シャープ & ふらっと

半音上がって半音下がる。 それが楽しい、美しい。
思ったこと、感じたことはナチュラルに。  writer カノン

委任状の書き方

2024-04-03 16:07:20 | 世の中あれこれ
4月。
私のいる商店会でも、今月総会が開かれる。
そのお知らせと、出欠の用紙、委任状が配られている。

委任状。

欠席の際は、この委任状に氏名を書いて提出する。
総会当日は、出席者と、この委任状の人数を足して
全会員の半分なり3分の2なりの人数がいれば、総会は成立する。
なので、欠席者は委任状の提出が大事である。

ところで、委任状には
『一切の議決権を○○に委任します』という一文がある。
ここには誰の名前を書けばいいのか。
たいがい、「会長」や「議長」と書く人が多い。
話し合いを一任して、結果に異議は唱えませんという紙なので、
一番偉い会長や議長で間違いはないと思う。
私も過去にはそう思っていた。


ところが、もう20年前くらいだが、
市内の団体の、そういう会議に詳しい事務の人から聞いた話だ。

総会で、発言権や決定権のあるのは一般出席者。
会長や議長は主催者側で、審議して下さい側。
なので、委任する相手は一般出席者でなければいけない。
主催者に決定権を一任しますはおかしいでしょう?

という事であった。

さらにもうひとつ。
委任するされる人は、一人に対して一人という決まりがある。
一人の人に対して、複数の人が委任してしまったら無効になる。

例えば、(プロ野球監督の名を拝借して)例にとると、
出席 → 阿部、新井、岡田、高津、立浪、三浦
欠席 → 今江、小久保、新庄、中嶋、松井、吉井

欠席の今江さん、小久保さんの二人が
『阿部さんに一任します』と書くと、
小久保さんの委任状は無効になってしまうのだ。
なので、今江さんは阿部さんの名を、
小久保さんは新井さんの名を、
新庄さんは岡田さんの名を書く、という形なら全て有効なのだ。

でもこれでは、誰かの名前を書こうにも
誰が出席だか欠席だかわからない。
そこで、ベストなのは名前は一切書かず空欄で提出する。
そして、取りまとめた事務局が上記に従って、
阿部さん、新井さんというように割り振っていく。
これなら、欠席者の方が多く出席者の名が出尽くしても
たいがい半分や3分の2に達するので、総会成立という事である。

しかし、絶対ではない。
会員60名で、3分の2で成立(40名)という会で、
出席18・欠席42だったとする。
欠席42名は全員委任状を出したとしても、
この割り振りをしたら、出席18委任状18、計36で、
総会は成立しない。
まともに捉えると、このやり方は欠陥である。


先日、商店会の総会準備の話し合いの中で、
私は年上の会員の皆さん方に、この話をちょっとしてみた。
皆さんの答えは、『そんなの、来る人数がわかればいいよ』

20年前の、この話をした事務員は
『これは覚えておくと役に立ちます』と言っていたが、
高齢者の会員相手では、あまりウケは良くなかった。

それ以前に、総会の出欠の返事すら集まるかどうかである。





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