は、非正規雇用の増加
が背景にあると言う。

 「非正規で働く若者は年収200万円前後の人たちが多い。いわゆるワーキングプア
状態の彼らは、一応収入があるのでホームレスにはならなくて済むが、アパートを借
りる敷金・礼金などの初期費用を賄うことができない。そのためネットカフェやサウ
ナ、友人宅、時にはレンタルルームや倉庫といった『違法貸しルーム』など、不安定
な居場所から抜け出せないでいます」


 日本で「ホームレス」と定義されている「屋根がない状態」にある人は「氷山の一
角」に過ぎず、実際にはその背後でさらに多くの人が不安定居住の状態にあるとい
う。

 「特に都市部では、住宅を確保する際の初期費用が高いという問題点があります。
安心して暮らせる家を失った若者は、都市を中心に増えています」(稲葉さん)
 しかし、若い生活困窮者に対する住宅支援は遅れている。国の住宅関連給付には生
活困窮者自立支援制度による「住居確保給付金」があるが、対象となるのは失業中の
人たちだ。働きながらネットカフェなどで寝泊まりしている人たちは対象外となる。
こうした「制度の狭間(はざま)」にいる若者は、少なくない。
 「ここがなければ、家から抜け出すことはできませんでした」
 都内の会社員の女性(24)は振り返る。昨年5月までの約2年間、西東京市にある
シェアハウス「猫の足あと」で暮らした。

 女性は母親と妹の3人で暮らしていた。しかし、母親は体が弱く無収入。収入は、
亡くなった父親の遺族年金や時々親戚から受ける金銭的援助、そして女性のアルバイ
ト代。家に帰るといつも母親から「お金がない」と言われた。女性がもらっていた奨
学金も、妹の学費に回された。
 「家は、とても暗い場所でした」
 女性は現実から目を背けたくて家を出たいと考えていたが、部屋を借りるお金も頼
れる人も、支援してくれる制度もなかった。大学4年の時、大学のゼミを通じて知っ
たのが猫の足あとだった。


 同ハウスは、元小学校教師の岸田久惠さん(64)が定年を機に私財を投じ16年4月
から始めた。岸田さんが目指すのが、「制度の狭間」に置かれた若者の住宅支援だ。
 「例えば、貧困や親の虐待などを受け自立を考える若者には『自立援助ホーム』と
いう施設がありますが、年齢は20歳までなどと制限があります。制度が現状にあって
いない。この子は支援できるけどこの子はできないというジレンマを感じていまし
た」(岸田さん)

 同様の若者の住宅支援は、17年に札幌市に設立された「ユースサポートハウス」
や、昨年つくば市に立ち上がったシェアハウス「いろり亭-空-SORA」など、少しず
つ広がっている。
 「猫の足あと」では、年齢も事情も問わない。岸田さんが入居希望者と面接をし
て、シェアハウスで共同生活をすることに納得すれば入居は可。2階建てのハウスに
は約5畳の個室が五つあり、台所や居間は共有。家賃は光熱費など込みで月3万5千~4
万2千円と周辺の賃貸と比較してかなり格安だ。敷金・礼金等の初期費用は不要で、2
年ごとの更新料もいらない。
 貧困家庭の子、親の虐待から逃げだした子、身内をなくした子、ひきこもり……。
これまでの制度では支援を受けられなかった14歳から25歳まで、15人の若者が入居し
た。
 先の女性は、就職して安定した収入を得られるようになったのでハウスを出たとい
う。岸田さんは言う。
 「特に女の子の場合、住む場所がなければ水商売が安全網になっているケースがあ
ると聞いています。制度にはまらない若者の住まいの支援は重要です」
(編集部・野村昌二)

漫画喫茶で一人で出産…漂流する妊婦も 「住まいの貧困」対策が急務
https://dot.asahi.com/aera/2019102400063.html?page=1

