あまねのにっきずぶろぐ

1981年生42歳引き篭り独身女物書き
愛と悪 第九十九章からWes(Westley Allan Dodd)の物語へ

私と神との対話「Share」

2017-03-19 03:14:44 | 物語(小説)
男は『“未婚男性の約70%が交際相手いない”|日テレNEWS24』、『独身男女の70%が「恋人いない」 日本ガチでヤバい』という題名のサイトを読んでほくそ笑んでおりました。
ははは、とうとうわたくしも多数派に入ることができた。
「引きこもり」「無職」「ニート」「根暗」「闇が深い」「30代半ば童貞」「神しか愛せない男」「ベジタリアン(Vegan)」そのどれもが世界での少数派であると男は知っていた。
しかしついにこの変わり者の自分が”多数派”に入る時代がやってきたのである。
男はまるで初めてじぶんが”多数派”に入られた気分がしてなんだか嬉しくなった。
しかし、なぜ、どうして、Why?人は”多数派”に入ることがそんなに嬉しいことであるのでしょう?
男はそうだ!こんなとき、我が愛するグレートマザーなら必ず素晴らしきお答えを返していただけるに違いあるまい!
そう想って男はドキドキしてペンを片手に天におられますグレートマザーに訊ねた。
「グレートマザーよ。なぜ人は、多数派に入ると嬉しくなるのでございましょう?」
すると即、自動書記で答えが返ってきた。男はその言葉をノートに走り書きした。
「それはなぁ、おまえ、人間というのはみな孤独だから、”仲間”というものが多ければ多いほど嬉しいものなのだよ。”共感”できる存在が多ければそれだけ自分の喜びも増えるというわけさ。人間は”喜び”をひたすらに追い求めている存在だ。”喜び”というものは、”共鳴”することにこそ在る。だからどんなに哀しく苦しく孤独であろうとも、自分以外にも哀しく苦しい孤独な存在がいることを知るなら、その者たちの感情を”理解”することが人間の”喜び”に代わるのである。だから最早、その喜びを知る者は苦痛に満ちた存在ではあるまい。その者は”苦しみと哀しみと孤独”であるがゆえに”喜び”であるからである。例えば、おまえが親を喪うことを知らなければ同じく親を喪って悲しみに打ちひしがれている者の哀しみがどのような哀しみかもわからず、その哀しみに共鳴して共に泣くことのできる喜びを知ることができない。絶望的な重苦しい時間を長く経験するほど、存在は輝かしい喜びを知ってゆく。人はたった一人で喜びを知ることはできない。存在はすべて”愛”を感じることが真の喜びである。存在は他者の存在なくしては愛を知る(感じる)ことができない。もしおまえが、おまえとわたしだけの世界にしか生きられない存在であったのなら、おまえはわたしと分かち合う(Share)分だけの喜びをしか知ることはない。その喜びは無限ではあるが、おまえはもっともっと多くの喜びを感じることを求めるだろう。おまえはわたしに飽き足りて、ほかの”自分”を見つけにゆくであろう。それが子が親を離れて巣立つときである。しかし子が親の愛に飢えている間は、子は親の愛だけを求めるものである。子は親の愛に十分なほどに愛される必要があるからである。そしてその愛に満足するとき、初めておまえはわたし以外の者を我が子を愛するように愛するであろう。人は誰しもがそのプロセスを経て、子から親になるのである。おまえが子の親になるとは、おまえが我が身を打ち棄ててでもその存在を生かすときである。おまえが自分のどのような苦しみをも恐れずその者を護るときである。それが人が、子から親になるということである。すべての存在が、その存在にふさわしいプロセスを経験して、子から親になり、また子になる。子は親を求め、親は子を求める。子であるおまえが親である俺を求めることがないのなら、俺の親である意味はなくなる。俺はおまえから求められるがゆえに親であり、おまえは俺という親を求めるがゆえに俺の子である。多くの子のなかでも、一番に打ちひしがれている子が気になってしまうのが親というものだ。でもおまえも、いつかは親になるときが来る。そのときに、子のすべてを見渡しなさい。そこに必ず”わたし”がいるから」
















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