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あまねのにっきずぶろぐ

1981年生
愛と悪 第九十九章からWes(Westley Allan Dodd)の物語へ

ファギナの海

2017-03-03 22:37:53 | 
俺は自分の写真を観るのが気持ち悪いよ。とてもね。
その点、君はどうなの?
君は少なくとも俺よりかは愛される顔をしている。
そう想うね。少なくとも、「君の顔を見ていると不安になる」と言われたことなんてないだろう?
君を犯したいと想った。君の精神の膣を。そのファギナの海を。
出逢った瞬間、俺の内部の球体が二つ、音を立てて弾けた。
塵と消えたんだ。大事にする必要がもうないな、それがわかったんだ。
何故なら君が俺の最期の種子として、実を爆ぜらせる。無理な願いをよく聴いてくれたね。
祝祭を挙げているウズベキスタンの地へと向かおう、僕らのハネムーンをそこで過ごそう。
実力を知らない貴族のような衣装で知らない踊りを夜が明けるまでつづけたら君を抱こう。
君の交接の小鳥が鳴きだすまで俺は南国のフルーツに骨肉を浸しからかいの自粛に就こう。
なにもない場所を眺めるのがそんなに好き?
心を喪うことより怖いことがある。それはこの世の律法を原点に戻すことだ。
中になにも入っていないプレゼントの箱を開けたことがあるかい?
観たいものしか、見えない人間がいることは?
相続のない人生に必要な富とは。
ガス室で死ぬ寸前にさえ君を想って絶頂に達することはできる、そんなことを考えている。
僕を殺したことが、君にどんな花を咲かせたか眺めつづける権利が僕には理由以上にある。
ガムシロップの剥きだしのバナナチョコと君の生命線の太さと短さと、その、美しい線を。
実害の限定の台の上で、麻薬中毒者のように左人差指を吸って夜を明かすのを待っている。
別名を君に与える。君は今から、「Vaginal sea」と僕が呼ぶ。
君の生まれた地名を明かすよ、そこは、僕のレジスタンスの精巣。
なんにも、見つからなかった、あるべき場所。














Blonde Redhead - Melody (Official Video)














映画「ハードキャンディ」 少女性愛の何が悪いのか?あなたのキャンディは異様に硬かった。

2017-03-03 09:46:08 | 映画
「ハードキャンディ」という2006年のアメリカ映画を鑑賞しました。







監督はデヴィッド・スレイド監督というものすごい良いお顔をした人です。是非俳優としても出演して欲しい。




「少女・復讐・サスペンス・赤ずきんちゃん」というキーワードだけで観たのですがこれがかなりのわたし好みの傑作な脚本で大変面白く観れました。


◆ストーリー◆


出会い系のチャットで知り合った14才の少女ヘイリーと32才のカメラマンのジェフ。
ふたりは意気投合し、会う約束をする。
ジェフはヘイリーを気に入り、ヘイリーも彼の魅力を感じた様子で彼の自宅へ行くと告げる。
しかしそこには思わぬ展開が待ち受けていた。

ヘイリー役に、かわいらしさと邪悪さを同居させて熱演したエレン・ペイジの迫力に圧倒される本作。
役者のセリフとアクションと音だけで見るものの想像力を煽り、恐怖の底に陥れる巧みな演出を見せたのはCMやミュージッククリップで活躍していたデビッド・スレイドだ。
共演は『オペラ座の怪人』のパトリック・ウィルソン。




吃驚ですね、デヴィッド・スレイド監督はわたしの大好きなエイフェックス・ツインのこのPVのディレクターを務めたお人だったのですね。


Aphex Twin Donkey Rhubarb



すごく可愛くて楽しいプロモーションビデオです。
監督の次回作にすごく期待しちゃう。








この映画はね、女の勘ですが男のための男の願望を物語にした映画ですね。
まず出だしからそのHN(ハンドルネーム)の「鞭少女」というのを見るだけで男ジェフがマゾヒズムを持っていてそれを少女ヘイリーがしっかりと読み取って利用しようとしているのがわかります。