 若者を中心に生活の基盤となる居場所「家」がない「住まいの貧困(ハウジングプ
ア)」に陥る人が増えている。若い生活困窮者の住宅支援は遅れている現状ではある
が、少しずつ広がりをみせている。だが、居場所がない若者の中には、SOSを出せな
い人も少なくない。AERA 2019年10月28日号に掲載された記事を紹介する。

*  *  *

 昨年5月、東京都新宿区歌舞伎町のコインロッカーから生後間もない女児の遺体が
見つかった。死体遺棄容疑で逮捕されたのは、実の母親(当時25)だった。母親は事
件の1年ほど前から現場付近の漫画喫茶で生活していて、その個室で子どもを出産、
赤ちゃんが声を上げたので周囲にばれると思い殺したと容疑を認めている。なぜ、臨
月を迎えた25歳の妊婦が漫画喫茶で寝泊まりをし、一人きりで出産せざるを得なかっ
たのか。

 「日本の社会には、貧困や暴力にさらされ安心できる『家』をなくし、その日の居
場所を絶えず探し続けて漂流する妊婦のための場所が足りません」
 と話すのは、予期せぬ妊娠に悩む女性の相談支援に取り組むNPO法人「ピッコラー
レ」(東京都豊島区)の代表理事で、『漂流女子』(朝日新書)の著書もある中島か
おりさんだ。

 同NPOは15年に設立され、これまで延べ1万3千件近い相談に乗ってきた。避妊の失
敗、未婚での妊娠、想定外の妊娠、性被害……。年齢の内訳は10代が30%、20代が
37%、30代は18%。ネットカフェや一夜限りの男性宅、公園など危険な居場所から、
やっとの思いで連絡をくれるという。

 ある女性(24)は、風俗店の寮で住み込みで働いていたが、お客の子どもを妊娠す
ると寮を追い出され、行く場所がなくネットカフェで寝泊まりするようになった。妊
娠30週を超えた時、未受診の妊婦が病院に担ぎ込まれるテレビドラマを観て、「これ
は私だ」と思い怖くなり、同NPOにメールをしてきた。

 <ネットカフェ難民しています。もうすぐ赤ちゃんが生れると思います>
 メールを受け取ったスタッフが女性と一緒に区の福祉課に行くと、女性相談員が妊
婦健診をしてくれる病院を予約してくれ、近くに妊産婦を支援してくれる施設がある
ことも教えてくれた。その後、女性は妊産婦支援施設に入り、無事に病院で出産した
という。
 中島さんは言う。
 「漫画喫茶で出産して赤ちゃんを死なせてしまった母親は、誰かに『助けて』と言
う気力を奪われていたのかもしれません。長い間暴力や社会的排除を受けてきた結
果、絶望や無力感の中にいて、何をしても無駄だとあきらめていたのかもしれませ
ん」

 日本にはDV防止法や児童福祉法、売春防止法など女性と子どもを守るための法律に
のっとり、提供される居場所はいくつかある。しかし、妊婦を想定して用意された居
場所は少ない。同NPOは来年3月を目標に、漂流する妊婦が安心できる居場所「プロ
ジェクトホーム」を豊島区内に計画中だ。滞在するだけでなく、助産師や社会福祉士
などが、利用者一人一人のニーズに合わせて協働する居場所になるという。
 「彼女たちが安心して次の一歩を踏み出す準備ができる場を、地域に開かれた居場
所にしていきたい。それが彼女たちの困難を可視化し、社会と共有することにつなが
ります」(中島さん)
 一般社団法人「つくろい東京ファンド」代表理事で、立教大学大学院特任准教授
(居住福祉論)も務める稲葉剛さん(50)は、住まいの貧困対策として「ハウジング
ファースト」を提唱する。

 これまでホームレスなど住む場所をなくした人たちへの支援は、シェルターなどで
暮らしながら就労支援を受け、仕事を見つけてからアパートに移り住むという「ス
テップアップ方式」が主流だった。だが、集団生活になじまずドロップアウトし、再
び路上に戻るという悪循環があった。ハウジングファーストは「住まいは基本的人
権」という考え方のもと、最初から安定した住まいを提供した上で、医療や福祉の専
門家が支えていく。1990年代初頭に米国で始まった考えで、フランスでは国策として
取り組む。

 稲葉さんはこの方式を日本でも導入し、住む場所をなくし人たちが社会復帰しやす
い仕組みをつくった。14年に中野区に個室シェルターを用意して以来、新宿区や墨田
区など都内4カ所に個室シェルターなど23部屋を用意。これまで90人近くが生活保護
を利用するなどして、一般のアパートに移り、そこを拠点に新たなつながりをつくっ
ているという。稲葉さんは言う。

 「欧米では若者の住宅支援は『離家支援』と言い、公営住宅を格安で使えるなど仕
組みができています。若者に早く実家を出てもらい次の世帯形成をしてもらうのは、
少子化対策としても有効といわれています。日本でもこうした支援が必要ですが、民
間の力だけでは限界があります。政治により普遍的な支援の体制を築きあげていく作
業が欠かせません」
(編集部・野村昌二)


長屋を切断!?壁はブルーシートで覆われて... 業者からの立ち退き要求 に住民困惑

2019-10-23 | 日記

            長屋を切断!?

         壁はブルーシートで覆われて 

        業者からの立ち退き要求に住民困惑 

【特集】長屋を切断!?壁はブルーシートで覆われて... 業者からの立ち退き要求
に住民困惑
https://www.mbs.jp/mint/news/2019/10/22/072806.shtml

大阪市生野区の古い住宅が密集するエリアで「立ち退き問題」が起きています。新た
な地主となった業者から立ち退きを迫られる住民たち。棟続きの長屋を切断する工事
が行われるなど不安な日々を送っています。

長屋を切断して真ん中2軒を取り壊し

今年8月、大阪市生野区で長屋の一部を取り壊す工事が進められていました。この長
屋の一番端の家に妻と暮らすAさん(75)は、突然始まった工事に不安を隠せませ
ん。実際にご自宅に伺うと、外から「ドンドン」「ギー」といった音が聞こえてきま
した。

「何か切っているところを外しているような音ですね、切ったところを金槌で抜いて
いるというか。切ってどうもなければいいが、今まで4軒長屋としてあったわけです
けど、4軒のうちの真ん中の2軒が切られると、はっきり言って支えがなくなるとい
う形になります。」(Aさん)
長屋は4軒が連なっていましたが、空き家だった真ん中の2軒が取り壊されることに
なりました。一体なぜ、こんなことになってしまったのでしょうか。

「土地を購入」するか「立ち退く」かを迫られ…

Aさんは今から約50年前、近くに住む地主から土地を借り受け、念願の自宅を購入
しました。この一帯の土地や建物は1人の大地主が所有していましたが、地主は3年
前、そのほとんどを大阪市内に本社を置く不動産業者に売却しました。その後、35
0世帯以上の住民が、新たな地主となった不動産業者から立ち退きなどを迫られたと
いいます。Aさんも業者から土地を購入するか、立ち退くか、どちらかを迫られたと
いいます。業者が提示した土地の価格は500万円でした。

「もう頭ごなしに(土地の価格は)500万円だと。それで嫌やったら出てくれと
(言われた)。今さらローンを組んで買うことも年齢的に不可能ですし。だからここ
でずっとおりたいというのが本来の考え方ですね。愛着もそこそこありますし、地元
に住んでいますと。」(Aさん)

突然の工事開始に住民は憤慨

土地を買い取るかどうか悩んでいたところ、今年7月になって業者から一通の書類が
届きました。
「壁切り離しの図面お送りします。ご確認の程宜しくお願いします。」(不動産業者
から届いた書面より)