この少女ヘイリー役のエレン・ペイジ、めちゃくちゃ可愛いですね。こういうボーイッシュでどこか田舎臭さの残る子がわたしはすごいタイプなんです。
まるでタカアンドトシのタカを少女にしたみたいな顔で是非こんな母性本能をくすぐられるまくる娘が欲しいものだ。





そして男ジェフ役のパトリック・ウィルソン、この人はどこかジュード・ロウに似ていますね。
神経質で利口そうな顔に嫌味な男前顔と嫌味なインテリさと嫌味な白い歯、よく似た雰囲気を持っています。
ジュード・ロウには前にハマりました。(前の日記ですこしジュード・ロウの記事を書いています)
このパトリック・ウィルソンもわたし好みの男ですね、むかつくインテリ男でとことん虐めてやりたいなという雰囲気があります。

しかも会ってすぐに少女の唇についたチョコを指でぬぐって舐めるとか、自分の魅力に自信があってしかたないっていうところがまたいいのですが、同時にギャップ的に”でも頭の天辺がちょっと怪しい・・・”っていう”天辺ハゲ”の劣等感をきっと持ち合わせていて哀愁も漂っているかもだぜ?っていうところもまた女の母性本能をくすぐる作戦としてむしろ狡猾にも利用している男なわけですよね。







頭の部分がちょっと切れていますが絶対”禿”を利用していますねジェフは。
「俺は天辺が怪しいけどもそれでも女を満足させられる自信に満ち溢れている男です」って心の浅いところで伝えてますね、だからあえて絶対に”ハゲ”を隠したりはしない男なわけです。
そして少女ヘイリーはうぶで田舎臭い部分を見せて男の下半身をこれだけで鷲摑みできることを知っている少女です。
ものすごく賢いから男が何を求めているかきちんと嗅ぎ取っています。




観てくださいこのヘイリーの”自分は髪伸ばしたり化粧などして女を利用なんかしなくても十分あなたを落とせるだけの自信がある”と言わんばかりの愛らしい表情を。
自分が男ならまず一撃で堕ちるでしょう。養女にしたいでしょう。





ジェフのこのインテリ型の黒縁眼鏡、絶対に狙ってますよね。この形の黒縁眼鏡に弱い女の統計でも取ってるのかと思うほど何故かインテリ男のかける眼鏡はいつも同じ型です。実を言う私も実は眼鏡ふぇちなんです。もう眼鏡をかけてない男なんて、観たくもないですね。





ヘイリーの愛らしさはまったく嫌味がないのに何故ジェフの”イケヅラ”はこうも嫌味なのか?
”ハゲイケヅラ”という言葉が生まれようとでもしている?




下心が透けているイイ笑顔です。わたしは散々出会い系サイトを利用してきてあらゆる男と話して会ってきたのですぐにわかります。この男はずばり”ソノ”ことにしか興味がない男の類です。わたしはそういう男には本気にはなりません。このインテリスマイルに堕ちちゃう女性は馬鹿ですね。
わたしならこの男をどうすれば地獄責めにしてとことん苦しめられるかを必死に考えます。







お互いにまだ何も知らない少女と男がエレベーターという狭い密室の空間に閉じ込められるというのはなんとも良いシチュエーションですね。
不安そうなヘイリーとこれから展開するであろう恍惚的な時間に興奮を抑えきれない感情をうまくジェフは出せています。






女王様の靴を跪いて舐める奴隷男という監督の願望が、気持ちの良いくらいに出ていますが、わたしが気に入ったのはこの地面の色と空の色とか、並ぶ電燈と遠くの景色の感覚とか、すごくいいなと想いますね。今まで比較的アップが多かったのにここでぐんとカメラが引くっていうのは、この二人の関係性を狭い空間に押し込めたくないという意図が感じられる。








今からジェフの部屋へ向かうのにヘイリーはすごく嫌そうな顔をしていますね。
さて、これからどのような展開がふたりに待ち受けているのでありましょう?
それは御覧になってのお楽しみです。


わたしは傑作だと想いました。
エンディング曲もわたしの好きなブロンド・レッドヘッドの曲なんかを使っていてコアな監督で素晴らしい。