送られたきたのは長屋を切り離した後の図面だけで、詳しい説明は何も書かれていま
せんでした。そして、この約1か月後の今年8月、突然、工事が始まったのです。
「朝、土曜日ですからゆっくり休んでいたんです。午前7時45分くらいに家に直接
電話がありまして、『これから隣の家を解体させてもらいます』ということで。私が
一番憤慨するのは、事前に相談とか書面で取り交わしをせずに強行にやれるものかと
いうことに対して。一番腹が立つのはそこなんです。」(Aさん)
工事による騒音や振動がいつまで続くのか、業者からの説明は一切なかったといいま
す。
Q気になりますか?
「壁がバタッ隣の方に抜けていくことはないと思いますけど、やはり音がすると不安
ですね。」(Aさん)
結局、工事が終わったのは約2週間後のことでした。

ブルーシートで覆われた壁には隙間が

昔ながらの長屋が立ち並ぶこの界隈で、同様の問題に頭を抱えているのはAさんだけ
ではありません。今年9月、近所の集会所には立ち退きに悩む住民約20人が集まり
ました。
【集会での発言】
(住民)「潰した時に壁をきっちりしてくれないとはんこを押さへんでって言えばえ
えわけ。」
(住民)「せやけど、いきなり朝の8時に来てね、潰してますねん。ものすごい音で
すわ。」
参加者の1人、Bさん(64)も借家の長屋で暮らしていますが、おととし9月に一
部が取り壊されてしまいました。
【おととし9月に録音された音声】
   (Bさん)「壁が落ちてきている。そうせんようにやってくれと。」
    (業者)「何をすんの?」
(Bさんの知人)「壁にひび入ったりしてるやん。」
    (業者)「いやそれはうちも建物の所有者やんか。振動ってあるやん、どれ
だけの振動やの?何か物落ちる?」
   (Bさん)「ほんなら家おってみ。」
    (業者)「俺らここにずっとおったよ。」
   (Bさん)「外と中と全然違う。」
    (業者)「そんなんはっきり言って何の意固地か知らんけどさ。いずれにし
ても解体せなあかんやん、このままほったらかすの?」
切断後、残された壁はブルーシートで覆われただけの状態に。家の中はというと…
「壁の隙間が…外、丸見えですねん。切り離しの作業が終わったとたんにだんだん毎
日隙間が増えてきて、最終的には壁が外れそうな感じになっています。」(Bさん)
工事が行われてから2年以上が経ちますが、壁は放置されたまま。Bさんは家主であ
る不動産業者に修理を依頼しましたが、聞き入れてもらえないといいます。
「今は台風が一番心配。(台風が)来たかてどうしようもない。普通でいいんですね
ん、普通の直し方でいいんですねん。豪華いうたらおかしいけど、特別なことせんで
も最低限のことをしてもらったらそれでいい。」(Bさん)

長屋の切断工事に問題は?

自らも30年以上長屋に住んでいるという一級建築士の桂典子さんは、安易な長屋の
切り離しは危険だと指摘します。
「建物を立てている骨組みを共用しているものが長屋ですので、共用で成り立つのが
前提なのが長屋。切り離しっていうことは全く考えられてない、これが長屋というも
の。」(一級建築士 桂典子さん)

では、そもそも長屋の切断工事に法的な問題はないのでしょうか。長屋は構造上、隣
同士の家が屋根や壁などを共有しています。区分所有法では、「共用部分の変更は隣
人の事前の承諾を得る必要がある」と定められているため、隣人の承諾がない状態で
の切り離しは違法行為となる可能性があります。不動産業者は取材に対して、Bさん
については「壁の修繕費用は高額であり、安全な家への引っ越しを提案している」と
し、Aさんについては「解体工事に協力的だったという認識だ」としています。しか
し、Aさんに改めて確認したところ、「協力も承諾もしていない」と話しています。

「不安を抱えて過ごしていかないと」

切断された長屋のAさんのもとへ9月に伺うと、かつてあった長屋の真ん中がぽっか
り更地になっていました。

「業者は商売やから簡単に切ったけど、切られた方はなんか不安な要素がいっぱい
で、不安を抱え持ってここで過ごしていかないとあかんなと…」(Aさん)


「退去強制執行は違法」借り上げ訴訟、敗訴女性が神戸市を提訴

2019-10-05 | 日記

         「退去強制執行は違法」 

     借り上げ訴訟、敗訴女性が神戸市を提訴 

「退去強制執行は違法」借り上げ訴訟、敗訴女性が神戸市を提訴
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201910/0012755103.shtml

 神戸市が提供した阪神・淡路大震災の被災者向け「借り上げ復興住宅」で20年の
借り上げ期間が過ぎたとして、退去を命じる判決が確定した同市兵庫区の女性側が、
明け渡しの強制執行を許さないよう求める異議請求訴訟を神戸地裁に起こしたこと
が、2日分かった。提訴は8月6日付。

 女性(81)が暮らす復興住宅の借り上げ期間は2016年11月までで、神戸市
は同月に退去を求めて提訴。明け渡しを命じた神戸地裁判決を大阪高裁が支持し、最
高裁も今年3月、女性側の上告を棄却した。

 異議請求の訴状によると、女性は健康状態が悪く歩行器を使わないと歩けないが、
使用可能な転居先を見つけられていない。女性側は「市が代替住宅を提供することな
く、退去を強制しようとするのは公営住宅法違反」と主張している。

 神戸市は神戸新聞の取材に対し、判決確定後に自主退去するとの女性の話を受け
「代理人を通じて速やかな退去を働き掛けていた」と説明。訴訟には「弁護士と相談
しながら対応する」とした。


住宅弱者のサポートを!元厚労省 村木厚子さんら全国組織を設立

2019-09-28 | 日記

        住宅弱者のサポートを! 

     元厚労省 村木厚子さんら全国組織を設立 

住宅弱者のサポートを!元厚労省 村木厚子さんら全国組織を設立
https://suumo.jp/journal/2019/09/17/167062/

「一般社団法人全国居住支援法人協議会」が設立された。といわれてもよく分からな
い人が多いだろう。住まいに困っている人を支援しようという団体なのだが、その呼
びかけ人が元厚生労働事務次官の村木厚子さんやホームレス支援などで知られる奥田
知志さんという、実践的な方々なのだ。どういった団体なのか、直接お二人に伺って
きた。

「一般社団法人全国居住支援法人協議会(以下、全居協)」とは、「住宅確保要配慮
者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律の一部を改正する法律(以下、改正住
宅セーフティネット法)」で指定された「住宅確保要配慮者居住支援法人(以下、居
住支援法人)」による全国組織となる。

これでは分からないと思うので、もっとわ分かりやすく説明しよう。

賃貸住宅の入居が難しい人たちの居住を支援する団体を組織化

賃貸住宅を借りようとする場合、家賃滞納の可能性が高いとか、孤独死の危険性があ
るといった理由から、入居を受け入れてもらえない人たちがいる。低額所得者、被災
者、高齢者、障害者、子育て世帯などとされ、総称して「住宅確保要配慮者」と呼ば
れており、その数は増え続けている。

こうした人たちの住宅として、かつては公的住宅が受け皿となっていた。ところが、
家余りの今は、これ以上たくさん公的住宅を造る状況ではないため、政府は民間の住
宅を活用しようと考え、住宅セーフティネット法を改正し、以下の施策を設けた。
・住宅確保要配慮者向け賃貸住宅の登録制度を設ける
・登録住宅の改修費用や入居者の家賃などに経済的な支援をする
・住宅確保要配慮者に対する居住支援の活動をする団体を「(住宅確保要配慮者)居
住支援法人」に指定し、後押しをする

この「居住支援法人」は、2019年5月6日時点で38都道府県213法人が指定され、賃貸
住宅への入居にかかわる情報提供や相談、見守りなどの生活支援、登録住宅の入居者
への家賃債務保証などの業務を行っている。
この居住支援法人の全国組織が、今回設立された「全居協(ぜんきょきょう)」だ。

全国組織の呼びかけ人のユニークさに注目

全居協の設立に注目した理由は、その呼びかけ人の存在にある。

呼びかけ人は、元厚生労働事務次官・津田塾大学客員教授の村木厚子さん、全国賃貸
住宅経営者協会連合会会長・三好不動産社長の三好修さん、生活困窮者全国ネット
ワーク共同代表・NPO法人抱樸理事長の奥田知志さんだ。

村木厚子さんといえば、厚生労働省で数少ない女性局長として活躍していたとき、郵
便料金の割引制度の不正利用に関して虚偽有印公文書作成・行使の容疑で逮捕・起訴
され、164日間も拘置所に留め置かれ、その後、無罪が確定した、という経歴の持ち
主だ。

一方、奥田知志さんは、30年以上続くホームレスの支援などで知られている人だ。
こうしたユニークな人たちが呼びかけ人となっているからには、“法律ができたので
とりあえず全国組織をつくりました”といった、絵に描いた餅の団体ではないだろう
と興味を持って、お二人に話を伺うことにした。

まず、村木さんだが、当初は労働省で障害者雇用に取り組んできた労働畑の出身だっ
た。中央省庁再編で厚生労働省になった際、旧厚生省と旧労働省の交流人事として、
障害者福祉の担当課長に任命され、そのまま児童福祉など福祉畑に留まることにな
る。そして、あの冤罪事件に巻き込まれる。拘置所を出たのち、生活困窮者対策の担
当になると、生活に困窮する背景には、拘置所にいた人たちと同じような共通の課題
があることが分かった。退官後の今も、生活に困っている人への支援を続けている。
また奥田さんの場合、牧師として北九州市八幡の教会に赴任したときが、かつて街を
活気づかせた炭鉱の閉山や製鉄所の縮小などにより街の活力がなくなり、野宿者が増
えだしたころに当たった。彼らの支援を始めたのが原点となり、ホームレスへの炊き
出しや自立支援などのボランティアを行うNPO法人抱樸(ほうぼく)を立ち上げる。
現在、設立から31年目を迎え、今では半年間の自立プログラムで、9割を超える人が
自立できるようになっているという。

「住宅」ではなく「居住」を支援するという意味

お二人とも、生活困窮者には「ハード+ソフト」の支援が必要だと口をそろえる。
奥田さんには、印象深い事例があるという。最初に支援したホームレスの事例だ。
活動開始当時は、野宿している人には住所がないので、生活保護も受けることができ
ない。そこで、アパートを借りられるようにして、生活保護の受給もできるようにし
た。これで自立支援が終わったと思っていたら、実際には問題の解決にならなかった
というのだ。その後アパートを誰も訪れていなかったら、半年後に近隣から異臭の苦
情が出た。訪れてみると、部屋はゴミ屋敷と化し、電気などのライフラインも止まっ
ていた。

奥田さんは「経済的困窮を解消するだけでは不十分で、社会的孤立の解消も必要」と
痛感したという。困窮している人の中には精神的な障害があったり自立した生活を送
れなかったりする人もいるので、見守ってくれる人、サポートしてくれる人の存在も
必要だ。つまり彼らに支援するのは「ハウス」ではなく「ホーム」だと。
村木さんも今回、名称に「住宅」ではなく「居住」を使っていることがポイントだと
いう。

児童養護施設を出た後の子ども、刑務所を出た後の人たちが、立ち直ったかのように
見えても元に戻ってしまうことがある。その理由は、例えば、児童施設で育つ子ども
は、決められた献立の食事を日々提供されていて、家庭では当たり前の「明日何を食
べたいか」聞かれたこともなければ、前日の残り物を食べたこともない生活をおくっ
ている。皆で守るルールしか知らず、自分なりの楽しみを見つけたり、周囲の人と折
り合いをつけたりする経験が不足しているのだ。したがって、地域の人たちとのつな
がりのある生活をとり戻し、そのネットワークに組み込まれるようにすることが重要
なのだ。それには、住む場所(ハード)だけでなくそこに暮らす人への支援(ソフ
ト)が必要だという。

奥田さんも、家族の機能を社会化することの重要性を語る。従来の日本の社会保障制
度は、企業と家族が支える仕組みになっていたが、雇用システムも変われば家族も脆
弱化して、人を支える仕組みが崩れてしまった。これまで家族が担ってきた機能をい
かに社会が担えるかが、支援のカギになるという。

国土交通省、厚生労働省の連携がなければ成立しなかった団体

さて、今回の居住支援のカギになったのは、省庁の連携だ。

厚生労働省の福祉分野では、養護施設や老人福祉施設、医療施設といった「施設」で
受け入れるか、自宅にいながら通所施設に通う形でサポートするかになるので、施設
に入れず住宅のない人へのケアができない。一方、生活困窮者が住宅を借りにくい実
態を把握しているのは、国土交通省の住宅分野だ。住宅に困る人がいる一方で、近年
では、空き家の増加という課題を抱えている。

村木さんたちが開催していた非公式な勉強会に参加していた国土交通省の女性官僚が
福祉分野に深く関心を持つようになり、両省の抱える行政課題がうまく重なって成立
したのが、改正住宅セーフティネット法だ。この法律によって、居住支援法人がで
き、その全国組織となる全居協が成立した。つまり、両省の連携がなければ、全居協
もできなかったことになる。

また、「行政だけでなく、それに関わる民間も縦割りになっていた」と奥田さんは指
摘する。

全居協の会員登録数は、7月末時点で153(総会議決権有の1号会員75、無の2号会員
47、団体の賛助会員13、個人の賛助会員18)。このうち、いわゆる福祉系の法人と不
動産系の株式会社が半数ずつの構成になっているのも、大きな特徴だ。

さらには、刑務所を出所した人の居住支援を課題に抱える法務省も、全居協の活動に
関心を示しているという。居住支援が再犯防止に役立つからだ。縦割りの行政として
は珍しく、3省が連携する可能性が出てきたというのも興味深い。

全居協は今後どんな取り組みをする?何に期待する?

さて、全居協は立ち上がったばかりだ。今後はどういった活動になるのだろうか?
村木さんによると、「ハード面では実際に使える住宅をどれだけ供給できるか、ソフ
ト面では多様なニーズに対して既存の制度(国土交通省の住宅セーフティネット制度
や厚生労働省の介護保険や障害者福祉、生活困窮者自立支援制度など)をしっかり活
用できるか、また、それだけでは対応できない点もあるので、それを補う仕組みをど
こまで柔軟につくれるかが課題」だという。また、「持続可能にしなければならない
ので、事業として継続できるモデルにしていくことが必要」だとも。そのためには
「支援居住法人が、まず集まって理念を共有すること、情報交換をすること、よい事
例を参考に事業モデルをつくり上げることに取り組んでいきたい」

一方奥田さんは、「居住支援法人を本業とするのは難しい」と言い切る。どういうこ
とかというと、「それぞれの本業である福祉や不動産の業務を通じて、困っている人
を助ける活動に広げることで支援するのが居住支援法人。だから、本業の事業モデル
の価値を多様化するしかなく、居住支援という新しい価値を創造することが必要」
と、事業モデルの必要性を指摘する。ただ、「全居協に多様なプレイヤーが参加して
くれた。異業種の枠組みの中でそれぞれ違う視点から事業を検討し、新しい持続性の
ある事業構想を持つことで、縦割り行政のハブの役割も担える」と考えている。
そして、お二人共通の願いは、「全国の困っている人と全居協の居住支援法人とをつ
ないでいくこと」だ。信頼できる人たち同士、協力し合っていかないといけないの
で、頼りにできる組織にしていきたいという。

今後、全居協を中心とした居住支援法人が、困っている人たちの救世主になることを
筆者も大いに期待している。

○全国居住支援法人協議会のサイト
https://www.zenkyokyou.jp/